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旧・夢幻のアルデモース  作者: KANAR1024
第二章-狂気は夢に沈みゆく虚星なり-
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第三十九話-仄かに香る湯の中で-

休憩回 次はお楽しみの武闘大会

◼︎テルモス温泉宿にて


湯が煙る温泉の中、


「それは、そうですよね…僕一人ですよね…」

リヒトが一人孤独に温泉に浸かっている


アルディエストや、その他多くの国では、混浴が禁止されている

まぁ、いろいろと危険だからである


そして今、リヒトの他に男性客はいない


(まぁ、一人の方がゆっくりくつろげるか…)

そう、考えた時




———ガラッ!

扉が開け放たれて、何やら()()()()()()()が風呂の中に入ってくる



「あ、あなたは…」

どうやら孤独は終わるようだ。




——————



「まぁ、入るか。」

レオン達が扉を開け、温泉へと進む


「ひゃっ!…少し熱いですね…」

温泉に入った事がないナリアは少し驚く


「まぁ、じきに慣れるだろう。」

そう言ってレオンも温泉に入る


「ふぅ…」

久しぶりの温泉に、気を緩める

本当に、いつぶりだろうか


「ナリア…ちょっと良いか?」

静かな湯の中、レオンが問う


「はい?」

「ナリアは…何で傭兵団に入ったんだ?」


「…母の、為ですね…

母は、私が産まれる前から、病弱でした。

そして…私が産まれてからすぐに、父が死んでしまったんです。

それから、母の体調はさらに悪化し、常に薬が必要な程になってしまいました。

だから、沢山のお金が必要なんです—————————わっ」

レオンがナリアを抱き、頭を撫でる

「大変…だったな…」


「———私は、大丈夫、です…」

更に強く抱かれる

「よく、頑張ったな。」


「———はいっ…」

ナリアの気持ちが少しばかり、溢れる

ナリアの瞳には少し涙が浮かんでいた







「あの、ちょっと恥ずかしいです…」

「あぁ、すまないな。」

レオンがナリアを離す


「ところで、母への薬は大丈夫なのか?暫く帰れないが…」


「はい、実は、傭兵団の初めての仕事を、リヒト先輩と一緒に受けたんですけれど、リヒト先輩が、その報酬を全て私に渡してくれて、何とか来月までの薬のお金が貯まったんです…」

「成程な…」


(あいつ、随分とかっこいい事するようになったじゃねぇか…)

と、レオンは少し成長を感じる


———と、その時、扉が開き、誰かが入ってくる



「あれ?ナリアちゃんだ!もう着いてたんだね!」

ローレルが温泉へと入ってくる


「ん?誰だ?」

「私の、先輩ですよ。レオンさん。」


「レオンさんって…新人君のお師匠さん?初めまして!」

「あぁ、初めまして。」


どぼんとローレルが温泉に飛び入る

「いや〜あったかいね〜!」

「ローレルさんは、温泉に入った事があるんですか?」

「うん!アルディエストにはよく来るからね〜!」

「なるほど…」


「あっそういえばさ!———」

そうして、女性達の、女性達による、女子会が始まる





…長湯し過ぎてナリアがのぼせかけたのは別のお話である


そして、その頃








——————

◼︎男湯にて



「あ、あなたは…」

それは、久しく出会う男である


「久しぶりだな、リヒト君。」

「フォートさん!!」


そこに居たのはフォート・アグリンド(戦闘狂)であった


「ふう…」

フォートが温泉へと入ってくる


…謎の圧と共に


「…どうしたんですか…?」


「リヒト君も…武闘大会に出るんだよな?」


まぁ、そうだろうとは思っていた


「えぇ…そうですけど…」

「そうか…戦えるのを楽しみにしておく。」


そうしてフォートが温泉を出ていく……………いや、早過ぎでは?



フォートに続いて、リヒトも温泉を出る———



「やぁ〜!」

「あっ」

「やった〜三連勝!」


「…何やってるんですか?」


温泉を出て、服を着ると、温泉宿の遊び場で、ナリアと、いつに間にか来ていたらしいローレルが卓球をしていた。


「もう一回…!もう一回やりませんか!」

どうやらナリアはボロ負けらしい、でも楽しそうだ


(あれ、師匠とフォートさんは何処に…………………ッ!?)

目の前を球が通り過ぎる


(今何が…)

向こうのほうを見ると、明らかに本気で卓球をしているレオンとフォートがいた


「また、あたしの勝ちだな。」

「あの…技巧の使用は狡い(ずるい)と思いますけど…」


皆、はしゃいでいるようだ




だがリヒトは一人で休みたかったので、一人部屋に帰った






今日はもう寝よう














——————

◻︎何処か、


———あはっ あははっ あはははははははははは!!!!

狂気の、笑い声が何処かの地に響く


「嗚呼、我が子よ!世界を狂わし、破壊をもたらす()よ!今こそ世界を狂気へと導く時よ!」




暗き地に灰色の異獣が()()している



『ヴゥォォォォォォォォォォォォ!!!!!』



異獣の声が大地を揺るがす




「そう、そうよ、存分に———狂いなさい。」


あはは


























あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは


え?何で温泉と卓球があるんだって…?

ナンデダロウネ

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