表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/66

君の目には、どう映る?

ギルド・ラストリーフ支部、資料室隣の小会議スペース。


ミーナ=ルクトリアは、少し緊張しながら資料を机に並べた。


向かいには、アルフォード=グレイン。


支部の業務改善案について、改めてすり合わせを行うための場だった。


「……では、こちらが、現場目線で整理した改善ポイントです」


ミーナが差し出した書類に、アルフォードは無言で目を通す。


ページをめくるたび、眉がわずかに動く。


ミーナは少しだけ息を吸い込み、補足を始めた。


「例えば、カウンター対応の件です。受付で即時対応できない案件を、一時的に保留できる仮対応票を設けることで、混雑時の滞留を防ぎたいんです。現状では、窓口職員がすべて抱え込んでしまい、後ろにずれ込む原因になっています」


アルフォードはペンを置き、静かにミーナを見た。


「……たしかに。滞留案件が一定数を超えると、全体の処理効率が落ちる」


ペン先で書類の余白を軽く叩きながら、彼は続ける。


「仮対応票、か。優先順位付けにも応用できそうだな」


ミーナは、胸の奥がふっと軽くなるのを感じた。


(伝わった……!)


以前なら、一蹴されて終わったかもしれない。


けれど今、アルフォードは言葉を飲み込み、考え、そして受け止めてくれている。


まだ、ぎこちない。


でも、確かに──少しずつ、歩み寄っている。


「次回の業務改善会議で、暫定案として提示しよう」


「はい!」


ミーナは思わず、弾む声で返事をしてしまった。


アルフォードも、それにほんのわずか、口角を緩める。


すれ違い続けたふたりの間に、ようやく小さな橋がかかった瞬間だった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ