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旧・夢幻のアルデモース  作者: KANAR1024
第二章-狂気は夢に沈みゆく虚星なり-
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第三十七話-入国-

ドン———

それは、衝撃

一人の男から発せられたそれ(衝撃)は、一撃で蠅達を殲滅する

「な…」

突然の出来事に、リヒトが困惑する




「あんたら、大丈夫か?」

蠅達を殲滅した男が声を掛けてくる

その姿は、黒いコートで覆われ、フードで顔が見えない


「誰だか知らないが、ありがとう。助かった。」

「いやいいさ、気にすんな。だがあんたら、何であんな奴らに追われてたんだ?」

「まぁ、色々あってな。」

「そうか、それは大変だったな。」


男が僕らを見渡す


「もしかして、あんたらもアルディエストに行くのか?」

「あぁ、そうだが…」

「そいつは丁度いい、一緒に行こうぜ。」


「利点は無いと思うが…何故だ?」

レオンが男を訝しむ


「そう警戒するなよ。それに、あんたらには利点があるんだぜ?」

「ほう、何だ?」


「あんたら、アルディエストに着いても入国許可証が発行されるまで、待たなきゃいけないだろ?だが、俺は()()をパスできる。」

「それは嬉しいが、そっちに利点が…」

「大丈夫さ。俺はあんたらの役に立ちたいんだよ。」

「そうか…感謝する。」


そうして、レオンは休憩していたリヒトとナリアを呼び、アルディエストへの道を再び進む


「———そう言えば、あんたら名前はなんて言うんだ?」

男がふと問いかけてくる


「あたしは、レオンだ。」

「僕は、ニフタ・モンテリヒト…リヒトと呼んでください。」

「私は、ナリア・ヴィントレース、です。」




「———成程な…」

「あんたは?」

「俺?俺は…ヴァルロッテだよ。」

「そうか。」

奇妙な空気が、間に流れる



「もうすぐ正門に着くぞ。」


一行が、正門に着く

アルディエストは、周囲が乾燥した岩山で囲まれている、巨大国家である

国への入り口は、一つのみであるが、その門は巨大である。

恐らく、ドリエスタの門の5倍はあるであろう。


「よし、通れるぞ。」

ヴァルロッテが、約束通り、通してくれるようだ


「ありがとな…だが、どうやってやったんだ?」

「普通に、俺の永久入国許可証を提示しただけさ。それなら、連れも入れてくれるからな。」

「成程な…」


一行が、門をくぐり、街までの道を進む


「ここが、アルディエストだ。」

目の前には、活気に満ち溢れた街が広がっていた。

人々の表情は明るく、「〇〇が強い」とか、「いいや〇〇〇の方が強いに決まっている」など、武術に関する話に花を咲かせているようだった。


「それじゃあ、俺はここからやる事があるから、ここまでだな。」

「今日のことは本当に、感謝する。またいつか、出会う事があれば、お礼をしよう。」

「ははっ、ありがとうな。」

男が少し笑う


「それじゃあ、また会おう。」

男が横道へと消えていく


「———それじゃあ、まずは宿を探すか?」

「いや、その前に、闘技場を見に行きませんか?この先にあるみたいですし。」

正面の道の先に、巨大な闘技場が見える


「そうですね…まだ日没までは、時間がありますしね。」

「それなら行くか———」


三人が、闘技場へと歩いていく




——————


「はぁ…まじかよ…」


とある裏道で、フードを被った男がため息を吐く


「まさかとは思ったが…本当に、あの家のやつとはな…髪色も家名も一致していたし、偶然の一致って事はないだろうしな…」


———はぁ、と二度目のため息を吐く


「やりたくはねぇが、仕方がねぇ。

一族の使命ってものは、難儀なものだよな。」


男がフードを取る


黒髪の男の、顔が現れる

いや、顔は見えない


顔自体は◼︎◼︎の影で覆われている。


「どちらかの血が途絶えるまで続く…先祖様は、残酷なことを考えるものだな。」


そう言って、ヴァルロッテは、一つの仮面で顔を覆った




——————


「ウォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

闘技場の中に観客の歓声が響く

現在、闘技場では、()()()試合が行われている

どうやら、金をかけることも可能だそうだ


「結構、観客が多いですね…」

「武闘大会が始まったら、もっと人数は増えるだろうな。」

「すごい賑わいですね…

———私たちも、試合に出るんですよね…」


観客席に座りながら、戦いを観戦する



『おぉっと!コーリン選手が倒れてしまった!!復帰は厳しいか〜?』

片方の選手が倒れ、起き上がる事はない


『———勝負あり!ヴァーリス選手の勝利!!』

「「「ウォオオオオオオオオ!!!」」」

歓声が上がる


ここは、武術国家、武術が全てを決める国である———
















——————


暗い、暗い部屋の中

「プロテウス様、準備が整いました。」

とある部下が報告をする



「ありがとう…下がりなさい。」

「はっ!」

部下がその場を去ろうとする



「あぁ、忘れていたわ。時にあなた、諜報員としての仕事は順調かしら?」

ゆったりとした口調で部下へと語りかける


「はい?一体何を…」


「そう………正直には、話してくれないのね…」

「プロテウス様、何か誤解しているので———」


どすん


床に生首が落ちる



「あぁ…人類全員が、正直者だったら良いのに…」

プロテウスが嘆く




ここは武術国家、武術で全てが決まる国である———







この世界では、名前は親の名前の一部を取る、という文化があるようですが、どちらも受け継がないパターンや、そのそもの名前自体が受け継がれていくパターンなど、多様なパターンが人それぞれあるらしいです

つまりてきと

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