第二十三話-傭兵団入門編-
———次の方どうぞー!
現在、リヒトは傭兵団の入団試験を受けようとしている
きっかけは———
「あぁ、そうだリヒト君。」
スイーツ争奪戦を終えた後、イスタールが話しかけてきた
「君、俺の傭兵団に入らないか?」
「君は強いし、将来のことを考えると、今のうちにどこかの組織に所属していたほうがいいだろう?
それに、傭兵団は基本的に勤務は自由だし、給料ももらえるからな。
入っておいて損はないんじゃないか?」
「ず、随分と強く勧誘してきますね…」
「まぁ、強い君が傭兵団に入ってくれたら、俺も嬉しいからな。」
「そうですか…うーん…」
リヒトは少し悩む
「———入ってもいいんじゃないか?」
「わっ!びっくりした!」
急に後ろからスイーツを味わい尽くしたレオンが声をかけてくる
「あたしも、右腕がなくなったから、少し休養時間が欲しかったんだよ。
だから、丁度いい。」
「リヒト、修行は一旦中断だ。
一旦、傭兵団で社会を見て来い。」
その言葉もあって、リヒトは傭兵団に加入することにしたのだ
傭兵団の入団試験は、戦闘、後方支援、調査の、三種類に分けられる
その試験では、結果に応じて、等級が決められる
例えば、戦闘の等級は、
結果が良い順に、コリフィー、メソン、カコスに分けられ、それに応じた難易度の依頼を受けることができる
また、それとは別に十段階式評価というものがあり、こちらは実力ではなく信頼度を表している
そして、リヒトが試験場に呼ばれる
「こんにちは、私が今回の試験の試験官を務める、アイリス・アイソテールだ。宜しく頼む」
きっちりとした男性が話す
「今回の試験では、私と戦ってもらう、無論、殺害などの卑劣な行為は禁止だ。」
「何か質問はあるか?」
「えっと…戦って、どうなったら負け、とかはありますか?」
「意識不明、または戦闘続行不可能と判断された場合は、試験中断とする。」
「わかりました…」
「それでは、準備はいいか?」
「はい、宜しくお願いします!」
リヒトが剣を構え、開始の合図を待つ
——————試験開始!!!
開始と同時にリヒトが地面に力強く踏み込み、近づく
———リヒトは、技巧を使用しない
それは、レオンの教えである
『今回の事件で分かったが、まだまだ、技巧に体が追いついていないな。
だから、しばらく技巧の使用は控えて、まずは体の基礎を鍛えるといいだろう。』
つまり、リヒトはこれから、この試験官と技巧無しで戦わなければいけないのである
最初に放った斬撃は、軽々と避けられる
だが、リヒトも日々、成長を続けている
避けられ終えたナイフを再び構え直し、そのまま振りかぶる
ナイフの連撃、それは何度でも続く…
否、何度でもでは無かった
ナイフを繰り出し続けていたリヒトが、突然の殺気を感じ、後ろに退く
「あ、あの、すいません、殺す気でやってませんか…?」
リヒトが問う
「ん?あぁ、今の威嚇のことか、便利だろう?殺気に敏感な者に警戒を与えることができる。
君も習得しようとすれば、できるだろう。」
アイリスがそう言う
「さぁ、雑談は終わりだ、行くぞ。」
アイリスが近づいてくる
だから、投げナイフを投げて攻撃をした
その時、アイリスの瞳が七色に輝いた気がした
———キィン!
弾かれると、リヒトは予想していた
だが…
そのまま一直線に刃の先同士をぶつけ、威力を相殺するとは、思いにもよらなかった
(十中八九、技巧だ、たぶん、目を強化してるのかな?)
リヒトは簡単に今の現象について見当をつけ、次の攻撃に備える
アイリスが近づいてくる
リヒトがナイフの技巧を発動させ、補正を入れながら一閃を放つ
だが、軽々と受け止められる
アイリスの技巧は、ラピトリングゲイザー
効果は、反射神経と、動体視力の強化
それは、とても強力であり、リヒトが技巧を使ったとしても見切られるほどである
つまり、技巧を使っていない状態のリヒトが敵うはずもなく———
「それでは、試験終了だ。」
リヒトは程々に痛みつけられた後、試験が終了した
「そうだな…戦えてはいるし、メソン…といったところだろう。」
「これで君も、明日から傭兵団だ。
これからよろしく頼むよ。」
そうして試験結果を受け取ったリヒトは、一度宿に戻り、明日から傭兵団の1日が始まる
宿への帰り道、
(僕にはまだ…まだ何が足りていない。)
と、リヒトは考えていたが、その答えは出ることはなかった。
強さは
手加減フォート=リヒト<アイリス<<<イスタール=アティス<<<ガチフォート<レオン<<ミラー
ぐらい




