選択
家について、走ったからなのか
心拍数がすごいことに気付く
ドクドクと心臓の音が聞こえて
手を洗いながら鏡をみると
“普通にエロい目でも見れる”
尚哉の言葉を思い出して恥ずかしくなる
エロい目って何?!
瞬きをパチパチと繰り返して
部屋に入って肩が触れたとこを手でなぞる
私、めちゃくちゃドキドキしてた……
でも、尚哉しか知らないっていうか
男の人と触れたらドキドキしてしまうもの?
私が慣れてないからそう思うのかな……
しかも、腹括って付き合えって
もう選択肢なくない?!
ブスとかブタとか言われて好かれてるなんて
思わないでしょ、普通!!!
下手くそか!!!
私だって男女のカップル見て羨ましい気持ちはあったりするけど、尚哉とは……
あんなに口悪い彼氏いやだ!!
付き合ってもブスとかブタとか呼ばれるの?
耐えられないんだけど!!!
「ありさー、ご飯はー?」
「あ、ごめん!食べます!」
下に降りてお兄ちゃん達とご飯を食べる
「小さくなった服ない?」
結構メンズライクな服が好きでお兄ちゃんのお下がりきたりしてる私
お兄ちゃん達は3つ上の高校2年生
「小さくなったっていうか着なくなった服ならあるけど」
「え!欲しい!こう兄ちょうだい!」
「またダボダボの服着るの?
お母さんが連れてってあげるから可愛い服買いなさいよー!」
「お母さんフリフリの服勧めてくるから嫌だもん」
「ありちゃんに絶対似合うのにー!」
「お兄ちゃんの服が可愛いもん」
「ありちゃんはいつ女の子らしくなってくれるのかな〜」
女の子らしくって何?
お母さんにムカっときて
部屋に戻る
お風呂に入って勉強して、、、
寝る前にこれからどうしたらいいのか考えてみる……
付き合う……振る……
考えながら気付けば眠っていた
尚哉と付き合っている夢を見た
2人で見つめ合ってドキドキして、、、
唇と唇が……
「ぅわぁ、!!!」
ガバッと目が覚めて、時計を見ると夜中の3時だった
ドキドキと心臓がうるさくて
「……はぁ……」
そのまままたベッドに横になる
今また目を閉じたら夢の続きが始まりそう……
もう付き合ってもいいんじゃない?
いや、ダメ!そんなの無理……
気持ちが葛藤する
……でも、でも、、、
私、尚哉のこと好きなのかわからない
尚哉の好きも信じられない
尚哉に明日そのまま話してみよう
どう言葉にしたら伝わるのか
嫌な言い方にならないか、たくさん考えて
明日の放課後に備えた
「じゃーねー」
放課後、すずと奏多とバイバイして
尚哉と2人っきりになる
「尚哉、昨日のこと考えたんだけどさ……」
「おー」
「尚哉と付き合うのは無理」
「……」
「でも、尚哉とは離れたくない」
「……それって都合良すぎねぇ?」
「尚哉とイチャイチャしてる自分が想像できないし、
尚哉の好きも信じられないんだもん」
「俺もイチャイチャはあんま想像できないけど……」
「ブスとかブタとか言って名前で呼んでくれないし」
「……恥ずいだろ」
「奏多も名前で呼ぶじゃん」
「あいつは何も考えてないから呼べるんだろ」
「名前で呼んで欲しいっ……」
「……おー、、」
「尚哉が他に好きな人できたら教えて?
私も離れられるように準備するから」
「……お前俺が他のやつとイチャイチャしてても
いーのかよ」
「……わかんない」
「俺はお前が他のやつ好きになるのは許さねーからな」
「はっ?」
「好きになるなら俺だろ?笑」
「……ぷっ!笑」
「……みんなの前では恥ずいから2人の時だけ呼び方頑張るわ、」
「……わかった、」
「じゃあな」
「うん」
手を振って、尚哉が優しく笑うから
私もつられて笑った
少し、尚哉の気持ちが伝わった気がした
私も、好きになるなら尚哉がいいかな……
うわぁ、、今のなしっ!!!
側から見たら絶対キモい顔してる!私!
恥ずかしくなって足早に家に帰った――――――




