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レイド!

なんか色々やってたら

一ヶ月経ってましたごめんなさい

「すぐに解析を!」


現れたのはトカゲ型の巨大なメタルドラゴン。

いや、なんかただのメタルドラゴンって感じでもない。


「解析結果!メタルアークドラゴン!鋼の身体により物理は通りにくく、雷属性のブレスが驚異的のこと!弱点は炎!!」

「炎か、なら!魔術師部隊!ファイアーボール用意!」

「前衛タンク部隊は前でヘイトを稼げ!ドラゴンを抑えろ!俺達は後ろから斬る!」

「「「おおおおおおお」」」


メタルアークドラゴンもそれを見て黙ってる訳がなく、大きな尻尾で俺達を振り払う。


「ぬぉ!」

「クリムゾンスラッシュ!」

「紅蓮拳!」

「グルァッ!!」


皆それぞれ技を放っていくが、あまり意味を成していない。


「魔術師部隊、放て!」

「「「ファイアーボール!」」」


後衛の魔術師部隊から数十のファイアーボールが放たれ、ドラゴンの顔から肩辺りを襲う。

中にはクインスもいるようだ。


「グルルルル……!」

「ブレスか!皆さん魔法を唱えつつ左右に散開」

「フォースフィールド!」


背の高い女の子が大きな結界を全面に張り、万全の防御体制を作る。


「烈火撃!」

「烈火連撃!」


そしてアリスさんとジャックがドラゴンの顎を、ボゴンッとアッパーで殴り上げる。

その瞬間ブレスが放たれ、結界の絶妙な角度で斜め上に射程がズレた。


「なんつーもんを撃ってくんだよ!ブレスってなんかもっと炎はいたりするもんだろ!?見た目だけだと某レールガンみたいな熱線じゃねぇか!」


避けた先でカズマさんがリアクションとっているがそれどころじゃない。それに僕も戦わないとね。


「そろそろ行こうか。メイ」

「あいよ!もう準備万端いつでも撃てるよ!」

「じゃ頼むよ!」

「いっけえええ!ロックランス!」


メイが魔力を凝縮させ、射出した大きな石の槍に飛び乗り、ドラゴンの横っ腹で砕け散る瞬間僕は大きく飛び上がり、


「くらえ!兜わりぃ!」

「グガアッ」


ギンッと弾かれてしまったが、少しのダメージは入っているようだ。体力ゲージは全くといいほど減っていないが。


「魔術師部隊!ファイアーボール放て!」

「「「ファイアーボール!」」」


魔術師部隊のファイアーボール第二波がドラゴンを両サイドから襲う。

その爆発を避けつつ、前衛部隊総出で斬りかかるが、イマイチダメージが通らない。

ただアリスさんの攻撃で少し減っているようだ。というかどんだけ強いんだあの人!


「でも、僕だって勇者のスキル持ち。さっきからステータス上昇してるからね!」


戦えば戦うほどステータスが上がるなら、これは絶好のチャンスだ。パーティ以外という制限が邪魔になると思ったけど、レイドパーティということで大丈夫みたいだし。


「エアジャンプ!」


ドラゴンの尻尾を二段ジャンプで避けて再び兜わりを当てる。


「「「《纏》!」」」


ワイバーン三人組がそれぞれ炎や風を纏って戦い始めた。

更にこのそれなりに狭い空間でサイカさんって人が変身して、ドラゴンにつっこんでいく。


「大乱闘じゃねぇか!」

「あ、カズマさん」

「今からアリスがでっけぇ魔法撃つから見てな!」

「え?」


振り返ると魔術師部隊の後ろで魔法を唱えるアリスさんの姿が。他の人がよくある地球儀ぐらいのファイアーボールを浮かべているのに対し、アリスさんの物はバランスボールを三倍くらいにした大きな玉であった。


「な、何あれ!」


「フレイムカノン!!」

「「「ファイアーボール!」」」


大きな炎の玉と小さな炎の玉が連続で当たって体力ゲージがジリジリと減っていく。


「ガルルルァアアア!」


それに対して怒ったのかドラゴンがブレスを放った。

そして同時に全身を紫色の雷で包み、放電し始めた。


「くっ、これでは触れられないぞ!」

「一旦防御に徹しましょう!」

「支援部隊!タンク部隊に防御上昇魔法を!私はもう一度フォースフィールドを張ります!」

「ルァアッ」


バチィッと雷が指示を出している女の子に飛ばされるがそれをミモリが変な物を投げつけて無効化した。


「何それーミモリ!」

「淡水スライムだよ!こないだのスライムをテイムしてもらって研究した結果こんな子が出来たんだ」

「何が出来るの?」

「今やったこと以外はまだわからない!ただそう何発も無効化できないし、そもそも無効化は出来てない!」

「皆さん下がってください!全体魔法を」

「やっちまえアリス!!」

「ヴァニシングボルト!!」

「な!雷を使う相手に何故雷を!?」


巨大な雷の球体が出現し、そこから電撃がドラゴンに降り注ぐ。効かないと思われたが、地味に減っている。


「ヴァニシングボルトは炎の属性が強めなのでダメージは通るんですよ!」

「ヴァニッシュボルトは逆に雷が強めな!覚えとけ!」


カズマさんノリノリだけど、あの人特に何もやってないよな。


「さて、と!」


ダンッとエアフィールドを使って空中で加速する。


「シャイニングスラッシュ!!」

「ウィンドスラッシュ!!」


そして僕の光の剣に合わせるように、シュカさんの風の刃がドラゴンの背を斬った。


「これでもこのダメージか……!主!どうするのだ!」

「ええい!ネコル!お前縮こまってないで頑張れよ!」

「む、無理ですよう!」


ほんとになんで連れてきたんだ。


「こう、お前のトンカチでドカーンと……!」

「トンカチじゃありません!せめてハンマーと言って下さい!」

「どっちも大差ねぇよ!」

「バリアー!」

「るぇい!?」


カズマさんの前に半透明な壁が出来た直後、そこにドラゴンのブレスが直撃し、そのまま斜め後ろに弾かれた。


「カズマさん!集中してください!死んでしまいますよ!?」

「おおわりぃシリウス!」

「いくぞナタリア!」

「いつでも行けます!」


ジャックさんとナタリアさんが二人してドラゴンに特攻する。


「グルァッ!」


ドラゴンはそれに気付き、周りの人を尻尾で薙ぎ払い、そのまま放電する。


「アイシクルレイン!」


ドラゴンの頭上に氷のつぶてが大量に落とされるが雷に阻まれて届きはしない。


「紅蓮拳!」


ジャックさんの炎の拳がドラゴンの顔に届こうとした時、再びドラゴンがぐるりと尻尾で周りを薙ぎ払い、そのままジャックさんを吹き飛ばしたかに見えたが、その姿は薄れて消えた。


「ナタリアぁ!」

「はい!」


消えたと思われたジャックはドラゴンの真下に潜り込んでいた。


「ウォーターランス!」

「天衝紅蓮撃!」


ゴウッと紅い炎がドラゴンの腹部から広がり、ステップして逃げようとしたドラゴンの足を、ウォーターランスが貫くことはできなくても、重心をずらすことができたようだ。

その結果、ズズン……と地響きを立てて、ドラゴンが体勢を崩した。


「メイ!」

「ロックファング!」

「魔術師部隊!一斉攻撃!」

「「「ファイアーストーム」」」

「ファイアーボールってえぇ?!皆ストームなの!?」


なんか一人カナデって人がファイアーボール撃ってる……。


「フレイムカノン!」

「フレイムバースト!」


そして最後にアリスさんとシリウスが撃ち込んだ。


ドラゴンは炎に包まれ、叫び声を上げているが、まだ死ぬ様子ではない。


「グル、グルルルァアアッ!」


バチバチバチィッと放電し、その炎を振り払ったところに、突撃する猫耳の少女。


「ミモリの作ったエクスポローション!!」

「エクスプロージョンとポーション混ぜたんだろうけどそのネーミングやめてええええ!!」


ミモリの叫び声と共に投げられたポーション型の何かが数個ボウンッと爆発した。


「グルァッ!?」


そして一つだけ変な爆発をした、というより、爆発に巻き込まれて割れただけのようだが。


「あ、あれは!」

「そう!ミモリが作った触手スライム入りポーション!ちょっと重かった」

「「「それは何に使うつもりだぁあ!」」」


戦闘中なのに、一部の男性プレイヤーが怒鳴り声をあげた。


「いや、アシスタントに……」

「「「嘘だ!」」」


再び男達が揃えて怒鳴る。


「そこ!黙って戦え!隊列が崩れてるぞ!」

「おいこの鋼トカゲ!こっち見ろ!デコイ!!」


大人の中でも一際大きなガタイのおじさんがデコイを使い、一瞬だけドラゴンの気を引いた。


「アリス!手伝ってやってくれ!」

「はい!」


その隙にアリスさんが列を整えに動いた時、一人の叫び声により、状況は一変した。


「ぐぎゃああああああ!」


触手スライムによって目を潰されたヤケクソになったのか、ドラゴンが一人の青年の胴に噛み付いた。そして青年はそのまま……


グシャッと噛みちぎられ、青年の下半身と肩から上だけが、地面に落ち、その地を血で黒く染めた。


「あ、アルターーー!!」

「うわぁあああ!」


青年はアルタというのか、周りの人間が呆然としていた。


「お前達気を抜くな!戦闘中だぞ!」

「あ、アルタぁ!」


しかし一人はライトの声が聞こえていないのか、そのままアルタに近寄ってしまう。そしてそこから、やや攻勢だった戦況が逆転してしまった。


「グルルルァアアァアアア!!」


ドラゴンは目に張り付いたスライムを放電して吹き飛ばし、更にアルタに気を取られていた人もその放電をくらって吹き飛ばされてしまった。


「チィッ!アキトそっち側の奴らを助けてやれ!俺はこいつの気を引く!」


そう指示すると、ライトはその重そうな身でありながら、軽々と跳躍し、ドラゴンの背に飛び乗り、剣で斬り始めた。


「だからこっち見ろ鋼トカゲ!デコイ!!」


ガタイのいい人がまた挑発系スキルで、ドラゴンを引きつけている。その隙を利用して体制を立て直していく。


「グルァッ」

「フォースフィールド!!支援部隊!半分はヒールを前衛の皆さんに!半分は防御を上げてください!」


後ろでは背の高い少女が指揮をとりつつ、結界を発動させたので、あまり見なくても大丈夫そうだ。


「メイ!あいつの足を凍らせて!」

「わかったわ!かの者を静止しろ!フリーズ!」

「我と共にある水の精よ、生命の時をも停止させる力を我がマナを持って解き放ち、我に仇為す者に永遠の眠りを与えたまえ!エターナルブリザード!!」


メイのフリーズとナタリアさんがタイミングを合わせたかのように発動させたエターナルブリザードで、ドラゴンの足どころか、前面のほとんどが凍りついた。


「今だ!無事なやつは一気にいけ!」

「このまま何もしないなんてできないよ、メイクロック!ロックハンマー!」


角の方で震えていたはずのネコルが岩からハンマーを作り出し、ドラゴンの顔にフルスイング。岩は砕け散るがドラゴンの顔には傷が付いていた。僅かにダメージがあるようだ。


「シャインソード!」


馴染みにのある剣に光のマナを流し、輝かせる。


「倒れろおおおお!」


シャイニングスラッシュをその背に当てた。




ジュンが光の剣で、ドラゴンに斬りかかる中、俺は違和感を感じていた。


「ジャック、お前なんか変に思わねえ?」

「なんすか藪から棒に。戦闘中っすよ?しかもせっかくナタリアが作り出してくれたチャンスを無駄にするような」

「まぁまぁ。だがあのドラゴンがそのまま死ぬ気がしないんだよ。俺達の持っている鍵だってそうだ。これが何の関わりもせずに終わるとは思えねぇんだ」

「確かにそうかもしれないっすけど……」

「とりあえず、だ。アリス!」

「はい!なんですかカズマ様!」


こんな時でも呼べば返事を返してくれるアリス。うん。いい子だ。


「アリスはこのまま前衛を援護!ギルとシュカは支援部隊の護衛!セイルは魔術師部隊の護衛だ!」

「わかりました!」

「「「はっ!」」」


よし。したら、


「ジャック、お前は蜃気楼ってやつでドラゴンを撹乱しつつ、周囲に何かギミックがないか探してくれ」

「ええーそんなの戦っててちゃんと見たっすよー。見る限り何もなかったすよ?」

「それでもだ!もっかい探してこい!」

「はいっす」

「ネコル!」

「は、はいぃ!」

「ちょっと急だが、その……岩でいい!盾を作ってくれ!片手でもてるくらいの!」

「は?え?」

「いいからはよ!」

「はい!」


それまでに一太刀くらいは浴びせてやるか。


「俺に力を貸せ!ファントムキラー!」


俺の右手のファントムキラーは、俺の声に呼応するように、紫色の魔力を放出し始める。


「いくぞ!跳脚!」


ドンッと地面を少しめり込むくらいの力で蹴り、ドラゴンがジュンのシャイニングスラッシュを連続で食らって怯んでいるところに跳び、使い慣れた一撃、一閃を放つ。

ただの剣撃であるし、普通のダンジョンにいたメタルドラゴンにも弾かれてしまう俺の攻撃だが、この一閃は今の戦いで五十回目程。結果として僅かだがドラゴンの足に傷をいれることができている。


「だから、そろそろ倒れろよ!円閃牙!!」


更にぐるりと回って遠心力をつけたファントムキラーをドラゴンの足の斬り込みに叩きつけた。


そしてその刃はーー


「おらあ!!通った!!」


僅かに抵抗があったが、五十回もの剣撃を同じ場所に当て続けたおかげか、ついに肉の部分に刃が到達したようだ。


「って、あれ?抜けない?」


斬り込みが入ったことによる痛みと、自重によって増幅された痛みに耐えかね、再び倒れそうになるドラゴンを避けるため、ファントムキラーを抜こうとしたのだが……。


「やべぇ!う、うおおおぁ!」


何故か足が動かずその場で身構えてしまった。だが、ドラゴンの数百キロ、いやもう数トンとあるだろう体重を支えられるはずもなく、俺はあっなく……


「……?」

「カズマ様!大丈夫ですか!?」


戦場だというのに、ふわりと甘い香りが漂うと同時、大好きな女の子の声が聞こえた。


「アリス!」

「カズマ様!止まってる暇はありませんよ!あと、ファントムキラーです」


目を開いて見てみるとドラゴンを片手で押さえ、尚且つハマっていたファントムキラーを抜いて俺に渡そうとしてくれるアリスの姿がーー。


「っと感動してる場合じゃねぇな!アリス!」

「はい!」

「やるぞ!二人で!」

「はい!」


アリスはドラゴンの前足を膝かっくんをする要領で、蹴っ飛ばして、今度こそドラゴンを倒すと、俺と背中を合わせて構えた。


「ネコル!」

「はい!」


ネコルは急ごしらえで作り上げたゴッツゴツの岩の盾を放り投げた。


「おっとっと。さんきゅー!」


「ってかそんな岩の盾なんに使うんすか?」

「ジャックか!分身多すぎてこえーよ!」


ぱっと見十五人程に分身しているジャックなのだが、その分身それぞれがかなりめまぐるしく動いている。


「シールドアーツってやつだよ!いくぜアリス!」

「では先に、烈火撃!」


アリスの剣がドラゴンを斬り、振り切られた瞬間を狙い、


「一閃!」


そしてアリスは俺の一閃がドラゴンの目を捉えた時、交差するように


「氷炎撃!」


炎と氷の二撃がドラゴンの首に叩き込まれる。


「月影!!」


光と闇の連撃が、アリスが斬った部分をなぞるように切り裂く。


「ぐ、グルァッ」

「シールドバッシュ!!」


ドラゴンが放電するが、俺はそれを岩の盾で弾き、アリスと二人で傷をつけたドラゴンの首に、剣を突き刺すように技を放つ。勿論、二人背を合わせて。


「「突閃撃!!」」


ついに鋼の皮膚を貫き、ドラゴンの首から赤黒い血が噴き出した。


「カズマ様っ」


アリスは血のかかる寸前で、俺の腰に手を回し、後ろに跳躍。


「やったか?」

「まだ、だとは思います」


しかし、流石のメタルアークドラゴンも、首に重傷を負ってしまったからか、あまり動けないようだ。


「よし、」

「再びLAは私がぁ!!」


ポーンと、ポチに投げられた爆発ポーションは綺麗な弧を描き、ドラゴンの頭上で大爆発を起こした。


「ガァッ」

「まだ立てんのかよ!!」


だがドラゴンの体力は残り少ない。

あと少しで倒せるはずだが……。


「リン!」

「……」


そこでジャックがリン呼ぶが、リンは静かに佇んでいる。よく見ると口が動いている。


「リン?」


そして、二秒ぐらいの間を開け、発動した。


「行くよ……フレイムピラー!!」

「うぉ!あっつ!」


ドラゴンを中心に巨大な炎の柱が出現し、焼き尽くす。


「すげぇなおい」


そしてついにドラゴンは、倒れた。

倒したのはリン。だから報酬はそのパートナーであるジャックが貰える。報酬っつてもスケルトンとかは崩れてその場に物が残る形になるが、もうこの世界はアイテムも何も剥ぎ取ったりしないといけないわけで。

大変なんだよな。

と思考する中、周りはいわゆる、勝利の雄叫びをあげていた。


「おお……」

「「「おおおおおお!!」」」

「勝ったぁ!」

「ふっ……」

「LAとられちゃったなぁ」

「まぁまぁ。また今度頑張ろうよポチ。今は無事勝てたことを喜ぼう」

「おい。あれなんだ?」


何もなかった部屋に二つの扉が現れる。

一つは扉の上部分に紫色のコウモリのような羽のエンブレム。一つは金の羽のエンブレムが。


「これ、この鍵が必要なんじゃ」

「誰っすかドラゴンはこのままじゃ終わらないとか言ったの」

「うぐっ……ま、まぁいいじゃねぇか。とりあえず鍵使おうぜ」

「どちらに?」

「扉は二つあるわけだし……どうするよシリウス」

「そうですねぇ……」

「と、とりあえずカズマさん。剥ぎ取り手伝ってもらえないっすか?これ二人じゃ大変で」

「おう。ってかリンは?」

「疲れたからって」

「アイテム化したのか……」


ジャックは頷く。


「つかすげぇよなこのアイテム化。人がこんな小さなアクセサリーになったりすんだからよ」

「そうっすねぇ」

「カズマさん」

「ん?おうシリウス。決まったのか?」

「はい。とりあえず私のギルドから数人ずつ探索隊を出すことになりました。と言っても出口までですが危険がないかを調べるだけですけどね。そして探索隊が帰還次第、どちらかの門に入ろうと思います」

「わかった」

「では、ポチさん。よろしくお願いします」

「はいはーい!」


俺から金色の鍵を受け取ると、ポチは数人を引き連れて羽の門を開けて行った。


「主。紫の方俺も行く」


不意にギルがなんか言いだした。しかもなんか真面目な表情で。


「ん?なんでだ?」

「なんとなく、だ。それに宝を先取りされるかもしんねぇだろ?こんな悪趣味な門だし、なんかあるかもしれねぇからな。あとセイルも連れてく」

「わかったけどなんでセイル?」

「口喧嘩なったらまず俺は手が出る。場を収めてくれる奴が必要だからだ」

「そ、そうか。シリウス」

「はい?」

「紫の門にギルとセイルを連れてってやってくれねぇか?」

「?いいですよ」

「んじゃ、頼む」

「はい。ではカナデさん。そして御二方。よろしくお願いします」

「はぁい。行ってくるわぁ」


そして三人とその他数名はゆっくりとした足取りで紫の門を越えて行った。




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