酔いはほどほどに
夕方辺りに王都クルーズに帰ってきた俺たちはすぐさま冒険者ギルドに向かった
中に入ってパムに会いに行った
「ダイトさん!お疲れ様でした!」
「あぁパム、ギルドマスターの依頼の件なんだが」
「それでしたらすぐに案内いたしますね」
話が進みギルドマスターの部屋に向かった
(コンコン!)
「はい?」
「ギルドマスター、パムです。ダイトさんがお見えになっています」
「わかりました、通してください」
(ガチャ)
「ではダイトさん、どうぞ」
「ありがとな」
そして俺たちは部屋に入った
「戻ったぞギルドマスター」
「ご無事で何よりです、通信の水晶で聞いた話ではエルフの長からの頼みでSランクの魔物の討伐をしたそうですね」
「ギルドマスターのお使いついでにな」
「うーん確かに頼みましたがそんな危険になるとは思わず・・・申し訳ない」
「別に嫌味で言ってないよ、ちょうどネモフィやキバナと一緒にセイン達の成長を考えていた所だったからな。それにギルドマスターが謝る事はないだろう?」
「そう言ってもらいありがたい限りですよ」
前に同じ事を言ったがギルドマスターは俺が会ってきた中で多分一番律儀だ。冒険者1人1人にこの対応だから逆に心配になる、実力で黙らせる事もできると思うが本人は力ではなく話し合いでの解決で事を済ませたいらしい・・・色々と溜まっていると思うから今度悩み事とかを聞いてやろう
「所でダイトさん」
「ん?」
考えていたら、後ろからパムが歩いてギルドマスターの隣に来た
「今回のクエストは、国を救う重要な件なのはご存知ですか?」
「・・まぁ回復薬ではなくエルフの秘薬が必要となると重要案件だなとは思ったよ、まぁ国を救うとは思っていなかったが」
また目立ちそうだ、スタンピードの時からか歩いているだけで有名人が一般人に囲まれる様な感じになっていたから今度は更に大変になる
「皆さんがエルフの秘薬を持ってくるという依頼だったのですが、それ以上に取り引きを成功させてくれました。今もなお続く人間主義・・それもダイトさんのおかげで変わっていくかもしれませんね」
「そうだといいな・・・ネモフィやキバナの様な子供たちがいなくなる事を祈りたい」
俺は心底そう思うようにした、2人は勿論の事メイやセイン達も頷いていた
(パチン!)
「さぁさぁ、しんみりした話はここまでにして今日は飲みましょう」
ギルドマスターが手を叩き飲みの誘いを提案した、俺達はそれに参加する事になった
一階に降りるともう酒の準備がされていた、こいつら俺たちが道草食ってたらどうしていたんだろうか?
酒が全員に行き渡った事を確認したギルドマスター
「この度、我々の窮地を救ってくれたSランク冒険者ダイト殿がエルフの秘薬の交渉に成功させてくれた!」
「「「おおー!」」」
「それだけではない!先のスタンピードを終わらせた張本人でもある!」
「マジかよ!?」「本当だったんだな」「すげぇ」
驚きと喜びの声がすごい・・確かにフェンリルを殺したのは俺だが遅れてきた身、セイン達が頑張ったから間に合ったんだよな。セイン達やネモフィ達は俺のおかげと言うけど
そんな事を考えているとギルドマスターは話が終わり
「では皆さん!ダイトさん達の活躍に・・・乾杯!
「「「「「乾杯!」」」」」
乾杯の声を引き金に宴会が始まった
セイン達は酒を飲める歳、セインは自分よりランクが下の奴らにアドバイスをしながら飲んでいた
ハルティナは上品に酒を嗜んでいる・・貴族ではないと言っていたが貴族のように見えた
隣にいるハロンに目を移すと・・・あいつ以外に酒飲めるのか?もう2タルくらい飲んでるぞ。少しだけ"聴覚向上"聴覚向上"を使ってハロンの声を聞いたが
「おしゃけおいひぃー」
・・・こりゃダメだなと思い、明日説教が決まった
ネモフィとキバナはジュースを飲みながら質問攻めされていた。2人は言うならばスーパールーキーだからな当然か
俺は隅っこで酒を飲んでいた。俺はほとんど何もしていないと思っているから少し場違いな気もするしいいだろう
「何でそんな顔してるんだよ」
「?」
声の方を見るとドワーフの男が酒を持ちながら話しかけてきた・・確かトーテツだったか、後ろには白い虎の獣人、ビャクがいた
「確かトーテツだったか?」
「おうよ!スタンピードの時は助けてくれてありがとな!」
「遅れて来たから正直申し訳ないがな」
「お主がいなかったら俺たちは死んでいた、それは変わらない」
2人は責めるより感謝をしてくれた
「ありがとな」
「こっちのセリフだぜ!ガッハッハ!」
「トーテツ殿と同じ意見だよ」
そして酒の入った木製のジョッキ同士をかち合わせて飲み少し話をしてトーテツ達は他の方に行った
どうやら2人と話したい奴らがいっぱいいるからだ、一応2人もSランクの冒険者だからな
「いい奴らだ」
「あの2人は優しいですよねぇぇ」
明らかに酔った声がしたから声の方に向くとパムがふらふらしながらこっちに来た、酔いまくってる
「大丈夫か?」
「らい丈夫ですよおぉ、私はお酒強いですからねえぇ」
千鳥足になっていたパム、そして転びそうになったのでしょうがなく座らせた
「わぁぁありがとうございましゅ」
「もう飲むなよ」
「えぇ!そんなぁ!」
「ぐずってもダメだぞ」
「うぅぅ!・・・あっ!なら抱っこしてくだしゃい!」
この子は何を言ってるんだか
「お前なぁ、若い女が年寄りを揶揄うな」
「ダイトさんは年寄りじゃないですよおぉ、それに今がチャンス見たいですのでぇぇ・・えい!」
「おっと!」
そしてパムは俺に飛びついてきて強制的に座った状態のお姫様抱っこになった
「うふふ、あったかぁーい」
「こら・・あんまりくっつくな」
「・・・ダイト様〜私も〜」
「はぁ?」
いきなり後ろからメイの声がして振り向こうとしたら後ろからおんぶの様な状態で張り付いて来た・・・胸が当たっている!
「メイ!お前わざとだろ!」
「ダイト様〜」
抜け出す事は可能だが今はパムを抱っこした状態だからパムが怪我をするかもしれない・・されるがままだなこりゃ
「ごしゅじんしゃまぁー」
「お姉ちゃんしっかり!」
「っ!?」
そして左にはネモフィが抱きついて来た、どうやら間違えて飲んだなこれ・・キバナはどうやら飲んでないみたいだ、これはキバナに頼んでみんなを離してもらえるよう・・
「みんなずるい!私も!」
ダメだこりゃ・・キバナは嫉妬して対抗する様に右の方から抱きついてきた・・シラフなら協力してくれよ
「にいしゃぁぁん」
「わたくしも混ざりましょ!」
更に追加でハロンとハルティナまで来た、男だったら喜ぶ光景だが俺は疲労が溜まる
セインやトーテツ達はニヤニヤと笑う、セインは純粋な目で
それ以外からも「ハーレムだなぁ」「羨ましいねえぇ」
などなどの声も「クソォオ!なんでアイツだけ!」「たとえ主役だからとしても許さんぞぉ」
と言った声も出ていた、本当に呆れた
酒は少量で嗜めるが一番だと思い、酒を飲んでこいつらの面倒を見る事にした
酒の力は強力だから気をつけてくださいねぇ




