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スキル【ダンジョンショップ】で一獲千金! 〜地獄の沙汰も金次第で元の世界への帰還を目指す〜  作者: 瞬間移動


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第14話 ひとつ賢くなった


とは言ったものの。


俺は戦闘がはじまるとカイルさん達に呼ばれない限りはショップ内で待機という形を取るので暇だった。


【ダンジョンショップ】のオプションスキルであるインターフォンをMP100で取得(マジックポーション1本飲んで回復済)したのだがこれがまあ便利で、外へと繋がるドアの前にいれば扉を開けなくても外の様子が見えるのだ。

ちゃんと音や声も拾うので状況もわかる。

もちろん俺の声も外に届くので会話にも参加可能だ。


カイルさんが狼の魔物を袈裟斬りして戦闘が終わった。

俺はショップから外へと出るとみんなの傷をスプレーで回復、フランソワさんにはマジックポーションを渡す。

ちなみにマジックポーションは品質のレベルが上ったことで回復量が30になっていた。

でもコーラをコップ1杯飲まなきゃいけないのは変わらないんだけどね。

フランソワさんも最初は驚いていたんだけどすごく気に入ってくれたみたいで普段から飲みたいくらいだと微笑んでいた。

美女ってゲップしないんだな。


「やはり魔物の数がおかしいな。遭遇率が高過ぎる。」

「ああ、コウ君が居るから俺達のパーティーでも継続戦闘出来るがこれはBランク級でも無いとすぐにジリ貧になるな。」


ってことは役には立ててるのかな?

戦闘終了時に全回復してくれるゲストキャラみたいなもんだもんな、今の俺。

ゲームだったらここでしばらくレベル上げするわ。


「お金は全部拾ってきましたわ。」

「素材も剥ぎ取ってきたよー!」


そう、俺が異世界にきて驚いたのはこれだ。

なんとこの世界では魔物を倒すとお金を落とすのだ。

いやゲームの中ではモンスターがお金をドロップするのは設定上そうでもしないとゲームの進行に支障があるからだろうけど、こっちの世界では何で魔物がお金を持ってるんだ?


『それは金銭の神であるゼニコインチャリン様の祝福があるからだぞ。』


ゴルド、どういうこと?


『魔物はこの世界に溢れる魔素っていうエネルギーから生まれるんだ。ゼニコインチャリン様はこの世界に生まれた命にそれぞれ硬貨を持たせて地上に送るんだよ。』


それって俺にスキルをくれた神様の1人が魔物を野に放ってる悪神ってこと??


『人聞きの悪いこと言うな!元々魔物は善でも悪でも無いんだぞ!純粋な生き物なせいで善にも悪にも染まりやすいだけだ!』

『コウ様、ゼニコインチャリン様は公正で中立の神。生まれ出る命に餞別を渡しているに過ぎません。この世界の貨幣である金貨をはじめとする硬貨は全てかの神が創り出したものなのですよ。』


この世界のお金は神様が作ったものでそれが流通してるのか!


「そうだぜ、だから悪銭も無いし偽造も絶対に出来ないんだ。」


へぇー。

ひとつこの世界に詳しくなったな。


そう言えば俺が【地獄の沙汰も金次第】で使ったお金はいつもステータス画面の中に消えるけど、もしかしてこれって神様のところに戻るのか?


『そうそう。それが神の元に戻りまた地上に降りる命に持たせてこの世界に循環するようになってんだよ。』


世の中上手く回ってるんだなー。

しかしお金ですら神様の力で循環させてるものなのに、この迷いの森に急に魔物が増えたのって何かバランスが崩れてくるんじゃないか?

担当の神様誰よ?


『お答えできません。』『今は必要無いだろ。』


おやや?ナビさんもゴルドも何やら反抗的だね。


『違うって。今は、って言っただろ!今は!』

『この件はコウ様が転移された事に関係があるので今後時期が来たらお話しましょう。』


頼むよー。

ほら、ゴルドからは昨日現代に帰る方法があるって話も出てるんだからさ。

あんまり勿体ぶって大した話じゃなかったら俺でも怒るぞ。



カイルさん達が先に進み始めたので話はそこで終わらせた。

うーん、今後ちゃんと話聞ける時は来るんだろうか?


―――


先程の戦闘から10分も経たない程度の時間でようやく目的地である湖にまで辿り着く。

この辺りは少し霧がマシになっていて視界がある程度確保出来た。


「湖周辺は普段とあまり変わらないように見えるな。」

「そうだね。ここはいつも少し霧が出てるから。逆に森の中が霧が深過ぎてここはマシに見えるねー。」


パシャッと水が跳ねた。


魚かな?

そう言えばここは釣り人も来る場所らしいし、何が釣れるんだろう?

覗き込んで見たが俺の姿が水面にゆらゆら浮いてるだけで魚影は見えなかった。


「湖が気になりますか?今の時期は大物の魚も獲れるそうですよ。」

「へぇー!こんな時じゃなきゃ釣りも楽しそうですね!」

「ええ。本当に。」

「コウ君、フランソワ!こっちに獣道がある!先に進んでみよう!」

「はーい!今行きます!」


背後でパシャッとまた水が跳ねたが俺は特に振り向くことも無くカイルさん達を追った。



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