第七話-エクスロ湿原-
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団長との激闘が終わり、リヒト達はエクスロ湿原の調査に向かっていた。
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「ここが…エクスロ地方ですか…」
周りを見渡すと、ぬかるんだ大地と、まばらに生えた木々たちが周りに広がっていた。
「えっと…ここにもクレープスの発生報告があったんですよね?」
「あぁ…見つけたのは近くの村の者だったんだが、どうやら、その見つかったクレープスは元村民ではなく、見知らぬ人だったらしい。」
「そういう報告が複数届けられたから、調査の候補になった、ということらしい。」
「なるほど…ところで僕たちは何をすればいいんですか?」
「あたし達がすることは、まずは、その発生報告が上がった村への聞き込み、それと、この湿原の調査…だ。」
「え…?この湿原…だいぶ広いですよ?」
「まぁ…そこそこ見渡しもいいし、二手に分かれたら2週間以内には終わるだろ。」
「それならまぁ…」
「とりあえず、今日は村に聞き込みに行くぞ、それと、今日からその村で泊まるからな?」
「はい、わかりました!」
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その村は、湿地帯の多いエクスロ地方の中でも比較的平坦な乾いた土地の上に建っていた。
「この家だ」
「すいません!クレープスの調査に参った者ですが、誰かいますでしょうか。」
少し待っていると、扉が開き、初老の男性が建っていた。
「やあやあこんにちは…君たちが調査をしてくれる人たちだね…?中に入りたまえ。」
リヒト達は家の中に入り、男性から話を聞く。
「それでは、今回の件について幾つか質問をさせてもらうが、宜しいか?」
「えぇ、構いませんとも…」
「それでは…あなたがクレープスに出会ったのは、湿原のどの地点ですか?」
「えぇと、あれは確か…あぁそうだ、北側にある湿原だよ。あそこに生えてるチニタベリーを採りに行く時に見かけたんだよ。」
「なるほど…その時の具体的な時間と、天候を教えていただけませんか?」
「あの時はいつもよりも沢山採るために夕方まで居たからその時かな…それと、あの時は急に雨が降り出したものでねぇ…そんな時に出くわしたせいで、とても怖かったよ。」
「そう、ですか…ありがとうございます。」
「それでは最後に…そのクレープスの特徴だけ教えてもらえますか?」
「あぁ…そうだな、確か緑色の服を着た老人だった気がするよ。」
「なるほど、本日は情報提供していただき、ありがとうございました。」
「いえいえ、それではさようなら。」
そうしてリヒト達は家を出る
「リヒト…案外あたしたちには時間がないかもしれない、ここからは手分けして聞き込みをしよう。」
「わかりました、師匠」
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そうして、クレープスを発見した人々の家を全て周りきり、リヒト達は村の宿で、情報を共有することにした。
「リヒト、村の人々がクレープスに遭遇した場所、天候、時間帯について教えてくれ。」
「わかりました。」
「村の人々は、いずれもエクスロ湿原の北側方面でクレープスと遭遇したそうです。また、天候は晴れや、雨の日など、まちまち…時間帯は、夜が多いそうです。」
「そうか…特徴は?」
「全てバラバラでした。」
「…やはり、何か異常事態が起きているようだな。」
「通常、クレープスは元人間だ、だから、雨を避ける…つまり、雨の日に外に行動する、ということは、居場所がない…もしくは何か、しなければいけなかった事があった、ということになる。」
「しかも、遭遇報告が夕方から夜にかけてしかないのも不自然だ。クレープスは常に行動を続けている。」
「さらに…これらが複数のクレープスによって共通しているとなると…やはり、リンダが言っていたように、何者かの介入があるのかもしれない。」
「明日の夜までにエクスロ湿原の北部に行き、すぐに調査をするぞ。」
「了解です、師匠」
そこで、部屋の扉が叩かれる
「僕が行きます。」
そうして扉を開けると…そこにはショートヘアの少女が佇んでいた。
「どうしたの?」
「あっあの!ちょーさ?をしてくれる人たちにお礼がしたいっておとーさんたちがいってて、だから、呼んできてって言われたの!」
「なるほど…君、名前は?」
「わたし?わたしはソーラだよっ!」
「ソーラちゃん…か…お父さん達に今から行くって…伝えてくれるかな?」
「うん!わかった!」
ソーラが笑みを浮かべたまま走り去って行く。
「師匠、村の人が僕たちにお礼をしてくれるそうです。」
「あぁ、わかった今行く…どうした?」
「え?」
「ちょっと泣いてるぞ?」
「あぁ、えと、ソーラちゃんを見てたら昔の幼馴染のことを思い出しちゃって…」
「そうか…すまん、それは聞くべきじゃなかったな。」
「いえ、大丈夫です、ほら、行きましょう」
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「え!?これ全部食べていいんですか?」
「もちろんさ!君たちには頑張ってもらっているからね。」
食卓には、たくさんの美味しそうな料理達が並んでいた。
その中には師匠の好物であるチニタベリーも沢山含まれていた。
「本当に…ありがとうございます。」
リヒト達は食卓に着き、豪華な食事を平らげて行く。
「あぁ、ところで、次はどのような調査をされるのですか?」
「次は、クレープスの遭遇が多かった、エクスロ湿原の北部に調査に行く予定です。」
「なるほど…でしたら、」
宿の主人が、地図を出し、ある道を指差す
「ここから行くと、過去に使われていた道がありますので、森を通るよりも、よりずっと早く辿り着く事ができます。」
「おぉ…!ご協力感謝します。」
「いえいえ…それでは、明日は何か成果があるよう、応援しております。」
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「おにいさんたち!いってらっしゃい!」
ソーラ達に見送られ、リヒト達は、エクスロ湿原の北部に向かおうとしていた。
「やっぱり…ぬかるんでますね…」
「あぁ…北部は特に雨が多いらしいからな、昨日の夜にでも雨が降ったんだろう。」
昨晩、宿の主人に教えてもらった道を辿り、想定よりも早く目的地まで着いたリヒト達は、辺りの痕跡を調べることにした。
「師匠、何か見つかりましたか?」
「いや、何も…クレープスの一体もいやしねぇ。」
「もうすぐ夕方ですし、それまでは休憩しましょう。」
「あぁ、そうだな。」
リヒト達は談笑しながら、夕方を待った。
………太陽が地平線に沈みかけた頃…俗に言う黄昏時に差し掛かった頃、 周囲の空気が変わった
空気は凍りつき、静寂の中に異音が混ざり始める。
異変を感じ取ったレオンは、木を登り、辺りを見渡す
異変を感じ取ったリヒトは、すかさず臨戦体制を取る
「なっ」
レオンはその光景を見て愕然とする
そこには…
数千のクレープスが南側…つまり村側に移動しようとしていた。
(数が多すぎる…!)
「リヒト!あたしはクレープスをできるだけ狩る!だからお前はこのクレープスの発生源を探ってくれ!」
「はいっ!」
二人は二手に分かれ、それぞれの仕事をする。
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「さてと…狩るとするか。」
レオンは自らの武器を出し、構える
服のポケットから出されたそれは、柔らかく、畳まれていた
無論、それには加工式技巧が組み込まれている
アンヒューザークラウセルトと呼ばれるその刀の技巧、それは…
「どこの誰かは知らないが…すまない、安らかに眠ってくれ。」
レオンの周りを囲むクレープスを素早く切り刻んでいく、
その技巧は、流す応力の量に対応して、硬度が変わるという
実に単純なものであった
一体、また一体とクレープスの大群が切り刻まれてゆく…が、
(やはりおかしい…数が減らない)
もう数百は切り刻んだであろうクレープスが、一切勢いを緩めずに向かってくる
「これは…先に発生源を探った方が良さそうだな…
もう少し狩ったらリヒトの援護に…」
「ねぇお姉さん、何してるの?」
「っ!?」
咄嗟に防御をするも、突然現れた少女の攻撃で、吹き飛ばされる。
「ねぇ…私と遊んでよ」
その少女の髪は灰色で、瞳は黒くひび割れていた
(意識が残っているクレープス!?なんでこんなところに…)
通常、クレープスに意識はない、しかし、負の感情が強大な場合、稀に意識が残る事がある。が、それはよほど何かに向かって負の感情を持っているか、あるいは…
レオンは立ち上がり、少女を警戒する
(これはあたしも、全力で対処するしかないか…)
そして一番、レオンを困らせる点、それは、
意識のあるクレープスは…技巧が使える
雨が…降り始めた
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バトルファンタジーっぽくなってきました




