↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
崩壊世界の再生人類  作者: Beta
大陸編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
48/59

第46話 <AI+82>

通路は封じられていた。

金属製の扉。

圧倒的な質量で侵入を拒んでいる。

普通なら開けることも動かすことも出来ないだろう。

だが老朽化のせいか破壊によるものか一部が崩落していた。


ミリアが工具やら何やら取り出す。

「任せて!」


「大丈夫かよ…」

「心配ね」

二人と二匹は後ずさり。


数分後。

「バスン」

小規模な爆発。

今回はきちんと制御されていたようだ。


隔壁がわずかに動く。


「やった!」

「開いた!」

「成功!」


ハンスが笑う。

「ちとビビッていたが」

「お前、今日は頼りになったな」

「『今日は』って何よ!」


クロウ。

「ミリア周辺での爆発回数に追加カウント」

「記録更新中」

「これは違うでしょ!」


あとはハンスのターム。

近くにあった金属棒を押し込み力任せに広げる。

ひと一人が通れるくらいの隙間ができた。


一行は内部に足を踏み入れる。


部屋の中央。

巨大な装置。

完全に停止している。

周囲には配線。

砕けたディスプレー。

崩れた制御盤


フロムが近付く。

クロウも近付く。


二匹の瞳が同時に青く光った。

 LINK

 AI+82

 STATUS

 OFFLINE


数秒。

 停止期間

 100 YEARS


ハンス。

「なんだって?」


クロウ。

「百年前の戦闘で機能喪失」


フロム。

「デバイス破損」

「再起動不可」

「施設機能喪失」


ミリアが見回す。

「ここって戦場だったの?」


誰も答えない。

その時だった。

壁際の一角から微かな光が放たれた。


「クロちゃん!」


壊れかけた端末。

だがまだ生きている。


リンが近付く。

指で表面の埃を払う。

文字が浮かび上がる。「


 > WESTERN FRONT

 > EX RECORD


クロウが停止する。

フロムも黙る。

二匹の目が再び光る。


 RECONNECT

 ORDER:AI+82 STATUS DISCLOSURE

 RECORD TRANSFER


端末のディスプレーに記録が流れる。

 > MAJOR FUNCTIONAL FAILURE

 > EX UNIT REPORT

 > 7 ACTIVE PERSONNEL

 > WESTWARD OPERATION

 > EASTERN FRONT COLLAPSED

 > LOSS OF AUTONOMOUS COMBAT UNITS


リンは思わず画面を掴んだ。

手が震える。


「七人……」


宰相の話。

七人の剣士。

本当だった。


ほぼ同時にミリアが声を上げた。


「これ!」


床の隅。

一本の剣。

黒い鞘。


リンが持ち上げる。

奇妙な感覚。

手に馴染む。

鞘に刻印。

ミリアが読み取る。

「番号?」


クロウの目が光った。

「シリアル番号確認」

そして答える。


 Match

 EX Unit-09

 Xenon


沈黙。


ミリアの手が震える。

「クロちゃん…」

「どういうこと…」


クロウは再度静かに答える。

「登録情報一致」

「EX Unit-09」

「識別名Xenon」


「現生人ミリアに理解できるよう翻訳すると」

「当該個体 識別名Xenonに登録のEXソードだ」


ミリアが言葉を失った。

これはゼノンが持っていた剣。

先生はいた。

間違いない。


さらにディスプレーに文字が流れる。

画面に出る最後の行。


 > EX UNIT-09 XENON CHECK-IN

 > REBOOT SUCCESSFUL

 > PARTIAL RECOVERY

 > 4 YEARS ELAPSED


崩れた施設。

終わった戦い。

残された剣。

ミリアはそっと剣を抱きしめた。

「先生……」


一方、その頃。

施設のさらに奥。

装置の小さな点が光った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。