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夢幻のアルデモース  作者: KANAR1024
第二章-狂気は夢に沈みゆく虚星なり-
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第二十七話-くんれんってたのしい-

「まだまだ〜!いくよっ!!!」


「ちょ、ちょっとまってくださ———ぐはぁっ!」

ローレルの攻撃で、リヒトが吹き飛ばされる



傭兵団に入り、数ヶ月が経った頃、リヒトは、ローレルとの訓練…もとい暴力への抵抗に勤しんでいた


きっかけは———


「そういえば…ローレルさんって、何でそんなに頑丈なんですか?」


「ん〜…なんかいつの間にかなってたんだよね〜」


「なる、ほど…?」

(それじゃあ、参考にできないか…)


「どうしたの?」


「いや、僕の技巧には、体に強い負担が掛かるんですけど、まだまだ僕の体は貧弱なんですよ…なので、もし参考にできたらいいなって思いまして。」


「ふ〜ん…」

ローレルが少し考えた後、閃く


「私は、頑丈になる方法は知らないけど、今から色々試してみるのはどうかなっ?」


「う〜ん…確かにそれもいいですね…今からやってみましょうか…!」


ここ(傭兵団)には、私専用の訓練場があるから、そこでやってみようよ!」


リヒトは、何で個人専用の訓練場があるんだ…?と、疑問に思ったものの、それに「はい。」と、応じてしまった


そこから地獄が始まった




「う〜ん、そうだなぁ〜まずは、痛みに耐える練習と、うまく受け身を取る練習でもやってみる?」


「それはいいかもですね…でも、どうやってやるんですか?」


「それはね…こうだよっ!」

「えっ」


拳が、飛んでくる

そして、吹き飛ばされる


「痛っっった!何するんですか!!?」


「これを繰り返せば、段々と身につくと思わない?」

「そりゃあ、身につくとは思いますけど、効率が…」

「いいからいいから、続けるよっ!」

「ちょっ!話を聞い———」


———ドカァン!!!


またもや、殴り飛ばされ、壁に激突する


「まだまだ〜!いくよっ!」

「ちょ、ちょっとまってくださ———ぐはぁっ!」


一撃一撃が、重い


しかも、どんどん重くなってゆく


こんな状況では、受け身など、必死で取るしかない

取れなかったら、死ぬようなものである


そうして…


「うん!なかなか良くなったんじゃない?」

よくは、なったらしい


だが、既に雑巾のように、ボロボロである


(や、やっと終わった…死ぬかと思った…)

もはや、一回死んでいたのではないかと思う程である


そして、何故ローレル個人の訓練場があるのかが理解できた

力が強すぎて、並のものでは直ぐ壊れてしまうのである


と、その時、訓練場に誰かが入ってくる


「あ、ここにいたのね…ってリヒト君!ボロボロじゃない!」


「あ、ど、どうも…セリーナさん…」

セリーナさんは、傭兵団の依頼を整理したり、受注者の推薦をする仕事をしている


「ローレル…あなた、やり過ぎよ。」

「いや、あ、あはは…」


セリーナに睨まれたローレルが、少し怯える


「まったく…みんながみんな、あなたみたいに頑丈ってわけじゃないんですからね?」


「す、すいませんでした…」

ローレルが謝る


「もう…」


「あれ、そういえば、セリーナさんはどうしてここに?」

リヒトが疑問に思う


「あ、そうだった!あなたたち、ちょっと応接室にきてくれる?」



◼︎応接室


「あなたに、受けてほしい依頼があるのよ。」


「と、言いますと?」


「あなた達は、この国、ドリエスタにおける最大の墓場、グルーゼリヒスのことは知っているわね?」

「えぇ、勿論。」


この国で死亡した者は、殆どがグルーゼリヒスにて埋葬される

クレープス・エクリクシで死亡してしまった、リヒトの両親もそこに眠っている


「グルーゼリヒスには、墓守が複数いるの、そして最近、夜中に不審な影が見えたという報告が相次いでいるのよ。」


「でも、墓守さんががいるってことは、問題はないんじゃない〜?」


「いえ、それがね…どうしても捕まらないのよ。不審な影が発見されたのは、いつも、霧が見える夜…そして、影に気づかれてしまうと、影は逃げてしまうそうよ。」


「なるほど…それで、傭兵団にも依頼が来た…というわけですね?」


「そういうことよ、そして、リヒト君、あなたに依頼をしたいの。」


「僕…ですか?」


「そうよ、あなたは、成長が早いし、かなり仕事をこなしてくれるから、丁度いいんじゃないかってね。

もちろん、参加者はあなただけじゃないわよ?大体、六つほどチームを作って、それぞれ行動してもらうわ。」


「それじゃあ、リヒト君は私とチームかなっ?」


「いいえ、ローレル。あなたはお留守番よ。」

「えっ!?」

応接室に驚愕の声が響く


「あなた、すぐ物を壊すじゃない、墓場なんかは特に危険よ。」

「確かにそうですけど…」

ローレルは渋々、本当に渋々、納得をする


「リヒト君には、つい昨日傭兵団に入った子とチームを組んでもらうわ。」


「えっと…新人研修ですか?流石に僕には早すぎると思うんですけど…」


「いえ、そうでもないわ。リヒト君はもう、一流…とはまだ言えないかもしれないけれど、傭兵団としてのマナー、信頼度は十分あるわ。だから、今回はお願いしたいの。」


「そうですか…」


「勿論、断ってもらっても構わないわ。どうするかは、あなた次第よ。」


「いえ、やらせてください。」

リヒトが即答する


「わかったわ…それじゃあ、来週、金曜日の朝、ここに集合をお願いね。」

「了解です。」


「あぁ、それと」

「ローレルは残っていなさい。説教です。」


「えっ私は別に何も…」

「あなた、この前の依頼書、提出してないでしょう?」


「———あ…」


「えっと、それじゃあ僕はこれで…」


「え」


リヒトはローレルを横目に応接室を去り、宿に戻る


戻る途中、もうほぼ王都に定住している状態なので、お金が貯まったら家を買うことを検討しようかな、と、考えるのであった。











——————

夜の墓場が、薄い霧のベールに包まれる


辺りは白く濁り、不気味な雰囲気が漂い始める


そこには、()()が立っていた

こわひ


因みに曜日に関しては日本と同じです

何でだろうね

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