第71話~進撃のおっちゃん(笑)~
何だかいつのまにか、更新が結構遅れていましたね。後、今回も文量は少なめです。
後、最近私はテオ君あたりを使ったりりなのの二次小説を書きたいなあ、とか思っているわけでして、そしてそれをするにはこれを完結させないと書けないわけですよ。私は小説を同時に更新できるほどの気力は無いので。
なので、これからは少し展開がはやくなるかもしれません。
こう・・・フラグ回収するところや、途中の過程なんかのミニイベントはある程度削って、ラストまで突っ走る的な感じです。
まあ、なんとか完結にまでは持っていきたいです。
「ヒャッはあ! ガキ以外は皆殺しだァ!!」
どこからか聞こえてきた耳に響く甲高い金切り声を合図に、苦しんでいる生徒達を運んでいる教師達にどこからともなく現れた化け物が襲い掛かった。
化け物は大小様々で、肥満体型だったりがりがりで飢饉を思い起こさせるような胸部が凹み腹部にほとんどの臓器が詰め込まれたように膨らんでいる姿の者がいたりと、似ていない者がほとんどであったが、全てに共通する点があった。
それは全身が黒に近い灰色、額から親指の大きさほどの角が盛り上がっていて、尾骨がある部分からは先の尖った尻尾がゆらゆらと揺れているなどの、悪魔のような外見をしており、俺達と先生達に1人も余さず殺意を放ってきている―――などだ。
「っひ、ひいぃ。い、命だけは助けてくれ!!」
「ヒャッはは。中々面白えジョークを言うじゃねえか」
1人の腰が抜け、戦意が喪失している数学を担当していた新任の若い教師が1体の三叉の長いフォークを持った悪魔に命乞いをすると、口裂け女のように口を持つ悪魔は心底愉快そうに笑った後、その隙に何とか這いずり逃げようとするその男の肩にフォークを突き刺し、地面に縫いとめた。
「まあ、悪魔であるオレサマがお前らニンゲンを見逃すわけがねえんだけどよお!! 丁度良い。お前をオレサマの最初の餌にシテヤルヨ。精々オレサマが中級悪魔になる糧になれることを感謝スルンダナア!!」
そして、足下でじたばたともがいている男を見ながらニヤニヤと笑っていた悪魔の顔がパックリと中心から半分にするように割れ、そこにある明らかに人の頭など丸呑み出来そうな程大きな口を、男に近づけていくと―――、
悪魔の首が急に胴体から離れ、宙に舞った。
「っひ!」
「大丈夫か。動けるならここはわし等に任せて救援を呼びに行け。恐らく魔王勢がこの学院を攻めに来たからここを占領されると、町の人々にも被害が出てくるぞ。ほら、急げ!」
「………っは。分かりました! ありがとうございますギルベルトさん!」
急いで駆けつけたギルベルトにより、切り落とされたシーンを見てまたもや恐慌状態に陥りかけていたが、なんとか持ち直しそのまま学院の外へと走っていった。
「速いですね、ギルベルトさん」
「それはお主らが遅いだけだろうて」
遅れてやって来た俺達におっちゃんがそんな事をのたまうがぶっちゃけ、おっちゃんが速すぎるだけだと思う。
「オイ! 俺らの同胞をよくもやりやがった…」
「このやろう! ころしてや…」
「さて、どっかの悪魔の言葉によると、生徒達の命は理由は分からんが安全らしいな。ならここは雑魚共は目の前だけを切り捨てて、こいつらのリーダーを探すぞ」
「分かりました」
そう言ってルーティアさんがおっちゃんの後について行き、俺達も一応ついて行っているが、きっと俺達の口は驚きで顎が外れんばかりに開いているんだと思う。
―――襲い掛かってきた2体の悪魔の首と胴体が同時に何の前触れもなく離れたのだから無理はないと思うのだが。
別に犯人はおっちゃんというのは理解しているのだが、どうやって剣を抜く、2体斬る、鞘に戻す。という一連の動作を俺たちの目の前で気づかれずにするのかというのが問題だ。しかも俺は悪魔の姿とおっちゃんの姿は視界の中に入れていたのに、抜いたのかすら分からなかったのだ。どんだけチート臭いんだよおっちゃんは。ぶっちゃけグリーヴ君にはおっちゃんを仕向けたら万事解決な気がする。
おっちゃん無双により、俺たちは只後ろを付いてまわり所々で怪我をしている先生達に応急処置程度の回復を素早く施しながら学校中を蹂躙していると、急に目の前を歩いていたルーティアさんが立ち止まったため、少し鼻がぶつかった。
「……痛い」
「すみません。テオ君、どうやら目的の場所に着いたようですよ」
「っえ?」
現在俺たちが立ち止まっている場所は、他の教室の扉より少しだけ立派な造りになっており、扉の上には校長室と書かれたネームプレートが飾られてある。無駄に豪華な装飾がなされてある。つまり、ここに攻めてきた敵達の親玉と思われる校長に化けた上級悪魔がいるであろう場所に辿り着いたのだ。っていうか、俺とイルマとヤタって死にに来たの? 上級でもない吸血鬼に撤退に走った俺と同程度かもしれない実力の俺らって役に立つの?
あれ? そう言えば今までイルマのメガネで確認した限り下級悪魔と極偶に中級悪魔は見たらしいけど、吸血鬼って1人も見なかったな。少なくともグリーヴ君には出会うと思ったんだけど。
扉に耳を当てて、中に誰かいるのか探っていたおっちゃんはルーティアさんと目を合わせてから小さく頷いた。
「中の会話を聞く限り、やはり校長は敵で間違いないようだ。今から殴り込むから心の準備をしておけよ」
そう言うや否や、俺たちに心の準備をさせる暇なく、扉を勢いよく蹴り開けて中へとずかずか入っていった。
「それじゃ、俺らも行くよ。テオ、ヤタ。緊張したら死ぬ確率も上がるからいつも通りな?」
そして軽く背中を叩いて激励してきたイルマを先頭に俺たちも中に入った。
俺、逝ってきます。
テオ君達は果たして無事に帰れるんでしょうか。
っていうかもうこの小説のタグから「ほのぼの?」を消した方がいい気がしてきた。・・・「?」が付いてるからセーフかな?




