↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
崩壊世界の再生人類  作者: Beta
大陸編「大都への道」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
103/116

第99話 <怪しい男>

ハンスは入街の列に並ぶ。

役人がハンスを見る。


「どっから来た」

「ハン王国だ」

「身分証は?」

「途中の森で魔物に襲われて無くした」

「仲間ともはぐれたんだ」

「これしかねえ」


ハンスはテンの街での入国証を見せる。


「ふむ」

「まあいいだろ」

「しかしそういうの最近多いんだ」

「しかも」

「襲われるとやられるだけでなく消える」

「よく無事だったな」


役人はハンスに入国証を返す。


「見ての通りなんでね」

「片端からぶった切ったよ」

「そりゃ頼もしい」

「だが街の中じゃあ揉め事を起こすなよ」


「へい」

ハンスは頷く。


「ところでエース商会って知らねえか?」

「そこで仲間と合流することにしてるんだ」

「商会なら城南だな」

「この街は初めてか?」

「ああ」


役人は街を指差した。


「中心に王府」

「南が商業区」

「西は歓楽街」

「北は役所」

「エース商会なら城南で聞いてみろ」


ハンスは無事、大都に入った。

役人が言った城南を目指す。

そして――ハンスは迷った。

とにかく広い。

歩いても歩いても着かない。


夜になった。

翌朝になった。

さらに歩く。

それでも見つからない。


挙句。

警備兵に呼び止められた。


「お前か」

「エース商会を探し回ってるてのは」


「怪しい者じゃねえ」


事情を説明する。

入国証も見せる。

警備兵は頷いた。


「本物だな」


そして。


「最近な」

「怪しい奴の目撃が増えてる」

「この辺りじゃあローブを被ったミイラみたいな奴だ」

「昨日も目撃情報があった」

「人が消える話は知っているだろう」

「そいつが攫っているっていう噂もある」


ハンスは眉をひそめた。

「なんだそりゃ」

「知らん」

「だが怪しい」

「出会ったら捕まえてやるよ」


その夜、ハンスはようやく城南地区にたどり着いた。

公園を見つける。

ベンチへ腰掛ける。


「宿代もったいねえしな」

「ここで野宿して」

「明日中には見つけなきゃ」

「エース商会」

「護衛でもらった金ももう尽きる」

「街の真ん中で飢え死にしちゃあ笑い話にもなんねえ」


夜風が吹き抜ける。

ハンスはベンチで横になろうとした。


その時。

ガサガサ。

物音。

木陰。

ローブ姿。


ハンスは大剣を持ち上げる。

「クソみてえに怪しいヤツ!」


飛び出した。

すると――。


ダン!!


銃声。

弾丸が顔を掠めた。


「なんだこいつ!」

「遺物を使ってやがる!」

「てめえ何者だ!」


ハンスが叫ぶ。

木陰へ回り込む。

後ろから怪しい男に接近する。

クレイモアを振り上げる。


「おらぁっ!」

大剣を振り下ろす


その時、月明かりが差し込んだ。

男とハンスの顔を照らす。


「待つである!」


聞き覚えのある声だった。


拳銃。

酒瓶。

ローブ。

飛行帽。

そして。


「ハンスではないか」

「吾輩は生存していると確信していたぞ」

「だが何故ここにいる」

「しかも何故吾輩を襲う」


ヨウドだった。

ハンスも呆れた。


「そりゃこっちのセリフだ」

「てめえ何してんだ」


ヨウドは胸を張った。

「燃料補給である」

「酒じゃねえか」

「燃料である」


昼間に酒屋へ行くとリンに見つかる。

だから夜中にこっそり飲んでいたらしい。

ハンスは頭を抱えた。


「馬鹿だろ」

「失礼である」

「計画的である」


ヨウドは瓶を掲げた。


「宿はあっちである」

「リンもミリアもフロムもいる」


ハンスは思わず笑った。

「やっとか」


長かった。

谷底。

魔鳥。

ケイ。

大都。

色々あった。

だが――。


ようやく仲間の所へ帰れる。

ハンスとヨウドは並んで歩き出した。

宿の灯りが見えている。

その先には。

リン達が待っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。