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ジョージとマリア

今日こそ、マリアさんに告白をするぞ


俺はジョージ、Cランク冒険者だ 稼ぎは少ないし貯金も少ないが彼女のために全てを捨てる覚悟はある


俺は彼女が働いている食堂へ、いつも賑わっている 彼女はこの店の看板娘的な女性でとても綺麗だ、ライバルも多い


「マリアさん、好きです 結婚を前提に付き合ってください」


人生の一世一代だ、親父と兄貴と姉貴、相手に啖呵を切って村を飛び出したことを思い出す


『う〜ん、じゃあ メルセポナの花を採って来てくれたらいいわ』


メルセポナの花とはこの街の近くにある森の奥深くに咲いている花で森の奥にはフォレストドラゴンが棲み着いているという話らしいが


「わかった、採ってくるよ」


今から取りに行けば夕方には帰れるだろう、俺は急いで森へ向かった


森は薄暗いため足元に注意が必要だ


村での修行を思い出すな、兄貴は今頃、村長か 姉貴なら結婚相手が・・・・いないな


俺の祖先は王国の建国に尽力した人でなんだかんだ俺が暮らしていた村を作った人物で、傷ついたドラゴンを治したからと俺の一族にはドラゴンの加護があるらしい 親父の話は真面目に聞いていなかったからな


身体強化魔法を使い、森の奥へ急ぐが、危険な魔物を発見してしまった、クレイジーモンキーだ 数は1匹なのが救いなのだが


俺は気配を消して、接近し後ろから剣を振り下ろしたが 仕留めきれなかった


「やべ」


クレイジーモンキーは長い腕で殴りかかってきた、避けきれないため防御に徹する


剣はぽっきり折られ、鎧も凹んでいる 左肩から出血している、左腕が上がらない


「これで終わりか」


クレイジーモンキーが近づいて、殴りかかってくる その動きに合わせて、武器創製魔法を発動し、槍でクレイジーモンキーの心臓を目掛けて穿つ


ぎりぎりのところで勝った


この魔法だけは使えたな


懐からポーションを取り出して飲み干す だいぶ楽になった


再び、森の奥へ駆け出す


森の奥深くには、泉があり 幻想的な風景だ 泉の中央にはメルセポナの花が咲いている


俺はメルセポナの花を根っこから慎重に引き抜き、保管用の容器に入れて泉から離れようとしたが足に木の根が絡みつき動けない


「侵入者、我の眠りを妨げたな」


どこから声がするかまったくわからない 


「お前はなんだ」


「我はフォレストドラゴンこの森そのものだ」


この森の大きさは街の2倍くらいは大きい、そのサイズのドラゴンだと、確実に死んだな 最後にマリアに会いたかった


「お前、面白いな、ドラゴンの匂いがする 話を聞かせよ」


俺は祖先の話をした


「面白い話を聞かせてもらった、我は再び眠りに着く、そうそうに立ち去るのだ」


俺は一礼をして森の外に向かって急いだ、空はすっかり夕焼けだ とにかく急いだ


門が閉まるギリギリで滑り込めた


「おい、ジョージ大丈夫か」


「そういえば、お前、マリアに告白したんだろ、みんなマリアの試練を合格出来るか賭けの話していたぞ」


「お前、そんなにボロボロなんだ」


「失敗したのか、命あってだな 新しい女を探せばいいだろ」


俺は黙って、食堂へ走る


食堂は夜も賑わっている、俺は食堂に入った


「マリアさん、これを」


『メルセポナの花ね、しかも本物 ありがとうジョージさん』


食堂内は歓声で盛り上がった、泣いているやつもいる


その夜は大宴会となり、食堂の方はかなり売り上げたみたいだ、俺はマリアさんを借りている宿屋に連れていった


『ジョージさんは強引なのね』


「そんなつもりは、あの場では言えないと思って」


『ふふふっ』


「マリアさん、結婚してくれないか 俺は冒険者を辞めて、開拓村に行こうと思うんだ」


『そうね、私の無茶なお願いを聞いてくれたあなたに着いていくわ』


その日、俺たちは朝まで抱き合った


『男の子ならジョーカーで女の子ならジャンヌがいいわ』


「マリアに似て賢い子が産まれるのかな」


『あなたに似て誠実な子よ』



『これが私とお父さんとの馴れ初めの話よ』


今、ここにいるのは息子のクランの子たちとジョージ


「マリア、夜の話まではしなくても」


『ジョーカーが産まれてからも子供が出来なかったから仕方ないでしょう 早く孫の顔が見たいのよ あの頃のあなたはとても情熱的で』


「マリアは今もあの頃と同じで綺麗だよ」


『もう、愛しているわあなた』


ジョーカーがここにいなくてよかったと思う、クランメンバー一同だった













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