合同探索2
不定期すぎてごめんなさい
ほんとごめんなさい!
「今だアリス!!」
「はぁ!!」
アリスが右肩目掛けて斬りあげると、そいつは器用に剣を避け、軽くバックステップして、緑色の液体を飛び散らせる。
「ハァアアァ」
そいつは口から白くて生臭い息を吐くと、猫背になって、真っ直ぐアリスを見る。
カナデさん達は現在回復中だし、それなりにやばい。不意打ちが不意打ち過ぎて辛い。
「アリス。カナデさん達が回復し終えるまで、こいつら頼めるか?」
「わかりました!」
タンッと軽い音と共に跳び、緑色のドロッドロな液体を纏ったスケルトン、スライムスケルトンと向き合った。
今回は暇だ。俺はなんもすることないし、大体出てきた敵はシュカの風で切られるか、ポチの爆弾ポーションで吹っ飛ぶかだったのだし。ただ爆弾ポーションで洞窟が崩れないかが不安だが、ポチの言では大丈夫だという。
「主。この先に妙な気配を感じます。気を付けて下さい」
「わかった。皆も気を付けてくれ」
「はぁい」
「はいはーい!わっかりましたましたー!」
「はい」
つか何で俺やジャックが関わるダンジョンはいつも別れたり、面倒なとこになるんだろうか。
「いや、そんなことはないだろう!むしろ俺が何か引きつけているのかもしれない」
「どうしたんですか?カズマ様。意味のわからないこと話出して」
「お、おう。別になんでもねぇよ。ただ最近何かとイベントに巻き込まれてるなぁと」
「確かにそうかもしれませんね」
とアリスは苦笑する。ここ最近命がけな戦いとか多かったしな。
「して。シュカ。なんか近くにいるか?」
「奥の方に妙な気配があるだけで、後は何も」
「んーシリウスんとこメールして引き返すか?」
「えー。ここまで来たのにですかぁ?私はこのまま進んでも大丈夫だと思うんだけどなー」
「そうかー。じゃあもうちっと進んでボス部屋とかあったらメールして撤退しようか」
「「はーい」」
「「はい」」
でもこのメンツで負ける要素なんて殆ど無いだろうけど。俺もファントムキラーがあるし。
で、しばらく話し合いながらのんびり進んでいると緑色に輝く骸骨が道のど真ん中に落ちていた。
「んだこれ?」
「これから変な気配が感じられます。主」
「マジか。じゃあなんかのキーアイテムかなんかか?」
「んーでも地面にくっついちゃって取れないよー?」
「じゃあなんかボスに関係あるとか……」
「とりあえず一回ここでメールして撤退しとくかってえ、ちょっとなんか超光ってね!?」
緑の骸骨は唐突に輝き始め、背中に悪寒が走った。
「アリス!後ろだ」
「ーーはぁ!」
アリスは振り返ると同時に剣を振り、それの胴を斬ったが、緑色の液体を飛び散らしただけで全くきいていなかった。それどころか、後ろの方にいたシュカとポチが殴り飛ばされてしまい、壁にぶち当たった。
「ファイアーボール!」
そこでカナデさんが咄嗟にファイアーボールの詠唱を完成させ、緑色の液体に包まれたスケルトンに放った。
「ーー!」
が、緑色のスケルトンはそれを物ともせず進み出した。
「カナデさん!ポチとシュカを回復してくれ!こいつは俺とアリスで抑える!」
「わかったわ!」
カナデさんはすぐさまシュカ達に駆け寄り、回復魔法をかけ始める。
とりあえず俺はこいつを鑑定っと。
スライムスケルトン
明らかに危険な液体を纏ったスケルトンだ!ただ本体はそのスライムで、スケルトンは寄生されているだけだ!スライムはあらゆる生物に寄生出来るため、氷魔法などで早めに凍らせてしまう方がよろし!
「アリス!こいつ、スライムの方が本体らしい!多分斬るとかだと、あんまり効果はないかもしれん!んで生半可な魔法でもさっきのファイアーボールみたいになる!」
「わかりました!」
だが。アリスにここで魔法を使わせるのは少し。いやかなり危険なのだ。アリスは強い。あらゆる魔法もかなりの威力で撃つことが出来る。そしてそれがこの狭い洞窟では崩落をさせかねないレベルだから、魔法が使用できないのだ。勿論。回復とかほんとに極端に威力の低い魔法なら使えるが。というか今更だがアリスは前から強い魔法ばかり使っていて魔法が得意なのかと思っていたが、本人曰く、「コントロールが下手なので、威力が高い分にはいいかなって思って撃ってるだけですよ。それに威力低くするより高い方がずっと簡単なんですよ」と。つまり結構適当に撃っているだけなのだ。適当であの威力は凄まじいが。
まぁともかく。現場ではカナデさんが二人の回復を終えない限りは、あまり有効な攻撃手段はない。
そして今に至るわけだが。
「回復終わりました!参戦します!」
「いやぁ不意打ちはちょっと辛かったなぁ」
「纏。行きます!」
それぞれが武器を構える。
「シュカとカナデさんで風と魔法で攻撃してくれ!隙は俺達で作る!」
「わかりました!」
「んじゃアリス。俺達もなんかしら属性付きの技で応戦すっぞ!」
「はい!」
「くらえい!月影!」
「氷炎撃!」
月影は光と闇の剣を二連続で、月の弧を描くようにして斬る技。アリスの放った氷炎撃はまぁ字のまんま。氷の剣で相手の肩口を凍らしながら斬り、その反対側の肩口に向かって炎の剣で斬り上げる技だ。
炎はともかく、凍った部分はスライムでも修復に時間がかかるようだ。
「ウィンドスラッシュ!」
ヒュンッと風の刃が俺達の間を通り、スケルトンを真っ二つにするがその身体はスライムのせいですぐにくっついてしまう。だが中のスケルトンの方は完全にくっつくわけでなく、スライムが補強してその態勢を保っているようだ。
「いくわよぉ~アイスストーム!」
ビュオオオと冷たい風が舞い踊り、スライムスケルトンを包み込んでいく。スライムスケルトンは突然現れた氷の竜巻に捕まり、その身を凍らせていく。
……?メールが来た。なになに。うん。逃げろ、っと。
よし。今は集中集中っと。
「ーー!ーーーー!」
「そろそろ全体が凍るわよ!」
「よし!アリス!トドーー」
「とどめ貰ったぁ!」
ポイっと投げられたポーション。だがその中身は恐らく……。
スライムスケルトンに着弾と同時に爆発し、ちょっとだけ緑の氷と液体をバラバラに吹き飛ばした。
「ふっふーん!私は何だって奪う!人からもスケルトンからもスライムからも!LAだって私は取っちゃうもんね!」
「ポチさん……」
なんか逞しいな。つか今人からもとか言わなかったか!?
「まぁいいか。とりあえず皆。ここで一回撤退だ」
「わかりました」
「そだ。あっちにもメールしとこ!」
「あ、そうそう。あっちも多分ヤバい」
しかも多分こっちと違って二体いる。
もう何度打ち合っただろうか。レビンの六つに増えた腕に対し、ソウルクラーティアで奪った雑魚で数を賄い、尚且つスキルを総動員した僕の戦い。メイも勿論戦ってくれているが。
「痛いなあ!!」
「シャアッ!!」
レビンの三つの手に握られた雷の剣と僕の光の剣がぶつかり、直視し難い眩い光が放たれる。だがそこから目を離してしまえば僕はもう、やられてしまうかもしれない。実際、左下から僕を斬り上げようとしているレビンの腕が見える。
「エアフィールド!」
「ゴアッ!」
レビンの力んだ声とスキル発動が同時。作り出した空気の壁にレビンの剣が当たり弾かれる。
「ーーなる獅子の咆哮!ハウリングスマッシュ!!」
そして僕の頭上を弧を書くように越えて風を纏った大岩がレビンに直撃する。
「グラッ!」
「メイ!」
メイに向かって紫電が放たれる。
「いいいいやぁああああ!!」
メイの悲鳴と共にメイは自分で魔力障壁を展開し、紫電を弾いた。
「相変わらずかったいねその障壁!」
「固いけど固いけど!私あれ超怖いんだからね!やられる前にちゃっちゃと倒しなさい!」
言われなくても……!
「シャイニング……スラァアアッシュ!!」
存分に光の篭った剣で一閃。レビンは六つの腕を交差してそれを受け止めるが、スキルで相当な上昇を遂げたであろうSTRに敵うわけもなく、バキバキと音を立てて折れて行った。
「ガッ……」
「これで終わりだ!ホーリィーー」
「それ頂き!」
ちょっと前に聞いたような悪戯っ子風な可愛らしい声。その声が響いたと共にレビンの頭上で何かが爆発し、レビンが頭から砕け散った。
その現象にちょっと付いていけない僕。
「レ……えええええええ!!?」
更に後ろに爆音。意味もわからないまま振り返るとイグニスが崩れ去って行き、その前には僕に背を向け、金色の綺麗な髪を靡かせる女性。
アリスさんがいた。
お気に入り解かないでくれる方
ほんとありがとうございます。




