鬼の怒り
俺は何故か夜月と2人で地獄を歩いていた。
何故かって?
それは数時間前のことである。
「申し訳ない」
急に緋莉に頭を下げられる。
緋莉に頭を下げられる覚えがないので混乱していると、背後から夜月が抱きついてきた。
「緋莉は説明が下手だね。
ようは仕事が忙しいから相手出来ないって事だよ。」
なるほど、夜月に説明されてやっと緋莉が急に謝ってきた理由がわかった。
「いや、仕事なら仕方ないよ。
謝ることないから。」
俺の言葉を聞いて緋莉一言。
「‥ありがとう。」
お礼と後に一瞬、緋莉の口角が上がる。
う゛っ、思わずドキッとする。
緋莉は表情が分かりにくいのだが、ほんの一瞬でもその笑顔が見るとその衝撃は大きい。
「ちょっと、私を無視しないでくれるかなぁ?
確かに色恋沙汰には興味なかったけど、緋莉のその顔を見せられると、ちょっと妬けちゃうかなぁ。」
夜月が俺を抱きしめる手を強める。
その瞬間、緋莉がギロリと夜月を睨む。
それはもう、殺気増し増しだ。
「もう、冗談だよ冗談。
緋莉も本気にしないでよ。
2割は冗談だから。」
カラカラと夜月が笑う。
「ちょっとそれだと8割は本気だよね?
緋莉が怒るのでやめてくれませんかね!」
緋莉の殺気が膨れ上がったので、夜月に釘をさす。
その後、夜月が何度も緋莉を揶揄っていると‥
「あの‥
仕事の邪魔なので出てってくれますか?」
堪忍袋の尾が切れた鬼に怒られるのであった。
今年最後の書き込みになります。
来年はもう少し投稿の頻度を上げたいと思います。
皆さん、良いお年を!




