表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢幻のアルデモース  作者: KANAR1024
第一章-クレープス・エクリクシ-
PR
7/12

第六話-騎士団団長-


-------------------------------------------------------------

会議は終わり、人々が部屋から出ていく頃、リヒトたちに近づいてくる人物がいた。

「お久しぶりです、レオンさん。」

「久しぶりだな、フォート…だいぶ強くなったみたいだな?」

「いえいえ…レオンさんにはまだまだ敵いませんよ。」

「あの…師匠とフォート団長ってお知り合いなんですか?」

「あぁ…こいつはあたしの元後輩なんだよ。」

「へぇ…そうなんですね…」

今まで知らなかった、師匠の過去を少しずつ知れて、リヒトは少し嬉しい気持ちになった。

「あの…レオンさん、一つお願いがあるのですが。」

「ん?どうした?」

「レオンさんの弟子…リヒト君と、手合わせをお願いできませんでしょうか」

「どうしてだ?」

「リヒト君が、この調査での危険を排除できるほどの強さがあるのかどうか、確かめてみたいんです。」

「なるほどな…あたしは構わんが…リヒトはどうだ?」

「えぇ、良い機会ですし、自分の力を試したいと思います。」

「そうか…、今ここでやるのか?」

「いえ、騎士団に修練場があるので、明日の朝、そこでやりましょう。」

「あぁ、わかった。

明日の朝頃に向かえばいいか?」

「わかりました、それではお待ちしております。」

フォートが会議室から出ていく。

「それじゃあ、あたしたちは宿に行くか。」

「はい!」

-------------------------------------------------------------

宿は、それほど豪華ではないものの、静かな雰囲気に包まれ、安心感を感じるようであった。

「おいリヒト、作戦会議をするぞ」

「はい!」

「それじゃあまずはあいつの…」


作戦会議は長く続き、気がつけばすでに深夜であった。

「まぁ、これぐらいだろう。」

「なる…ほど、」

リヒトは師匠から与えられた作戦を咀嚼し、記憶する。

「あぁ…それと最後に、」

「あいつ…実は戦闘狂だから、本気でやれよ。」

「…それ結構大事な情報じゃないですか?」

-------------------------------------------------------------

時は流れ、勝負の時となる…

騎士団の修練場には、少数ではあるが、観客がいるらしい。

「準備はできたかい?リヒト君。」

自分の目の前に団長が立ち、聞いてくる

「えぇ、ばっちりです。」

「そうか…それでは、本気でかかって来なさい。」

団長の雰囲気が変わり、戦士へと変化する

「それではルールを説明します、今回は模擬試合のため、技巧、防具の使用は禁止、武器の使用は、団長は木刀のみ可、リヒトさんは、全て可、とします。そして、降参、または戦闘続行不可能となった場合、敗北となります。

両者、準備は宜しいでしょうか?」

審判役の団員が問いかけてくる。

「あぁ…問題ない」

「えぇ、大丈夫です」

「わかりました…それでは、」


「戦闘…開始です!」


開始の合図が鳴り響いた瞬間、リヒトは作戦通り、瞬時にナイフを投げると同時に、素早くフォートの懐に入り込む。

(フォートさんは、脅威を一つずつ対処してくる!だから…!)

フォートは投げられたナイフを木刀で弾き返し、目の前から向かって来ているはずのリヒトに目を向ける…が、


(いない…!となると…)


「後ろか!」

フォートはすぐさま後ろに振り向き、リヒトに木刀を力一杯振り下ろす…

が、リヒトは振り下ろされるフォートの木刀に、()()から攻撃を仕掛けた、

-------------------------------------------------------------

「優先するのは、武器破壊…だ」

「武器破壊?」

宿で出された食事を頬張りながら、作戦会議は続けられる、

「恐らく、明日の戦闘で、あいつはハンデとして木刀を使うだろう。」

「だが、あいつは力がとんでもなく強い。」

「どれくらい…強いんですか?」

「岩を叩き潰すことができるぐらいだ。」

「えっ」

「その力に加えて、木刀なんて使われたら終わりだ。」

「だから、早いうちにあいつの武器は壊しておけ、そうしたら勝率が見えてくる。」

-------------------------------------------------------------

(あと一、二回叩けば壊せるか…?)

フォートの木刀に向けて視線を送る、

「なるほどな…まずは武器破壊、というわけだ。」

(さすがに気づかれたか…)

二人の間に緊張が走る…

二人は同時に動き出し、フォートは腹を、リヒトは腹に狙いが定まっている木刀に向かってナイフを向ける。

『ガキッ!!』

刃同士があたり、力の弱いリヒトの方が弾かれる。

(側面じゃないと無理か!)

後ろに飛び退き、迫る木刀は空を切る、そして、リヒトは次の攻撃に注視する。

「これで終わりだ!」

団長が叫び、先ほどよりも素早い木刀がリヒトの右顔先に迫る。

ナイフで受けるが、ナイフはリヒトの手から弾き飛ばされる

そして木刀は振り直され…

かろうじて身を躱すも、頬が切り裂かれる。が、

(ここだ!!)

振り切られた木刀に向けて、懐から取り出した二本目のナイフで側面から連続で攻撃を加える…

『バキッ』

限界を迎えた木刀はひび割れ、折れる

(よしっ!!これなら行ける!)

リヒトは素早く近づき、ナイフでフォートを狙う……




その時、声が聞こえた

「油断、したな?」

「なっ!?」


確実に当たるはずだったナイフは、フォートにより、刃の部分を掴まれていた。

そして奪われたナイフはリヒトに向かって投げられる。

「ぐっ!」

何とかナイフを弾き返すも…

「いないっ!?」

「後ろだ…」

「ぅぐっ」

自らの後方から炸裂した拳は、リヒトの意識を揺らす。

そしてそのままフォートの二つ目の拳がリヒトを殴り飛ばし…


意識が朦朧とし…


-------------------------------------------------------------


「お、リヒト、起きたか。」

「師…匠?ここ、どこですか?」

「ここは、修練場の中の休憩室だよ」

「そう…ですか…」

意識がまだはっきりとしないまま、リヒトは模擬試合のことを思い返す

「それにしても…フォートさん、とっても強かったですね…

手も足も出せないまま、負けちゃいましたよ…」


「あ〜……そのことなんだが…」


-------------------------------------------------------------

「ふぅ…」

目の前で気絶しているリヒトを眺め、ため息を吐く

「なかなか、強いじゃないか…」

この若さでこの強さだと、及第点といったところだろう、と評価を付けていると、審判をしていた男が近づいて来た…

「あの〜…団長…」

「どうした?」

「実は…ですね…」

男は気まずそうな顔をしながら言う

「団長ってさっきリヒト君に向けてナイフを()()()()じゃないですか」

「ん? あぁ、投げたぞ。」

「団長って木刀以外の武具は使用禁止ですよね?」

「あ…」

「なので…この試合は団長の反則負け…ということになりますね…」

「………」

-------------------------------------------------------------

「え?ということは…」

「あぁ…リヒトの勝ち、ということになるな。」

「だが、リヒト、今回はルールがある模擬試合だったから勝てたというだけにすぎない。実際の戦闘では、戦闘に、ルール違反も終わりの合図はない。」

「はい…。」

「だが…良くやったな。」

そうして話していると、休憩室の中にフォートが入って来た。

「リヒト君、今日はいい試合をありがとう。」

「こちらこそ…ありがとうございます」

「そして今回立ち合った感想を伝えよう…」

「結論から言うと、君の実力は、きっと今回の調査でも通用するものだろう。しかし、油断は禁物だ。まだまだ弱点も多い。

だから、次は技巧を使うことを考えてみてはどうだろうか。」

「技巧…ですか、」

「君の素早さは、強くはあるが、少し力が足りない、だから、攻撃を補助するような技巧を持った武器を使うと、より良くなるだろう。」

「なる…ほど…ありがとうございます!フォートさん!」

「あぁ、こちらこそ、今日はありがとう」

二人は握手を交わす。



「なぁ…フォート」

「どうかしましたか?レオンさん」

「あんた…あたしの師匠の立場、奪ってないか?」

「え?いや…そんなことは…」

「おい、修練場で模擬試合やりに行くぞ」

「え、ちょ」

「さっさと行くぞ」


どうやら団長はボコボコにされたそうだ。

-------------------------------------------------------------


じつは、レオンって強いんですよ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ