夢 1
更新に大分間を空けてしまってすみませんm(__)m
ピッピと不定期にさえする小鳥
少し湿気を帯びた風が揺らす木々の擦れ合う音
上流から降り注ぐ水は耳を轟かすほどの音を鳴らし、落ちた衝撃で白銀の水飛沫をあげる。
滝が落ちた先は直径100メートルはある円形の滝壺を作り上げ、日光に照らされてまだら模様に煌めいていた。
これは、夢?
自分の体が定まらないどこかふわふわした感覚の中からエレノアはその光景を眺めていた。
確かに目も足も手もあるはずなのに自分の身体はなかった。
今見る光景は劇場で舞台をもっとも近い特等席から眺めているような感覚だ。
滝壺には優雅に水浴びをする男の姿があった。
エレノアに背を向けているせいか、
その男の顔は見えない。
男が不意にこちらを向いた。
……赤い瞳?
エレノアが男の瞳に目を丸くしたのもつかの間、
「きゃっ!!」
エレノアは突然あげられたまだ幼く、
あどけなさが残った声が耳に入った。
反射的に声の方向へ振り向くと、驚愕した。
ふっくらとした赤い唇、
ほんのりと赤みがさす頬、
薄紫色の大きな瞳、
簡素な純白のドレスに覆われていても分かる
凹凸のある体という
想像を絶する美少女だから驚いたわけではない。
エレノアが驚いたのは彼女の髪はアマリスの花と同じ白銀だったからだ。
少女は顔を朱色に染め固まっていた。
「ーーっいつまで見てるつもりだ」
「……ご、ごめんなさい。
見るつもりは……」
きまりが悪くなったのか男は声を荒立てた。
そんな男の様子に震えながら目を伏せる少女に
男はバツの悪そうにチッと舌打ちをし、
滝壺から体を引き上げ
滝壺の端に投げ捨てた自身の服を乱暴に身につける。
「ーー悪かった。」
男は少女に近寄ると躊躇しつつ
少女の頭にゴツゴツした大きな手を乗せる。
男の先ほどの偉ぶった様子は鳴りを潜め、
未だに俯く少女の機嫌を伺った。
少女の口から鈴の音のような笑い声が溢れる。
「ふふ、気にしてないわ」
少女に溢れんばかりの笑顔を見せられ
顔を朱色に染めた男は
「アメリア、図りやがったな!」
と声をあげて少女の銀色の髪をくしゃくしゃにする。
乱暴なセリフとは裏腹に
男の瞳は優しく愛おしげに少女を映していた。




