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【外伝】ちょっとした昔話

誰かさんの昔話です。

そこまでちょっとエロ且つ

グロがある……。

苦手な方は飛ばしてもらっても問題ありません。必要な部分はまた他で説明しますので。

不意に目が覚める。窓の外を見ると夜中のようだった。

なんとなくトイレに行きたくなったので行こうとベッドから立ち上がる。すると何か布を踏んづけた。

なんだろうと見回して見ると、服がかなり散乱していた。

電気を点けようとボタンを押すが、点かない。停電か。それにこの状況……。


「まさか……な」


少し焦りつつ、他の部屋も急ぎ足で確認する。

リビング、父の部屋、母の部屋、弟の部屋。全ての部屋がまるで泥棒が入ったかのように散らかっていた。

しかし、一つ、おかしいことがある。どの部屋にも家族が一人もいないのだ。いや、一匹の猫はいるのだが。

猫はリビングのソファで丸くなって寝ていた。優しく撫でてみると、ごろごろと喉を鳴らしていた。

和む。


「さて。とりあえずどうなってんのか……電話でもしてみるか」


リビングにある電話から、母の携帯にでもかけてみようと思ったが、そもそも停電で電話が使えない。


「仕方ないな……つかブレーカーが切られてるだけなのか?」


確認するために玄関の方に向かうと不意にバタンとドアの開いた音がした。


「ん」


家族が帰ってきたのか。そう思うと少しホッとするのだが、この今の状況だ。犯人が入ってきたのかもしれない。念の為台所から包丁を取り出し、後ろに隠しつつ、玄関に向かった。


「……」


玄関に続くリビングのドアをゆっくりと開き覗いてみる。すると、髪の長いエプロン姿の女性が玄関横の傘立てを見下ろしながら立っていた。表情は髪に隠れて見えないが、明らかに異常な雰囲気だ。だが、彼女一人に俺の家族全員が襲われたとも考えにくい。


「仲間がいるのか……?」


俺が呟いた瞬間、女がゆっくりとこちらを向いた。


「ーーッ!!?」


思わず悲鳴を上げそうになった。情けないとは思うが、他の人間も彼女を見たら上げていたか、腰を抜かしていたか。何かしらアクションは起こしていただろう。

何故なら。


「ァアァアア……」


ホラー映画のゾンビのような声を出している彼女は顎から下がなくなっており、頬の皮が無理やり引き千切られたかのような状態で、舌がでろんと垂れ下がっていた。髪が邪魔でよく見えないが、左眼も潰れているようで、大変グロテスクな見た目になっている。ハロウィンの衣装か!とか一瞬思ったけどそんなことない。まず今は五月一日、十月まではまだまだかなりある。早めにしたって早すぎだ。

つか顎がない時点で衣装ではない。


さて、女の方だが……俺の方を見て微動だにしない。あるいは停電で電気が点いてないせいで見えないのか。それでも目が慣れて、有る程度見えてくるはずだが。


「アァ……」


やっぱゾンビなのか?ゾンビだったらこの包丁一本でなんとかなるのか?そう考えていると、女がゆっくりと前に足を動かした。


「……!」

「アァッ!」


そして彼女の虚ろな右目が覗いていた俺を捉えた瞬間、走り出した。全速力で。


「うおおぉ!?」


俺は焦ってドアを閉めるが扉を叩く彼女の力が強過ぎて、ドア自体が壊れそうだ。

このままじゃ俺は死ぬ。そう直感が訴える。

俺はドアを押さえるのをやめ、下がって包丁を構える。


すぐにドアが開かれ、女が飛びかかってきたが、その勢いのまま構えた包丁に彼女が突き刺さる。血は服を赤く染めたが、ドバッと流れることはなかった。俺はビビって手を離してしまったが、女はそのまま倒れた。


「し、死んだのか?」


いやそもそも生きていたかどうかすらが謎だが。

ゆっくりと彼女を確認するが倒れたまま動かない。

よく見るとこの女、見たことある顔だ。


「近くの弁当屋の姉ちゃんじゃねぇか」


綺麗な黒髪を真っ直ぐに伸ばして、笑顔の可愛い看板娘といった感じの女の子だったはず。近所のおっさんどもに大分人気だったはず。


「この子胸でけぇな……」


状況に合わないことを言ってしまったが、結構困惑しているので、気にしないでほしい。だって仰向けに倒れてるのに、結構主張されちゃってんだもの。


「つかとりあえず鍵閉めとくか」


女を避けつつ、玄関の鍵を閉め、ホッと一息つき、振り返ると彼女の死体が消えていた。


「え……生きてんのか」


とん、とん、とん、と階段を上る音がする。


「二階行くのかよ、あのままにしとけねぇし……とりあえずブレーカーを……大丈夫じゃねぇか。つまり大丈夫じゃねぇじゃねぇか」


ブレーカーは全てオンになっていた。つまり、がっつりこの家自体が停電だった。


「あ、ケータイ……」


ケータイを見れば何かわかるかもしれない。幸い寝るときに充電していたはずなので、いつ停電になったかはわからないが、電池はあるだろう。家族にも連絡できるし。


「つかじゃあやっぱ弁当屋の姉ちゃんともっかい戦わねぇといけねぇのか」


正直もう見たくないのだが。つかこれもしかして、俗に言うバイオハザードとか言う感じじゃね?外出たらゾンビだらけ……とか。


ならば家族がいないのは……


「逃げたのか……んで起きない俺は置いてかれた、と」


だとすると今まで襲われていなかったのは幸運なんじゃないか。


「考えんのはこの辺にして、とりあえず上の奴をなんとかしようかね」


包丁は彼女に刺さったままなのか、残っていなかったので、もう一度台所に戻り武器になりそうな物を探していると、チリンと鈴を鳴らして猫がやってきた。


「ナァー」

「お前、こんな時に飯くれってか?」


いつもカリカリを欲しがる時、頭をコツンと足に当ててくるので、一応すぐにわかる。

棚からカリカリを出して上げるとはふはふはふと食べ始めた。むしゃむしゃとかそんな感じで言った方がいいかもしれないが、実際そんな感じで食べるので。


「って誰に説明してんだか。とりあえずフライパンで行ってみるか。盾にもなりそうだし。オタマでも持つか某ゲームの双剣扱いみたいに」


こんな時でもカリカリを食べ続けるアホを一撫でして俺は二階へ上がる階段の前にきた。

オタマはぶっちゃけ邪魔なので置いてきた。


「さて、さっさととどめ刺しに行くかね。つか階段暗!ライトライト」


停電用にリビングに常備してあるライトで照らしながら進むと二階の奥の父の書斎の扉が空いていた。


「そこか……」


呟きに応えるように書斎の扉がキィィと閉まった。


俺はいつでも叩けるように、フライパンを構えつつ、ゆっくりすり足で近づいて行く。だが家がちょっと古めのせいか、ギシギシと音がなってしまい、すり足の意味がないのは気にしてはいけない。


「……」


書斎の部屋をゆっくり開け、部屋に入る。が、女はいなかった。


「あれ?」


キィィと扉が再び閉まる。


って、なんでまた勝手に……、


「っるぁ!!」


振り向きざまにフライパンを振り抜くと、飛びかかろうとした彼女の顔にジャストミートし、首があかん方向をゴキンという音と共に向き、壁に頭をぶつけて、倒れた。


「今度こそ、やったよな」


ピクリとも動かない。


「はぁぁ……よし、とりあえずよし。とりあえずだ。とりあえず包丁を回収しとこう」


彼女の身体を仰向けにして、包丁を引き抜く。血がついているので、彼女の服で拭き取る。


「死体……このままにしとくのもな」


フライパンの一撃と顎がないせいで、顔は大変グロテスクだが、それ以外は大分綺麗なもので、死体でなければかなりそそられるものがあるが、それも死体特有の臭いで気にならなくなる……と思うじゃん?まだそんな臭くねぇんだな。腐ってねえからか。


「ちょっと失敬」


彼女の胸を死体の上から触ってみる。


「おぉ……」


すっげえ柔らかい。やばい。


「ほんと顔がこれじゃなけりゃなぁ」


服をビリビリと包丁で刺したところから破き、脱がすと、Eカップくらいの胸がそこにはあった。


「俺って今更だけど大分やばい奴なんじゃね?まーいいか。人類の終末って感じだし。誰も気にしないだろ」


じーっと眺めてみる。包丁で刺した部分が残念だが、全体を見ると死体とは思えないほど綺麗だ。


「つかほんと胸でけぇな」


その大きな胸を掴み、ゆっくりも揉む。


「柔らけぇなおい。あー童貞も捨ててちまいたいな。でも流石に死体じゃあなぁ。どうなんだ?確かなんつーんだっけこれ。ね、猫猫満載?ちげぇ、なんだっけ?ネクロマンサー……は某魔法使いの称号だし……ネクロフィリアか。俺もこんなんに仲間入りか。まぁ流石にこれ以上やると戻ってこれねぇ気がするな。やめよう」


ここまでやっておいてなんだが、服を戻しておく。


「まぁ時々触る程度ならいいよな……」


「さて。これからどうするかね。何が起きたかもわからんし。あ、ケータイケータイ」


弁当屋の姉ちゃんを抱き上げ部屋に持っていく。

んで自分の布団に寝かして、ケータイを探す。


「あったあった。あふーにゅーすでも書いてあれば……ってがっつりあんじゃねえか」


何々……?今日未明、極秘で政府が開発していた化学兵器が漏れ出し、関東地方全域がバイオハザードって、範囲でけぇ!日本ほんと終わりじゃねぇか!

で?

煙を浴びた人間がゾンビ化しちゃって次々とってか。自衛隊が頑張ってんのか。


「ァ」

「え?マジで」

「アァアアアア」


弁当屋が立ち上がった!

俺はどうする!


「うわぁあああ!」


叫んでみた。


「アァアアアア!」


弁当屋が襲いかかる!

俺はどうする!


「うわぁあああ!」


むしろ俺が襲った。


「力鬼強いな!」

「アァアア!」

「うげっ」


押し負けた!死ぬ!?やばーー





「はっ!?」


白い世界にいた。


「こんにちは。初めまして。私はセリカ=フェリシタル」

「は、え?」


目の前には銀色で半透明なロングヘアーの女がいた。見た瞬間、呼吸が止まってしまうくらい綺麗な女が。


「何が起きているか、わからないかもしれませんので、今から説明します」

「あ、あぁ、はい」

「私は貴女の暮らす世界とは全く別の世界に住んでいるのです」


それはなんとなく予想していた。こんな美人、こっちにいたら噂にならない筈がない。


「え、てかもしかして、異世界に召喚とか……そういう?」

「感が鋭いのですね、そうです」


いや、ラノベとかで、そういうのがあったからわかっただけなんだが。


「正確に言えば、召喚をするために協力をしていただきたいのです。なので、私の世界に来て頂くのはまだになります」

「へぇ。でも、協力すりゃ時期に行けるってことか」

「ちなみに断って頂いても良いですよ?無理強いはしませ「断る理由はねぇな」ん。あれ?」

「だって多分俺戻ったら死ぬぜ?」

「そうなんですか?」

「あ、俺の状況は別にわかってないのか。まぁとにかくだ。連れてけよ。そんなあんたみたいな人がいる世界に行けんなら、全然協力してやるぜ」

「そうですか。ありがとうございます。では、行きましょう」


振り返る姿すら美しいセリカ。


「ってセリカさんどうやってーー」


ブワッと風が吹いたかと思うとそこは真っ白な世界でもなんでもなく、何かの部屋のようだった。

数人の若い男女が寝転んでいる。


「お、おぉ」

「皆さん寝てしまっているようですね。貴方にはこの方々とあるゲームというものを作っていただきます」

「ゲーム?」

「ええ。名前は決まっていますよ。フェアリーサーヴァントオンラインという、ゲーム。それを作っていただきます。後は私ともう一人がある魔法をかければ、簡易転移装置が完成します」

「へぇ」


転移装置とかそれだけでわくわくするわ。


「それで一度貴方方にあの世界に行って頂き、世界の改変をしてもらいます。その後、この世界でゲームを量産してもらい」

「大量の人間を召喚するってか」

「はい」

「いいね、いいねいいね!超楽しそうじゃねぇか!」


そうして、俺達は集まり、FSOを完成させて行った。

だがそれはまた




「別の話……ってな」


俺は両脇にいる。エリエルとイザーラを撫でつつ話した。


「なんか私達今の世界の重要な話聞いた気がします」

「トップシークレットって奴だ。あんまり人に話すんじゃねぇぞ?」

「ええ。私達はそもそも貴方様の許可がなければここを出ることもできませんし、そもそも外の下賤な男共とは話しませんわ」

「そりゃそうか。その割にカズマって奴とは話してなかったか?」

「あー、そのあれは」

「別にいいよ。俺はお前ら二人が俺と一緒にいてくれりゃな」

「「フィル様……」」


二人の肩を抱き、そのまま寝転んだ。


「さて、今日も食い散らかそうかねぇ」

「今日は負けません」

「今日こそ満足させてあげますよ」


二人のキスと共に、大人の夜遊びが始まった。


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