合同探索1
すいませんお久しぶりです
はい。そんなわけで勇者ジュンです。今回はカズマさんに連れられて七階層に来ています。僕の他にはジャックとナタリアさん、エースが来ています。もちろんアリスさんも。ワイバーン組はシュカさんが参加している。
「って、わけだ。お前ら行くぞ!」
「おおー!」
あ、説明終わった。
今回はなんか最前線組のシリウスって人とカナデって人、猫耳なのにポチという女の子。そして僕、カズマさんジャック、エース、ナタリアさんで、二つのパーティを作り、八階層に向けてダンジョン攻略をすることになったのですが。
「んじゃ。説明通りパーティ分けんぞ」
「はい!」
「まずシリウス班!シリウス、エース、ナタリア、ジャック、ジュン!各自自己紹介!」
「わかりました」
「カズマ班!俺!カナデさん!ポチ!ハーレム状態なのは気にしないで頂きたい!」
確かに綺麗どころが多い。皆美人だなぁ。こっちも美人だけど、血が怖いんだよなぁ。
「ということでボチボチ始めましょうか」
「ではまず私から。ギルド、先駆者の集いのギルドマスター、シリウスです。攻撃魔法ならなんでも行けます。好きな属性は雷と闇です。よろしく」
「よろしく!」
「よろしくっす」
「よろしくお願い致します」
次は……エースか。
「俺はエースだ!龍人のエース!っていうとかっけぇだろ?剣士をやっている。現在のブームは炎剣乱舞で炎を撒き散らしながら、遊ぶことだ!あと地龍状態で散歩。よろしく!」
皆疎らだが、パチパチと拍手。
「俺はジャックっす。人間で格闘家をやってるっす」
凄い小物臭のする口調だけど、こないだPVPやったら、惨敗したので油断ならない人だ。
ステは低いらしいけど、それを補えるほどの戦闘センスがある。
「で、こっちの人が」
「ナタリアです。種族はゴースト。私は貴方方とは違い、この世界の住人ですが、心あるものとしては、一緒だと思っています。よろしくお願いします」
と綺麗な礼をして、ジャックの斜め後ろに下がる。
「最後は、」
「僕ですね。僕はジュンです。人間で、剣士をやっています。魔法とかの類は僕の妖精」
「この私、メイが担当してるわ!」
タイミングを見計らっていたのか、紹介しようとした瞬間に出てきた。
「メイは魔法使いとしては結構強い方だと思います。良くしてあげてください。でもあんまりすると、付け上がりますので、程々に」
「なによー!」
っとメイをいじりつつも自己紹介が終わり、早速攻略にいくことになった。
「うぉらっ!」
「カコッ」
「ァアッ」
八階層に繋がるダンジョンのモンスターはスケルトンとナイトウルフが中心で、特に油断をしなければ問題のない相手だ。
それをエースが切り倒して進んでいく。後ろへの警戒が薄過ぎだが、それは僕らがカバーするとして、ロックスパイダーが出てきた時が危ない。ロックスパイダーに噛まれると低確立でその部分が石化してしまう。動きも遅く、攻撃も避けやすいが、天井から襲い掛かってくるため、乱戦時、警戒が疎かになるのだ。それをシリウスがカバーしてくれるのだが。
ジャックはヒットアンドアウェイで敵の隙をつきつつ、全体のカバー。ジャックの妖精であるリンが支援魔法、メイが全体魔法、ナタリアが足止めとして水から氷を使った魔法を使って戦っている。剣士2格闘家1魔術師2僧侶2。それなりにバランスはとれているパーティだと思う。
こうやって考え事をできるくらいには、余裕があるし。
「よっと」
「キャウンッ」
ザクッという音と共に、ナイトウルフの首を落とし、真横の方ではスケルトンがナタリアの魔法によって氷漬けにされていた。
「貴方方……全然最前線で戦えるのではないですか?ナタリアさんやジャックさんに至っては私よりレベルが上ですし……」
とシリウスさんは肩を落とす。確かに妙にレベル高いんだよなジャックさん。
「こんなもんなんですか?最前線って」
「まだ一桁ですし、本来なら慣れるまでの過程……なんでしょうけど、皆さん痛覚などが本格的に再現されてから、いや、この世界に私達の身体が順応してきた……の方がいいのでしょうか。とにかく、そのせいで攻略に出ていた三分の一くらいですかね?参加しなくなってしまったのですよ」
「それで陣形とかもとりにくくなったんすね」
「はい」
「しかしまぁこの八階層までのダンジョン、なんで二つに道別れてんだよ。面倒だな」
「なんでもメタルコドラが掘り進んで作られた穴らしいですよ。うちの探査班が言うには」
「そんなことわかんのか」
「ええ。鑑定というスキルの上位スキルに位置する解析。それにより」
「確かにそうみたいっすけど。ちょっと間違いもあるっすね。ここ多分ロックドラゴンがフロアボスなんじゃないっすかね。鱗のような物が所々天井にあるんで」
「ジャ、ジャックさんも解析スキルを?」
「はいっす」
ジャックは笑顔で頷くが、前を向くとその笑みを消して構えた。
「スケルトン五体接近っす」
「ウォーターボール!」
「アイシクルブレイク!」
シリウスのウォーターボールが先頭のスケルトンを直撃し、そのままスケルトンは後続の一体を巻き込み、転倒、そこにナタリアさんによるアイシクルブレイクで巨大な氷塊が落とされ、倒れた二体を砕いた。
「せいやぁ!」
アイシクルブレイクの余波でよろめいたスケルトン一体の膝を斬り、転ばせてから離れるとジャックから放たれた炎がスケルトンを包み焼き払った。
残りは二体。その二体もメイのウィンドスラストで切り裂かれ、バラバラになった。
「よし。お、このスケルトン、ちょっと変なもん持ってるっすね」
とジャックが取り出したのは、紫色の鍵。明らかなキーアイテムな気がするのですが。
「まぁとりあえず回収しとくっす」
「リキヤ、怪我はしてないですか?」
「大丈夫っすよナタリア、ナタリアこそ大丈夫っすか?」
あんたら二人とも遠距離攻撃で、かすりもしてねぇだろというエースと僕の視線を無視して惚気始めそうなので、前に進んで行くと道が二つにわかれ、左には紫色の骸骨、右にはオレンジ色の骸骨があった。
オレンジ色の骸骨ってなんか気持ち悪い。
「なんじゃこれ?シリウスさんよ、どっち行けば良いんだ?」
「うーん。どうでしょうね一度アリスさん達に連絡をとってみて下さい」
「わかった」
そしてエースがカズマさんにメールを送ってから暫くして、前の骸骨二つが光を放ち始めた。
「なんだ!?」
「いやいやいややべぇ!返信きたんだけど、」
「なんて!?」
「逃げろ!だってよ!」
「ナタリア!」
ナタリアさんを見ると、その後ろから紫色の雷を発している大きなスケルトンと橙色の炎を形や背中から噴き出しているスケルトンが立っていた。
「アクアボム!」
シリウスさんが橙色のスケルトンと、ナタリアさんの間に小さな水の爆発を起こしてナタリアを吹き飛ばす。ジャックの方へ。
「くっ」
「っし!足を止めて下さいっす。離れるんで!」
「フリーズ!」
スケルトン達が現れた瞬間に詠唱をしていたメイが紫色スケルトンの足を凍らせ、動きを止めた。
が、すぐにバリンッとそれを砕いて走り出した。
「炎龍斬!」
「ガアッ!」
紫電の光とエースの赤い炎がぶつかり合い、爆発を起こし、エースが吹き飛ばされる。
「ヒール!」
それをリンがすぐさま回復し、僕は周りに沸いてきたスケルトン達をソウルクラーティアで操る。
「行け!」
だが、橙のスケルトンに消し炭にされた。
「くそ、メイ!」
「やってるわよ!ウィンドスラスト!」
メイのウィンドスラストがスケルトン達に襲いかかる。だが少し傷が付いただけで、強いダメージはない。
「鑑定したっす!右紫電のスケルトンがレビン!左炎のスケルトンがイグニス!それぞれ弱点は土と水!」
「土は微妙ですが、水なら!」
「この手の魔法は私の領分ですね」
ジャック、エース、僕が二メートルくらいの距離でレビンとイグニスの前で構える。
「まずは俺が撹乱するっす」
蜃気楼!とジャックが叫ぶとその姿が四十人くらいになった。
つか何これ!?僕こんなの知らない!
「ガォアッ」
「そぉい!」
ガキンッという音と共にエースの剣が弾き飛ばされる。
「お、重!」
「カバーします!アクアーー」
「フリーズ!」
突如現れたスケルトンがナタリアの頭上に鉈を振り上げたところで、メイのフリーズで停止した。
「ソウルクラーティア!」
それから後続のスケルトンも纏めて支配下に置く。
「行くぞ、お前達!」
「「「カタカタカタカタ」」」
スケルトン四体と僕はレビンに斬りかかり、二体を足止めに使い、二体は腕を、僕は頭から、
「兜割ーーーー!」
ガンッと骨とは思えない強度の三本目の腕に阻まれた。
「腕が増え!?」
そして四本目の腕から雷撃を放たれ、
「エアフィールド!」
普段は二段ジャンプに使うスキルだが、実体は空中に空気の壁や足場を作るものだ。その圧縮された空気は何物も弾く。ただ継続時間が一瞬なのでタイミングがシビアだが、今回は成功したようで、その雷撃は霧散した。
「レビンは僕とメイで相手します!そっちのイグニスは任せます!」
「わかった!二人で平気かい!?」
「なんとかします!」
「ならこっちも早く終わらせないとな!」
シリウス達がイグニスに集中し始めたので、僕も、レビンに集中することにする。
「さて、勇者スキルのおかげで、大分ステも上がったみたいだし、さっさと死んでもらおうか」
「ガァッ」
「シャイニングスラッシュ!」
今僕の光の剣とレビンの紫電の剣がぶつかった。




