表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デスゲームで死んだらパラレルロボ世界だったんですが?  作者: 蒼井茜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
75/79

西校戦

 続けて東校、特にいう事なく終了。

 まぁさっきの戦闘見てたから守りに回らず散会しようとしたところを各個撃破されてた。

 主に東雲のドローンがいい塩梅に敵を囲ってくれて、足を止めた瞬間に良平がズドン。

 それを恐れて飛び出した奴は右京が仕留めて、逆に今回のステージだった森林に降りたのは俺とクリスがそれぞれ処理した。

 対処と言うか本当に処理だったんだよ……マジで接敵して秒でコックピット串刺しにして終わったから。

 あっちはまぁ、アンカーで捕らえてから両手両足切り飛ばして反撃できないようにしてからめった刺しにしたみたいだけど。

 うん、北と同じく全員泣いていた。

 だがまぁ、今回はトレースできるVRマシーンが使用されたことでトーナメントから総当たりに変わったらしいからな。

 まだ逆転の目はないことも無い。

 例えば俺達がどこかで負けるとかがあればワンチャン……させないけどな?


『順調そうだね。東さん』


「そちらほどじゃねえですよ、西校さん」


 通信してきた西の……あー、名前知らんな。

 あの金髪碧眼、先輩に絡んでたのがニヤニヤとこっちを見ている。


『だけど快進撃もここまでさ。なにせ次の相手は僕達だ』


「そうかい、そりゃ……味気の無い試合になりそうだ」


『……調子に乗っていられるのも今のうちだぞ』


「そっちは焦った方がいいんじゃないっすかねぇ。既に黒星一個ついているんだから」


『はっ、それも中央につけられたもの。どうせお前達だって同じだろう』


「最初から負け前提で考えてる雑魚が吠えるなよ。こっちは白星で埋め尽くすつもりなんだ。御託はいいからそのきたねえ首洗って待ってろ。並べて揃えて晒し者にしてやる」


『吐いた唾を飲めると思うなよ』


 ぶつりと乱暴に切られた通信。

 この程度の挑発で熱くなるとか……若いなぁ。


『西と何話してたの?』


 クリスからの通信だ。


「ただの挨拶だ。気にせずさっきまでと同じ形で片付けるぞ」


『そう? けどそれにしては……西校、随分ピリピリしてるわ。何仕掛けてくるかわからないわよ? ちょっと注意した方がいいんじゃない?』


「そうだな。ただ……見え透いているからどうとでもなる。とりあえず戦艦に弾幕を前方集中で、上下左右にはほどほどにと伝達。良平には薙ぎ払い、東雲には全方位警戒をしてもらうがいいな」


『私はいいけど……そこまでする?』


「喧嘩売ってきたんだ。最大火力で買ってやるのが礼儀だろ?」


『あぁ、やっぱりそういう……いいわ、なら私は最前線でいいわね?』


「任せた。俺はちょっと遊んでやるよ」


『ほどほどにしておきなさい。将来有望な芽を摘むものじゃないわ』


「ありゃ有望じゃねえよ。むしろ軍にとっては有害な部類だ。自分たちの実力、言うなればチームワークあってこその物を自分の手柄、しかも指揮があってこそと思ってやがる部類だ。ここらで殺しておいた方がいい」


『それは擁護できないわね。適当に戦艦からかっておくから存分に暴れていいわよ』


「ありがとよ」


 まったく、相変わらず良い女だ。

 さて……となるとだ、作戦の伝達はつつがなく完了。

 右京は空を警戒すると言ってくれたし、東雲は馬鹿な動きしているのがいたら迷わず落とすとメスガキ全開。

 そして戦艦運用NPCはこっちの設定に忠実に動いてくれて、良平は最初から方針が焼けるまで頑張ると言っていた。

 というかそもそも砲身使い捨てにするような機体らしいからな。

 金かかってるよ……。

 ともあれ準備は整ったので、肩をほぐしていると試合開始の合図が鳴った。


 同時に飛び出すクリスと右京。

 東雲はドローンを展開して、良平は草原エリアとなっているフィールドを焼き払うように両端からゲロビを撒く。

 ……同時に二門使えるのかよ。


「そんじゃ、追い込み漁だな」


 正面から突撃する。

 そこそこの速度で、向こうさんもわかるようにだ。


「接敵!」


 予想通りと言うべきか、隊列を組んでは崩し手を繰り返して狙いを絞られないようにしている。

 それが一直線になった瞬間にスロットルを限界まで引き上げた。

 ドンッという音を置き去りにしてツクヨミ改が音の壁を越え、まだ数㎞あった距離を一瞬で詰める。

 そして最前にいた相手を蹴り飛ばし、そのまま勢いで後ろに並んでいた連中も巻き込んで吹き飛ばした。


「おら、ストライク!」


『くっ、この!』


「動きが甘い、直線的、教科書通りだからどこ狙ってるか丸わかり、連携もお粗末、そもそも指揮官がハゲ!」


『禿げてないだろうが!』


「うるせえ未来禿げ!」


 さっきの金髪野郎と通信越しに煽り合い……と言うか俺が一方的に煽りながら見せた隙をついていく。

 射撃をしようと銃を構えたら蹴り飛ばして銃を奪い取り、サーベルを振ってきたらそのグリップを奪った銃で撃ち抜く。

 上に逃げようとする敵は進路上にビームを適当にばらまき、近寄ってこようとした奴に向けて腰にマウントさせてたサーベルを射出して妨害。

 全体の指揮を乱すように動き回って、そろそろかというタイミングで敵戦艦から爆音が響いた。


『しまった!』


「そうだな、最初から全部間違えだったな」


 速攻で俺達を片付ける腹づもりだったんだろうけど、それを俺一人に邪魔された。

 今は右京が空からこっちを睨んでいるし、東雲のドローンも包囲が完了している。

 良平のゲロビは徐々に範囲を狭めていき、もはや左右に逃げるにしても大きく距離を開けるのは難しい。

 そしてクリスが敵戦艦をボコっている最中ともなれば……。


「ほら、俺を倒さないと詰みだぞ」


『どぶカスが! 全機フォーメーションデルタ!』


「フォーメーション崩し!」


 隊列を変えて俺を包囲しようとしていた連中の一人を捕まえる。


『は、はなせ!』


「ようハゲ。司令官が真っ先に捕まるとか戦犯だなぁ。いや、作戦考えたのもお前なら二重で戦犯か? 後でチームメイトになんて言えばいいか今のうちに考えておけよ」


『ほざけぇ!』


 おっと? 出力が上がった?

 リミッター解除かな?

 けどその程度、並の第七世代機じゃツクヨミ改のパワーを押しのけるのは不可能だ。


「悪いが男を抱きしめる趣味はないんでな。そのまま死ね」


 片腕で掴んでいた敵機の頭を握り潰すと同時にコックピットを撃ち抜く。

 続けざまに背後に回ろうとしていた相手に3発、両腕を潰してからコックピットを撃ち抜いて撃墜。

 左右に展開した2機だが、上空に向けて一発撃てばそれを合図に四方八方からドローンと右京が適当な射撃で仕留め……ってあぶねえな!

 右京の奴にはまだ射撃やらせるべきじゃねえわ!

 危うく誤射されるところだった。

 持っててよかった、スクラップにした敵機。

 最後に正面にいた頑丈そうなやつにバチバチ言っている手元の敵機を投げつけて、避けようとした先の足元にビームを撃って姿勢を崩したところでスクラップのリアクターを撃ち抜いて大爆発させ、奪ったライフルを捨ててからビームサーベルでコックピットを串刺しにした。

 はい、いっちょ上がり。


 そしてビーと終了を告げる合図。

 なんというか……すっげぇ楽な試合だったなぁ。


『あら、そっちのが早かったのね』


「歯応えなかったよ。これなら変に作戦立てなくてもどうにでもなった」


『みたいね。けど次はそうはいかないわよ』


「あぁ、中央だろ。ここ十数年優勝候補の」


『そう、あそこは……そうね、言うなれば最低がうちのSクラスと言った所かしら』


「マジかぁ。じゃあ最高は?」


『本気のあんたに引けを取らない』


 本気の俺ね……なるほどなるほど。


「なぁクリス」


『なによ」


「俺がいつ本気を出した?」


 今まで、本気で戦えたことなんか一度もない。

 それはツクヨミ改に乗ってからもそうだし、それ以前だってそうだ。

 コンペにせよ試合にせよ見せプが多いんだよ。

 試験なんか特にそうだし、実戦でも型落ち機か周囲に合わせた連携前提だった。

 だから自慢じゃないが、本気なんてものはこいつらには一度も見せてない。


「じゃあこうしよう。次の試合、対中央戦。俺が撃墜されるまで手出ししなくていいぞ。全員戦艦落としに行ってくれ」


『……正気?』


「正気で殺し合いできるかよ。俺の本領ってのを見せてやる」


 さて、まずはスピーダーを脱いでバックパックを換装するところからだな。

 本格的に実力を見せるとなったらこいつじゃ力不足だ。

 俺とおやっさん達の血と汗の結晶ともいえるアレを出すとするか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ