52話~受験⑧~
すいません最近パソコンの調子が悪くて投稿ができませんでした。
それと、そろそろテスト期間に入るので10日くらい更新を休みます。
テオ君の…彼女………だと………!?
「テオ……お前、とうとう初見の女性をおとすようなイケナイ子になったんだな。うん」
隣で何故か感慨深そうに頷きながらイルマ君が何か言っているがそれどころじゃない。今私は未だ嘗て無い程戦慄している。
(私(義姉)というものがありながら何故私に話を通さないのですかメリッサさん!?
少なくとも私の屍を超えない限りはテオ君(弟)は渡さないよ!! っていうか、寧ろ超えても第二、第三の私があなたの元へやってくる! だって(一応)勇者だから何度でも蘇るんだよ!!)
「えーっと、メリッサさん? 何の御冗談をお言いになられているのですかな? その話はあまり笑えないのですが」
動揺し過ぎて口調が可笑しくなってしまった。そしてそれを見て、隣の子が爆笑しそうになっている。この常時ニヤニヤ君め。後で話すことがあるから一緒に行こうか。
「秋風さん……? 何か様子が可笑しいし口も引き攣ってるけど……大丈夫?」
テオ君がコテンと首を傾げながら心配そうに見つめてくる。うん! 大丈夫だよ! だけど、君の可愛らしい顔でどちらかというと鼻の方に異常が起こりそうなんだよ!!
「うん…一応大丈夫。それで、メリッサさんはさっきの言葉は冗談だよね?」
テオ君の反応を見る限り彼カノの関係になったという訳では無いように見えるが、念のため聞いてみることにした。そうじゃないと主に私の気持ちが情緒不安定になる。
「ええ。勿論冗談ですよ。それにしてもアキカゼさん…ですか? 面白い方ですね」
やっぱり冗談か。ほっとした。っていうか、メリッサさんの私の名前を言う発音が若干可笑しい気が……あ、そっか。この世界だと秋風理沙よりもリサ・アキカゼの方が自然だってイルマ君が言ってたね。それなら下の名前で呼ばせた方が良いよね? 別に女の子同士なんだし。
「そうですか、それは良かった。自己紹介が遅れましたリサ・アキカゼと言います。リサって呼んで下さいね?」
「はい。分かりましたわリサ」
「ん。よろしくねメリッサさん」
「私もさん付けはしなくていいですわ」
自己紹介を終えて私達は握手をした。お、意外と手の平硬い。もしかしてお嬢様みたいな感じじゃなくて、武術をたくさんしている元気な人なのかな。
「そういえば、メリッサさん。さっきからお嬢様口調になってるけど素の口調には戻さなくて良いの? ギャップがあり過ぎて違和感が凄いあるんだけど」
テオ君がさらりと気になることを言った。このキャラは猫被ったものだと? なんでそんな口調に態々しているんだろう。
私が不思議そうな顔をしてメリッサさんを凝視していると、彼女はそんな私の状態に気づいたからなのか少し肩を竦めて苦笑いをしながら答えをくれた。
「私の母が、気を許した人以外にはそんな淑女らしくない口調を使うなって言われているんだ。多分私に粗相をさせないようにするためなんだろう。私はちゃんと必要な時には淑女らしく振舞えるというのにな。…まあそんなわけで私は初対面の人には必ずあの堅苦しい口調で話すようにしている。…リサとそこの男の子は多分大丈夫だろうからこの口調で話すとするよ」
急にメリッサさんの口調が変わった。…と思ったらどうやらお家事情だったらしい。大変だね。私の家は基本門限さえ守れば自由だったからよく分からないや。
それにしてもメリッサさんの口調がなんというか……男らしく感じてしまうのは私だけなのだろうか。隣のイルマ君の顔を横目で盗み見てみるが、彼も何だか複雑そうな顔をしている。よかった、私だけじゃなかったんだね。
なんとなく嬉しくなって思わず笑っていると、イルマはこちらに気づいたようで不思議そうに見ていたが、私の顔を見て何かを思い出したかのように言ってきた。
「そういえば理沙さん。次の試合は理沙さんも出ると思うんだけど行かなくていいの?」
………あ。
「忘れてたどうしよう! 後何分!? ええ!? もうそんなに時間が無いの!?」
私は全力で試合場へ走っていった。後ろで3人分の笑い声が聞こえた気がするが今はそんなのを気にしている場合じゃない。場合によってはここからそのまま飛び降りないと間に合わない可能性もあるんじゃないかな!!?




