第22話 楽しいなら何より
よし!着替えも一式揃えたし、着ていた下着もドロドロの靴も今洗って各乾燥機にぶち込んだしこれでとりあえずやれることはやったな!
これで衣食住一通り揃ったぞー!
いやー【ダンジョンショップ】様々だなー!
俺みたいな平均的なスペックの現代人にいきなり異世界転移はハードル高いんよ。
「コウさんここにいたんですか?あら、なんですか?これは。」
フランソワさんが回る乾燥機を物珍しそうにしげしげと眺める。
あ、そっちは俺のパンツ入ってるからあんまり見ないでください。
「これは乾燥機と言って濡れた洗濯物を乾かすものですよ。隣の洗濯機で服なんかを洗ってこっちで乾かすんです。」
「まあ!脱衣所の隣にこんな便利なものが出来たのですね!是非使わせて貰いたいです。」
「どうぞどうぞ。使い方はさっきのメイドさん人形に教えてもらってください。」
「わかりました。クロちゃんに聞きますね。」
勝手に名前付けてる。
「はい。クロちゃんはお嬢様になんでも教えられるように頑張ります。」
自分でもクロちゃんって言ってるよ。
《衣料店》のスタッフとして喚んだのに持ち場離れてフランソワさんと一緒にいるし。
なんかフランソワさん専用になってないか?
「そうだ、コウさん見てください。可愛い下着を買ったんですよ。是非見てもらいたくて。」
ぶごっ!!!?
か、彼氏もちの美女が俺に買った下着を見せるだと!!?
なんだその神イベント!!
見ていいのか!いいのか!?
この誘惑に乗って良いものなのか!?
「はーい、これです!」
早速だとぉ!!?
ま、まだ心の準備が!!
ピラっと俺の前にかがげられたのは、黄色の可愛らしい
ネズミのキャラクターの描かれたトランクスだった。
「可愛らしいパンツでしたからカイルにプレゼントしようと思って買いましたの。どうかしら?気に入ってもらえると思うのですが。」
「うん、カイルさん喜ぶよ…。」
俺はヌカ喜びだったよ…。
彼氏に履かせる浮気防止用の可愛いパンツかよ…。
くそ、イケメンめ、マジで爆ぜろ。
―――
「おー、戻ってきたか。コウも1杯やらないか!」
「ジェイクさんウワバミ過ぎるでしょ。俺は未成年だから飲めないんだってば。」
こっちの世界だと15から成人だとナビさんに教えてもらったが俺はあくまで日本の法律を守るよ。
「そうかー酒は美味いんだが相手がいないとつまらないからな。」
ああカイルさん潰れてるもんな。
金髪がバッサバサになってテーブルに顔面押し付けて寝てる姿はイケメン台無しだ。
「どれも美味い酒だがこれは一体なんて種類の物なんだ?」
あー、酒の種類か。
未成年だし詳しくないならわからないな。
ここにも分かるスタッフを設置したほうが良いな。
「ちょっと待ってください。わかるスタッフを喚びますから。」
「んん?誰かいるのか?そう言えばさっきフランソワと一緒にメイドがウロウロしてたが…、」
ステータス画面に金貨2枚を入れてMPを200購入、さらに《宿屋》に《人員配置》、担当はバーカウンターね!
カタンと軽い音がしたかと思うとバーカウンターに男性の自動人形がいた。
オールドバッグの壮年バーテンダーと言った風体だ。
「お呼びでしょうか。オーナー。」
恭しく頭を垂れられるとなんだか自分が偉い人になったみたいだな。
「うん、俺は酒のことわからないからジェイクさんにお酒を作ってあげたり話し相手になってくれる?」
「畏まりました。それではオーナー、リキュールやポーションの種類を増やしていただきたいのですがいかがでしょうか。」
ナビさん、どうすればいいのかな?
『はい、《宿屋》の品揃えのレベルを上げればオプションまで含めた項目の品揃えが増えます。』
ってことは品揃えレベルあげれば食堂も共同浴場も何かしら増えるってこと?
『はい。消費MPは200です。次のレベルは更に500かかります。』
わざわざ教えてくれたってことはレベル3まで上げるのがオススメって感じ?
『その通りです。《共同浴場》にサウナが増えます。』
えー!そんなのも増えるのか!
よし、ポチるわ!
金貨7枚でMP買って、《宿屋》の品揃えレベルを3までアップ!
「ありがとうございます、オーナー。それではジェイク様のご気分をお聞かせください。わたくしがステア致します。」
「お、なんだかわからないが美味い酒が飲めるなら頼む。」
やれやれこっちはジェイクさん専用になるかもしれないな。




