ボス攻略戦開始!
短めです
というか毎度毎度短めです。
私。メイは、あのカズマという男に穢されました。
正直な話。事故だったから、で終わらすのは私としてはちょっと嫌だ。
相手からすると、私の身体を握って退かそうとしただけなんだろうけど、触れられると恥ずかしい部分だってあるの。
やっぱりそうゆうえっちぃ事は、その好きな人としたい。今の身体じゃ難しいことかもしれないけど。
でもカズマの事は許しているつもり。顔を見るとちょっと恥ずかしくなってしまうだけで。相手は大した事じゃないのかもしれないけど。顔は良いし。元の世界じゃ、色んな人に想われてたんだろうなと思うし。悪い奴じゃないし。性格の面では、私の方が嫌な奴な気もする。
「はぁ」
「元気ないね。メイ。もう少ししたらボス倒しに行くんだよ?大丈夫?」
「大丈夫よ。私だってやる時はちゃんとやるわよ」
「そっか」
戦いながら他のこと考えても危ないし。そのくらいのケジメはつけるわよ。
「でも。それが気になって死んじゃったなんて事があったら」
「そんなヘマしないわよ」
「僕はメイが死んだら悲しいよ」
「そう」
「うーんと、だから」
「あのね、ジュン」
「ん?」
「私達はパートナーなのよ?一蓮托生なの」
ジュンが「この世界でも諺とか四字熟語ってあるんだなぁ」とか変なことを言ってる。人が真面目に話そうとしてるのに。まぁ続けるけど。
「私は、私がいないところでジュンが死んじゃったら絶対後悔するし。ジュンにも私にも少なからず、一緒にいて目的がある。わかってるわよね」
「わかってるよ」
「あんたは元の世界に戻るため」
「そしてメイは……」
ジュンが私の目的を言いかけた時にコンコンと二回、ノック音。
「開いてますよ」
「失礼します。シロ様がお呼びです」
ナタリアがメイドらしく一礼し、用件を伝えてくる。というかこの子、メイドとしても魔術師にしても、かなり良い子なのよねぇ。
「わかった。すぐ行きます」
「はい。皆様は食卓室にございます。本日はカズマ様の提案により卵かけ御飯なるものを作ってみました。いえ、正直作ると言うのかが疑問に思えますが」
「懐かしいなぁ。日本じゃある意味定番だもんね。メイ、行こ」
「ん」
そして私達はナタリアに連れられ、部屋を後にした。
さて。どんな反応が来るんだろうかね。あるいは何も起こらないか。
ということで、現在食卓室で会議中なわけだが、まぁ概要はそこのシロ君が話してくれるだろう。
「えっと。今回のレイドに参加するのは僕、ネコル、クインス、エース、ジャック、ナタリアさん、カズマさん、ジュン君。そして先駆者の集いのシリウス、カナデ、ポチ、ガンケツ、ミモリ。そして……ヘレナさんです」
「出てったと思ったらこんな近くにいるんだもんな。シリウスに話聞いてびっくりだわ」
「……?」
「ジュン達は知らねぇだろうが、前にヘレナって女の子がいたんだ。まぁ色々あって抜けちまったみてぇだけど」
「みてぇってなんか他人事みたいですけど?」
「俺達もその時期色々あってな。まぁ、 理由にはならないかもしれねぇが」
とつらつらと理由を話して行くが、要するに人殺しに抵抗のある女の子の前でPK集団を殲滅したから、アリスさんやカズマさんを嫌って抜けたってことみたいで。
ただ抜ける時カズマさん達も大変だったみたいだけど。これでまぁジャックさん達の妙なレベルの高さに説明が付くわけだ
「ってかネコルって人中々見ないんですけど」
「あ、はい僕です」
猫耳の少年が手を上げる。
「職業とか何やってんですか?」
「僕は鍛治師です。ただあまり前線にも出ないからレベルは低めなんだけど……」
「あんまり引きこもってばっかじゃただの居候じゃねぇかってことでネコルは参加だ」
「はい」
なるほど。でもレイドにそんな低いレベルの子いれても大丈夫なのかな?
「というか、レイドパーティなのにそれだけで行くんですか?」
「一応他にも呼んでいる方はいます。ただ現地集合と言ってあるそうなので、洞窟前で集合します」
「ちなみに呼んだ人は?」
「各ギルドのマスターに。ギルメンを連れてくるかは自由としてます。絶対に来ると思われるのはライトさんと、アキト君、あとシュラさん。サイカさんです」
「やっぱサイカさんも来るのか」
「へー」
でも僕別にサイカさん知らないからわからないけど、顔見知りのようだ。
「つーことでそろそろ時間だ。行こうぜ、七層フロアボスんとこによ!」
と、カズマさんの一声で、向かうことになった。
「ちょ、ちょっとポチ!」
「もーミモリは遠慮し過ぎー、皆今から命懸けの戦いなんだよー?そんなガチガチじゃなんかあったとき動けないよー?」
「いや、ポチが自由過ぎるだけだから!ちょっと待って!ほんとに!」
洞窟前で集まること約十分。最初は物々しい雰囲気で集まっていたはずなのに先駆者の集いのポチによって大分和やかな雰囲気になってしまった。一部分はシリアスなままなんだけど。
「えー今回レイドパーティのリーダーを任されたシリウスです。洞窟のドロップなどで、今回のボスは恐らくメタルドラゴン、あるいはロックドラゴンである可能性が高いとされています。もちろん他のモンスターである場合は否定できませんが」
「そんなことはいい。早く編成の話を」
「敵の話は大事ですよ、ライトさん。朝食が苦手な物だったからってイライラしないで下さいって」
「うるさい。そんなことで腹を立てはせん!」
そんなことでイライラしてたんだ……。
「確かに未確認なモンスターの話をしても意味はあんまりないですね。編成は、今回純粋なヒーラーの方はあまり参加されていませんので常にヒーラーを守れるように陣を形成しましょう。ライトさんやアキト君達は前衛の指揮をお願いします。後衛の指揮は私がとります。解析の出来る方は敵の弱点属性を調べ次第伝達を。ヒーラーの方々の指揮はヘレナさんにお頼みします。後の判断は個々の判断で。また、アリスさんは前衛も後衛もこなせる方のようなので、場合によって助けて頂くとありがたいです」
「はい」
「そんじゃ長い話もこの辺で、とりあえず一丁攻略と洒落込もうぜ!」
「おおーってなんで最後だけカズマさんが毎回言っちゃうんですか」
「そんなもんノリだよノーリ!」
そして、ちょっとグダグダなまま洞窟に突入。
まず、最初はカズマさん達が向かったルートを進んでいった。すると、ボス部屋のような大きな扉はなかったが、宝箱が一つ。そこを開くと金色の鍵が一つ。
「これ……」
「ジャックさんの持ってる紫の鍵と関係があるんじゃ」
「まぁそれは間違いないんじゃないっすかね」
「シリウスさん。これは誰が持っといた方が良いですか?」
「開けた人がとっといていいですよ。ボスのドロップなどもLAをした人で取っておいてください」
「ふっふーんLAは私がとっちゃうよー」
ポチだけじゃなく、誰もが取る気満々といった感じだが。
「しかしまぁこんだけの人数で移動してると、敵が可哀想だな」
確かに。発見次第ライトって人やアキトって人、アリスさんが瞬殺しているのでドロップも何も無い。
「っとあそこだ」
カズマさんが指した先にはもうここにいるぞ!って主張している大きな扉が一つ。
「皆さん、HP、MP共に問題ないですね?」
皆頷く。
「では行きます!」
「「「おおおおおおおお!」」」
そして、シリウスの声で扉が開かれた。




