それから。
我が家の電波の悪さに阻まれたのと
昼寝のせいで更新遅れましたすんません!
そしてまた短いです!
昨日は凄い怖かったなぁ……でも、少しだけ、ほんの少しだけ楽しかったなぁ。とシロは思う。
FSOがデスゲームとなり一週間とちょっと。でもその一週間がほんとに怖くて怖くて。このままここで死んでいくんだなぁって思ってたのにーー。
「カズマさんや、アリスさんはなんであんなに自由に戦えるんだろう」
「だって、アリスさんがいればカズマさんも死ぬことはないだろうし、あれだけワイバーンを引き連れていれば、ほとんど安全だからじゃないか」
ネコルが言ってることもよく分かるのだが、あの二人。特にカズマが異質だとシロは思っていた。それはシロだけでなく、トランやクインス。共通の認識でもある。
「カズマさんは、ここの世界で生きることを既に覚悟してるんだと、私は思う」
「覚悟?そんなふうには見えないけどなぁ」
「それくらい、ここで生きることを自然に受け入れているのよ、きっと」
クインスは笑みを浮かべて言う。
「私達とは違う、もっと別の世界を見てる。ここをゲームではなくて、もう一つの現実として」
「そうだな。俺達はその辺をまだ受け入れきれていないのもまた事実だ」
「まだ僕達、やることとかいっぱいだね……」
ネコルの呟きに三人は頷きギルドを出た。
「一狩行こうか!」
「お、おう!」
「天衝拳!!」
「エアステップ!エアスラッシュ!」
「ホーミングショット!」
エースとジャックの放った衝撃波が相殺され、ギルは更に後退し、次の攻撃を余裕の表情で待つ。
「くっそーギルの旦那強過ぎだよ!弓なのになんで剣技と拳技を弾けるんだよ!」
「エースさんちょっと上手いこと言ったと思った?全然ッスよ」
「なんの話だよ……来るぞ!」
ギルはレベルが上がったことにより更なる形態変化を手にしていた。
「翼と腕が分離してくれて助かったぜ。あれじゃハーピィだしよ」
腕にそのまま翼がくっ付いた状態の時を思い浮かべながらギルは弦をゆっくりと引きーー。
「擬似メテオレイン!!」
数多の炎弾がエースとジャックに放たれた。
「烈火連撃!!」
「連突!!」
ジャックとエースもそれぞれ連続技で防御するが、数が明らかに少ない。
「ボフッやばばばばば!!」
避けきれず、炎弾がヒットしたエースに更に連続して炎弾がぶつかり、そのHPはあっという間にイエローゾンまでいった。
「あーぁー」
ジャックは全ての炎弾を避けきり、エースを横目に駆けていた。
「残影拳ッ!」
「ホーミングショット!」
ギルから放たれた矢を二本避けたところで残りの一本がジャックを貫いた。かに見えたが、ジャックはその場から消え失せ、
「シッ」
「ブッ」
ギルの後ろをとり、一撃顔面にいれた。
「この俺が人間如きに後ろをとられるとは……」
ギルが狼狽えている中、ジャックは止まらなかった。
「烈火撃!」
「あべっ」
ギルは弓を一時的に消し、素手で受け止める。
「あっぶねー……?」
「烈火連撃!」
抑えられていない方の手でギルの腹部を連打した。
「いででででで!」
「天衝炎撃!」
「ゴフッ」
最後にジャックは炎の衝撃波を放ち、ギルを吹き飛ばした。
「いっつ……お前、トレントとかと戦う前より全然つえーじゃねぇか」
「俺は攻撃が比較的高いッスから」
やっと解放された……!と内心ジャックは思った。
エースが対人戦やっとこうぜ!とか言うからやっていたのだが、ギルが俺も混ぜろ!とかやってきたので、エースと自分で迎え撃つことにしたのだが、それが中々終わらない。
でも今やっと終わっーー。
「さぁて準備運動はここまでにして、ガッツリやってこうぜ」
ギルはニヤリと笑い、弓を再び取り出した。
嘘でしょ。
無理でしょ。
「あれ、結構全力だったはずなんスけど……」
それを聞き、更に勝ち誇ったようにギルは笑う。
「くはははは!あれで全力なら俺にはぜってぇ勝てねぇよ!」
ギルは、もう一つの新スキル炎の纏を使用した。
「ちょ、あつっ!エースさん!マジエースさん!はよ戻って!俺こんなの無理ッス」
今、ギルの身体にはスキルの名の通り炎が纏われている。
「さぁ。行くぜ」
「え、やめーー」
ジャックに数十発の炎の矢が降り注がれた。
「カリン……」
「……?」
カリンは不思議そうに首を傾げる。
その仕草は自然の物とそう変わらない。けれど、これは、ゲームなのだ。
「私、どうしたら良いんだろう」
命の恩人だったカズマは、今や正当防衛とはいえ、多数の人間を殺した。
人殺しーー。
「カリン……」
心配そうに、肩まで上ってきて、座るカリンを眺める。
「……??」
「ごめん。なんでもないよ」
こんな世界に私は染まらない。人殺しが闊歩していられるような世界を、私は認めない。
ヘレナの思想は誰の知らぬ合間に少しずつ歪んでいく。少しずつ。
「アリス」
「なんですか?カズマ様」
「この一週間ほんと大変だったなぁ」
「そうですねぇ」
カズマとアリスは二人、ベッドの上で寄り添い、座っている。
「デスゲームとかなっちゃって」
「ヘレナさんを助けて」
「アリスが金色姫とかよばれちゃって」
「シュカさん達を仲間にして」
「トレントを殲滅しちゃってさ」
「クスクス」
「あははっ」
一週間しか経ってないのに何故こんなに面倒事に巻き込まれるかな。……まぁ俺が八割型巻き込まれにいってるわけだが。
「なぁ、いきなりこんなこと聞くのもアレなんだけどさ。アリスは俺みたいのが主人、いや、パートナーで嫌じゃないか?拒否権とかは、ないんだろうけどさ。やっぱアリスが嫌だったら」
と話すカズマの言葉を遮るアリス。
「何を言ってるんですかカズマ様。こんなに優しいカズマ様を、嫌がることなんてありませんよ」
「でも俺はアリスに人をーー」
殺した。そう言おうとして、アリスが人差し指を唇に付けた。
「カズマ様。私は大丈夫です。カズマ様が元気であれるならなんだって」
アリスはカズマの背に手を回し、ゆっくりと身体を抱いた。
「良いんですよ。それに、この世界では、ある程度なら普通ですよ。カズマ様達の世界で言うNPCだってこちらではちゃんと生きて生活していますし、人殺しだってーーいます」
「……」
「それに、賊を殺すということはそこまで珍しいことでもないのですから」
「……」
「よしよし。カズマ様、一回寝ましょうか。まだお昼ですが、昨日あれだけ頑張ったのですから、怒られることもないでしょう」
「そう、だな」
カズマはアリスの抱擁から抜け出し、いつの間にか流れていた涙を拭き取りベッドに倒れ込んだ。
「私もご一緒に寝てもよろしいですか?」
「拒むわけないだろ、アリス」
「ありがとうございます」
そうして二人は深い眠りに……。
落ちなかった。アリスはほんとに寝てるようだが、さすがに真昼間からは寝れないなぁ。しかしゃ
「アリスの寝顔超かわええなぁ」
「すぅ……すぅ……」
「ほんとに、可愛いなぁアリスは」
ほんとのアリスみたいだ。
いや、ほんとにアリスだけど。
俺がいなくなったらこの子はどうなってしまうのだろうか……。
アリスのスキル、狂戦士化、あれをアリスがやった時に止められる者はいるのか。
このアリスが狂戦士化なんてしたら皆……。
「あーやめたやめた。考えんのやめよ。今は寝よ」
「……カズマ、さま……」
「……?」
「……き」
き……!!?
きの先は何なんだい!?
「気になって眠れねぇ……」
そのまま夜まで気になり続けた俺だった。
もうすぐお気に入り五十!
ほんとにありがとうございます!




