嬉しい変化
次の日から
目まぐるしく体育祭の準備が始まり、
一気に暑い日々が続く
1年の時は違うクラスだったから意識してなかったけど
尚哉がいるとクラスが騒がしい気がする
本当にムードメーカーって言葉がぴったり
係決めがあり、私は救護係になった
テントの中だし涼しそうで楽そう笑
用具係とか召集係とかめっちゃ大変そうじゃない?
サッカー部は強制で用具係になれー!とか男子がやたら騒いでいる
こんな時って決まってる女子は無の感情だよね笑
じわじわと後ろの机にみんなで集まって話をする
「男子揉めてるね〜」
「早く決めて静かにしてほしい」
「それな〜」
「今年のクラスマッチ女子はバレーで
男子はバスケらしいね」
「え!ほんと?」
「楽しみ〜!!」
「バレー優勝しよーね!!」
「ありさ燃えてるねー」
「バレー部はアタックライン超えたらダメっていうハンデ付きだってね」
「え〜!ダルっ!」
「クラスマッチっていつだっけ?」
「9月だっけ?」
「うわー、まだまだじゃん」
「その前に夏休み〜!」
「ねー、みんな遊ぼうね?」
「花火とか、プールとか夏らしいことしたい!」
「したい!最高!!」
「プリも絶対撮ろ!!」
まだ体育祭も終わってないのに
今後の話でめちゃくちゃ盛り上がる
はぁ〜、早く体育祭終わってほしい〜
三年生もいるから応援練習とかもちゃんとしなきゃいけないから少しやりづらい……
「よし、じゃあ決まったので今日は終わりー
また明日ー、さようならー」
担任の先生の声で係決めが終わっていたことに気付く
みんながぞろぞろ教室を出て部活へ行く
廊下で尚哉が部活のバックをぶつけてくる
「うぃ〜っ!」
「あーもう!うざいっ!」
「じゃーなー」
尚哉が友達と騒ぎながら走って行く
「本当好かれてるよね、尚哉から笑」
友達に揶揄われて、いつもなら上手く交わせるのに
言葉に詰まってしまう
「……っもー、まじでうざい」
みんなから夫婦漫才とか旦那とか言われてイジられてるけど
尚哉は本当に私のこと好きなんだよね……
みんな冗談で言ってるのを今までみたいに上手く交わさないとっ!
って、なんで私がこんなこと!!!
尚哉のせいで!!
放課後、また尚哉と2人の時に話してみる
「みんなに揶揄われるからちょっかい出すのやめて」
「そっちが待ってっからだろ」
「っ!あんたバカ?待ってないしっ」
「それに今まで通りーだろ?」
「それは……そうだけど」
「俺も気遣ってすっげー疲れる笑」
「絶対うそ!」
「嘘じゃねーってばーか」
ムカっとして言い返す
「尚哉のアホ!!」
「ボケ!」
「バカ!」
「ふは、繰り返してばっか笑」
「ふざけないで笑」
「そっちだろ」
「あーほ!じゃーね!」
尚哉と別れる道に着くので手を振ると
「ありさー、またなー」
え、今……
尚哉を見るけどもう背中を向けてて顔が見えない
今、何年振り?めちゃくちゃ久々に名前で呼んでくれた!
ブスとかブタとかじゃなくて、名前で……
そういえば
“2人の時だけ頑張るわ”
って言ってたな……
頑張ってくれたんだ笑
家で鼻歌を歌いながら食器を洗っていると
お母さんから
「ありちゃん、今日いいことあった?」
と聞かれた笑
「なーんも?いつもと変わらないよ」
尚哉の一言で気持ちが少しウキウキしちゃって
認めたくないけど……嬉しかった――




