第十話-後悔と懸念-
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「それでは、今回の調査による状況確認、それと、今後の対策についての会議を開始します。」
ライル・エンシールが、会議開始の合図をする
ミラーとの戦いを終えたレオンは、王都へと戻ってきていた
「それではまず、騎士団の方々からお願いします。」
「はい。我々騎士団がイリューシステラ国境付近を調査したところ、クレープスの被害が多発していた地点があり、そこには影鏡と呼ばれる巨大な影で覆われた鏡があり、そこからクレープスが出現したことを確認しました。
また、それを守っていた意識持ちのクレープス…クロウとミラーとの戦闘により、死亡者一名、重傷者五名、軽傷者十五名の被害が出ました。
また、その周辺の村や町からは人が全て消えており、被害者は、八千人に及ぶと考えられます。」
頭に包帯を巻いた騎士団長が、調査結果を報告する
「では次は我々ですね…我々教師陣は、南側の調査により、同じような巨大な鏡と、それを守るクレープス達を発見しました。
彼らは、自らをミラー、トレスと名乗っており、こちらに教員三名の死亡者を出しました、が、幸い未然に周辺地域の町村を守ることに成功し、被害者は数名でした。」
「それと…他国ではミラーというクレープスは確認できませんでしたが、同じような被害が報告されているようです。」
「最後はあたしか…あたし達はエクスロ湿原の調査で、多数のクレープスと、それを守る意識持ちのクレープス、
スカーとドールを発見…応戦し、影鏡を破壊し、村でミラーと応戦。勝利したが、、周辺地域の村は全てもぬけの殻で、誰も居なかった。
被害者数は約六千人ほどだ。」
「そう…ですか…」
会議室内は暗い空気に包まれる
「総被害者数約一万四千人ですか…調査した範囲内で
この人数なら、被害者はもっと多いでしょう…それに、」
「一番の問題はミラーと名乗っていたクレープスが複数存在していたことですね…」
「あぁ…十中八九、敵の技巧だとは思うが、あの強さが何人も出てくるとなると厳しいな…」
「もしかすると…ミラーというクレープスが技巧を複数持っているという可能性もありますね。」
「あぁ…とても少数ではあるが、実例があるしな…」
「これほどの事態となると、傭兵団にも要請をする必要がありそうですね…」
「それでは…明日、傭兵団の方も呼んで会議を行いましょう。」
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「ねぇ…レオンちゃん…」
「ん?どうした?リンダ」
会議が終わり、皆が帰路につくころ、リンダが話しかけてきた
「今日は…リヒト君が見えないけど…どうしたの?」
「あぁ…リヒトはちょっと…精神が不安定なんだ。」
「…そう…なんだね…」
「あぁ、だから、今は宿で休んでる」
「元気づけて…あげてね?」
「まぁ…休むことも大切だが、任せろ」
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「師匠!今から修行をしてくれませんか!」
宿の部屋にレオンが帰った途端、リヒトが頼み込んできた
「あ、あぁ…いいが…大丈夫なのか?」
「はい…思い出したんです、僕の両親が言ってた言葉を。」
『過去じゃなくて未来を見ろ、そうすれば、悲しいこともなくなる』
「だから…未来の、この国を守るために…もう一度頑張りたいんです…!」
「なるほどな…それじゃあ、騎士団の修練場を借りるとするか…」
「はい!」
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「お前達戻ったぞ。」
騎士団の修練場に団長…フォート・アグリンドが入ってくる
しかし、何やら騒がしい
「どうした?」
フォートは近くにいた団員に状況を聞く
「いや、この前に団長と模擬試合をした青年が、今レオンさんと模擬試合をしているんですよ。」
「本当か?」
(これは見るしかないな…!)
フォートは、つくづく戦闘狂であった
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「遅いぞリヒト!!!」
「くっ」
レオンの木刀がリヒトの全身を襲う
打撃をくらったリヒトは痛みに怯まずそのまま立ち向かってゆく
しかし、レオンは軽く避け、反撃をくらえる…
そして、
「行くぞ」
//「 」//
レオンが視界から消える
(師匠の技巧…!防「遅い…」
後方からの攻撃にリヒトは倒れる
リヒトのナイフはレオンの体を斬るギリギリのところで止められていた
「今のは惜しかったな…よし、今日はここまでにしよう」
「はい」
今日の修行が終わり、見直しをする
「動きは良くなってきたが…まだ速さと力が足りないな…力はトレーニングをすればいいが…」
「レオンさん」
フォートが話しかけてくる
「そろそろ…リヒト君の技巧を使うことも考えた方がいいのでは?」
「あぁ…だがリヒトの潜在技巧は危険なんだよ、最悪、身体全身が粉々になる。」
リヒトの技巧は、修行開始時からレオンによって使うことを禁止されている
「やらせてください、師匠」
「…ちゃんと…覚悟はできているのか?」
「はい」
レオンはその澄んだ目から、昔…助け出した頃のリヒトを思い出す
「そうか…成長したな…」
「それじゃあ…明日からは、技巧の練習も並行して修行をするか」
「はいっ!」
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そして明日となり、傭兵団も交えた、二度目の会議が始まる
「それでは、二回目の会議を始める前に、傭兵団から来てくださったお方の紹介をしたいと思います。」
「俺は、傭兵団のリーダーを務めさせてもらっている、リオレ・イスタールという、本日から宜しく頼む。」
髭面の男が席を立ち、自己紹介をする
「それでは改めて、会議を始めます。」
「それではまず、今朝手に入った新しい情報から共有したいと思います。」
そう言うと、ライルは手紙を取り出した
「宗教国家イリューシステラの予言姫より、ミラーは2ヶ月以内に、王都エストゥールを襲撃するという情報が得られました。」
「なので、今後の方針は、各地方を護りながら、ミラー一派を迎え討つ…というものとなります。」
「そこで、傭兵団と騎士団の方々には、各地方の防衛と王都の防衛、その他は王都の防衛を依頼したいのです。」
「異論がある人はいらっしゃいますか…?」
会議に沈黙が続く
「どうやら…いないようですね。それではまずは、ミラー一派の戦力について、共有し、対策を練りましょう」
騎士団団長が立ち上がり、共有を始める
「ミラー一派には、ドール、スカー、クロウ、トレス、ミラーと名乗る意識持ちのクレープスが確認されました。そのうち、ミラー以外は撃退しましたが、ミラーには現状、逃げられている…という状態です。」
団長は話を続ける
「ミラーが主に扱ってきた技巧は、転移という単純な物でしたが、十分に脅威になり得るでしょう。
さらに、ミラーは複数存在しており、彼以外…もしくは彼の二つ目の技巧によって分身を作成しているものと思われます。
したがって、ミラーに対しては、最大級の警戒をはらい、最高戦力で相対するべきでしょう。」
「あぁ、あたしもそう思う。それと、あいつが何処かへ連れ去った一万四千人の人々は、恐らくクレープスにされているだろう。したがって、戦力も拡大している可能性が高いだろう。」
そこで、傭兵団のリオレ・イスタールが挙手をする
「意識持ちではないクレープスは、俺たち傭兵団が承ろう。」
「了解しました…それでは次は…」
会議が進み、ミラーを迎え撃つ準備が整ってゆく
そして
「それでは、今回の会議はここで終了とします…また何か共有しなければならないことや、報告があれば、学院の方へ報告をお願いします。」
「共に護りましょう…我が国を」
人々は備える 次の戦い…いや、戦争へと
なんでレオンがリヒトの技巧を知っているかは後に出てきます




