第二十七話 朝食
テーブル上の料理を見ると、『ジェリーフォスの肉団子』だった。お皿に団子状の肉がキレイに並べられている。他には『痺れサラダ』があった。二品とも三人分の食事が用意されていた。
『いただきます』
メリサたちは手を合わせると、『ジェリーフォスの肉団子』を食べ始めた。肉団子は一つ一つが大きく、ボリュームがある。一口ほど囓ると、じゅわりと凝縮された肉汁が溢れ出した。肉汁を吸うと、旨味が一気に口内に広がる。
チラリとフレイとバレットに視線を向けると、肉汁が垂れて顎に付着していた。口の周りに、食べカスも付いている。
メリサは赤毛を伸ばし、フレイとバレットの口周りに付着した食べカスと肉汁を拭いた。肉汁で赤毛がベタついたが、別に構わない。
赤毛に炎を灯すと、肉汁を一瞬で蒸発させ、食べカスも燃やし尽くす。
「ありがとう、お母様」
「ガルルル」
フレイとバレットはほんのりと頬を染めて、少しだけ口角を上げた。照れた感じが愛しくて、温かい気持ちになった。
メリサは朝食に視線を戻すと、肉団子をサラダで巻いて口に放り込む。サラダの痺れ具合と肉団子の組み合わせが最高に美味だった。
メリサたちが完食したタイミングで、エレザがデザートを持ってきた。
「ヴィゲブランタのシャーベットです。ヴィゲブランタは野菜ですが、液状にしてキンキンに冷やせば、デザートにもなるのです。野菜の時とは違った食感が楽しめますよ」
エレザは目を輝かせてデザートの説明をする。グラスに入ったシャーベットは鮮やかな緑色で美味しそうだった。
メリサはシャーベットを口に運んだ。シャキシャキとした食感で、野菜とデザートの中間のような甘味があって美味しかった。フレイとバレットも満足そうにしている。あっという間にシャーベットを食べ終わった。
「食べ終わったな。それじゃ、行くか。エレザ、後は任せたぞ」
「任せて、お母さん」
いつの間にか近くにいたリオルに、エレザは砕けた口調で返事をした。
「いってらっしゃい」
エレザに見送られながら、先立って歩くリオルにメリサたちは付いていった。
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