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デスゲームで死んだらパラレルロボ世界だったんですが?  作者: 蒼井茜


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主人公属性妹

「どの機体も輝かしい物を見る事が出来た。一度休憩を挟み午後は実際の動きを見せてもらいたい。とはいえ、既に数ができているのもあるようだがな」


 スサノオをみながら大将がマイクを通して発信する。

 いやまぁ、スサノオはバックパックと予備のパーツがあればいくらでも用意できるんで……。


「まさかあの人が大将とか……気付かないわよ普通」


「そうならないために階級章を覚えろって言われてたろ。俺でも覚えてたくらいだぞ」


「僕もだよ。でもまさかいきなりトップが出てくるとは思わなかったね。コンペならせいぜい少将くらいじゃないかなと思ってたけど」


 クリスが愚痴をこぼし、俺がツッコミ、良平がフォローする。

 なんとなくいつもの流れになってきた。


「お疲れ様、お兄ちゃん。それにクリスさんと坂月さんも」


「あれ、凛? なんでここに?」


「気付いてなかった? 3号機のパイロットは私よ?」


「はぁ!?」


 言われてスサノオの3号機を見る。

 ……レーダーにジャマー、それから各種探査系装備をのせた機体だ。

 確かにオペレーション能力の高い凜に向いた機体と言える。

 いざという時はジャミングぶっ放して逃げる算段なのだろうけど……。


「いや、パイロット資格は!?」


「准将が用意してくれたわ。私と坂月とおやじさんの推薦もあってすんなり通ったの。特例だけど前例はあるから」


「前例のダメなパターン!」


 俺としては凜がギアに乗ることそのものは反対しない、ただ賛成も難しいというのが本音だ。

 なにせギアに乗っている間は安全だが、実戦になった場合一番危険なところに送られる事になる。

 言うなれば戦車の中、歩兵よりはマシというだけだ。

 ともすれば集中砲火受けるし、それが支援メインのオペレーション機体となればゲームで言うところのヒーラーみたいなものだ。

 面倒だから真っ先に潰す相手、インベーダーがその辺をどこまで理解しているかわからないが、人間ならまず真っ先に撃ち落としにかかる。

 そういう人間同士のごたごたもあるからな。


「ちなみに中学の授業は免除! 高校のパイロット科で色々教わってるよ!」


「私も近接戦のコツを教えてるわ」


「僕も狙撃のレクチャーをしてるね。なかなか筋がいいよ、流石幸助の妹さんだね」


 どや顔決めてる凜は可愛いから許す。

 だが隣でどや顔しているクリス、お前はダメだ。

 そして申し訳なさそうな顔しつつ声色が反省していない良平もダメだ。


「……いつの間に」


「お兄ちゃんがデスマーチしてる間。相談したら絶対反対してくると思ったから勝手に進めてた」


「…………まぁ、確かに反対はしたと思うけどさ。こうなってから怒られるとかは考えなかった?」


「お兄ちゃんは私に甘いから結果だけ見せたら後はなぁなぁで鍛えてくれるんじゃないかという思惑もあったの!」


 はい、その通りです。

 今まさに凜のためのシミュレーションを脳内で作ってます。

 想像しうる限りの戦場を100パターンくらい想定して、それらをランダムで組み合わせる。

 オペレーターとして働ける場面もあれば、単独で逃げ切ったり迎撃したりしなきゃいけない場合も想定している。

 なんならオペレーターを集中砲火する類の物も考えてる。

 インベーダーだけ相手にするならそこまで必要じゃないけど、たまーに紛争とか戦争が勃発するからな、この世界。

 利権だったり領土だったり、あるいは宗教だったり思想だったり、時にはちょっとした小競り合いが原因でということだってある。

 直近だと調べた範疇では5年前、俺の記憶がないタイミングだがアメリカが移民問題で内紛状態になって、裏組織と軍がギアを持ち出しての戦闘になったという。

 まぁそこは物量で押しつぶしたというのだからアメリカンな規模の話だよな。

 日本は今のところその手の問題に巻き込まれる事は少ないらしいが、近隣諸国の問題で毎日スクランブルは発生しているとか。


 確か軍のエースはスクランブル2000回経験してる、模擬戦じゃ負け知らずな男という話だが……どういう人物なのかは表ざたにされてない。

 多分不必要な接触を防ぎつつ、暗殺防止とかそういう目的なんだろ。

 エースは替えの効かないからな。

 高性能ギアはいくらでも、とは言わないけど用意できるけど、そこまで戦えるパイロットの育成には相応の費用と時間がかかるもんだ。

 しかし高性能なギアか……今回のコンペくらいは行けるかなと思ってたけど、重道重工の次期社長の話やカタログを見る限りそうでもないな。

 確かに第七世代機の焼き直しに見えるが、どこも特色を出しつつ集団戦で高い能力を発揮できるように作られている。


 こりゃツクヨミ改は初戦敗退ってところだろう。

 ぶっちゃけコストカットを考えたのは初期の頃、途中から「逆に考えよう、こいつ量産とか馬鹿の発想だから積めるものは何でも積んじまえ」となった。

 今ここに無い装備も含めるとツクヨミ改専用に用意された武装含めてお値段既存の量産機が3機作れる。

 ちなみにまだ改造する予定なので、そのうち5倍くらいになっても不思議はない。

 今回のコンペで出てきた機体の構造とか装甲も使うとなるともっと高くなるかもな……金食い虫な機体だぜ。


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