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狂人三人組の面白い毎日  作者: KURA
テンペスト・ストーム・嵐
28/61

蛇足ははたして無意味なのか?

こんにちは。

遅くなり申し訳ない。

普通にSEKIROしてました。

いやぁはは。今週の三分の二くらい徹夜してまして。

昨日もしてましたし。

楽しすぎて……そして日付見て焦るという。

……ふあぁあ。

そんな音が事務所に響く。

静かなだけありその音は嫌に目立った。


「やめてくださいよ。アクビなんて」


「おいおい、整理現象を否定するなよ。目が覚めるような奴でも買ってこようかな……っと思ったが、今日は雨だったか」


辛徒はふと外を見て、深いため息をついた。

甘城は持っていた本から目をはなし、彼を見る。


「最近多いですね。この前の……デパート? だったかがテロリストに占拠されたときも雨でしたよね?」


「あぁ、あったな。そういうのも。アレ犯人捕まったんだっけ?」


捕まっていない。

というか解釈のしようにもよるがコイツである。

そんなこと少しも出さずに飄々と言っている。


「確か自爆して終わったんじゃないですかね。私もあまり知らないのですが」


「へぇー。世の中も物騒だねぇ」


物騒なのはお前だ。

裏の顔を知っている人間からすればそう言いたくなるが表ではただの探偵。

しかも売れてない。

全くだ、というように甘城は反応をみせて、また本へと視線を戻した。



そのときだった。

来客を示す物音が聞こえてきたのは。

ドアノブの音にピクリと反応した二人は視線を滑らせる。


「こんにちは。探偵事務所辛党にようこそ。探偵の辛徒と申します。以後、お見知りおきを」


残念裏の客ではなかったようだ。

比較的明るい笑顔を張り付けて辛徒は対応する。

依頼自身も大したことはない。

浮気調査だった。だが、それでも依頼は依頼。

真摯な対応で辛徒はあたった。


スムーズに事は進んでいき、事が終わると依頼人は足早に去っていった。


「浮気ねぇ」


「どうしたんですか」


調査対象の写真を見ながらしみじみと呟く辛徒。そしてそれを見ると新種のトカゲを見たような顔をする甘城。


「いや、何。なんでもないさ」


「藤劉さんもしかして浮気したことあるんですか?」


「ねぇよ!」


「もしかして、された?」


「違うわ! ちょっと、懐かしいなぁ、と思っただけさ」


浮気に懐かしい? と漫画ならドでかいハテナが頭上に浮かんでそうな顔をしている甘城。

その顔を見て、あ、と思う辛徒。

珍しく少し焦ったように前言を撤回する。

焦る理由なぞどこにもないのに。


「忘れてくれ。ただの妄言だった」


「……そうですか」


するとまた、事務所はたまに聞こえる欠伸とページをめくる音以外の音が聞こえない静寂に満たされた。







「皆お疲れ様。また明日も頑張ろうねー」


所と時間も変わって喫茶店brain。

時間は夜であり、喫茶店の閉店の時間だ。

後片付けも一段落し、皆が帰り始める時間だった。


「店長、お耳にいれたいことが」


シーが近寄ってきて、耳打ちをする。

ふむぅ? と不思議そうな顔をして涙頭はそのまま話を聞く。


「……………………」


「へぇ。それは実に楽しみだね」


残っているスタッフを怖がらせないように手を口に当てゆっくりと笑う。

愉快で愉快でたまらそうな声で呟くと、目で他はないのかと伝える。


「以上です。強いて言うなら脳内会議が近いことかと」


「それは大丈夫。覚えてたから。あ、そうだ。今度この店の社員で旅行行こうか。伝えておいて」


「わかりました。行き先は?」


「ついでにアンケートとっといて。勿論自由参加だからね?」


シーなら強要しかねないと思った涙頭は釘を刺す。

彼が思った通りだったようだ。少し納得しないような顔を一瞬だけして深々とお辞儀をして戻っていった。

帰るのだろう。


「ふーん? そうか、そうか。また遊ぼうねぇ。ピエロ君」






またまた所と時間がかわり真夜中の零の家。

カチャカチャとタイピング音が鳴り響いている。


「……ん?」


ピコンと通知が来たことを確認した零はタイピングを止め、そちらに目を動かす。

メールボックスを確認すると、それはカジノの招待状だった。


普通の人ならばスパムメールか、と思い放置か削除するだろう。

だが、彼は違う。


「……見たことあるマーク。……アイツに聞いてみるか」


彼はメールの中に貼ってあったマークに見覚えを感じた。

ということはもしかしたら裏のモノの可能性がある。

だが彼は残念ながらそういうものには疎い。

情報戦はあまり得意ではないらしい。

彼が言うには興味がないもののために記憶のスペースを使いたくない、らしい。


彼が聞いた人物というのは他でもない涙頭であり、涙頭ならばわかるだろうと思っているからだ。

涙頭は情報戦を得意とするし、彼ならば裏の情報にも広く精通しているからだ。


四、五分たつと返事が来た。

やはり本物だったらしい。

メールのなかで行くことを希望すると数日以内に本物の招待状が郵便で届くらしい。


「……」


彼は静かに行くか、と思う。

彼自身そこまで賭け事は嫌いではないし、もしものときは潰せば良いことだ。


すると、涙頭から電話が来た。

なんだろうと思いすぐ零は電話をとる。


「やぁ、零。僕も行かせてもらっていいかい?」


「行けるの?」


「三人分は送られてくるはずだよ。僕も行ったことはなくてさ。行ってみたいのさ」


「辛徒は」


「アイツは猫探ししてるらしいよ?」


「そ。勝てる?」


「勝つさ。負けたら……どうする?」


「悪党なりに稼げば良い」


「最高だ。んじゃまた今度ね」


「ん」


ちなみに零は喋るのが億劫なため結構言葉を無くす。

そのため言葉が足りないが、付き合いが長い二人には余裕でわかる。

というよりも初めて会ったときや付き合いはじめて最初の方の方がわかりにくかったと笑って彼らは話すだろう。


「ゲームしよ」


そして彼はまたゲームに戻っていった。

えー、時系列的には前話の事件から一週間以内くらいで考えてもらったらいいと思います。

次の日でもいいですし、一週間くらいでもいいです。

そこは皆様の解釈次第ということで。

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