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第6章-18

カイが生まれてから少し時間が経つ。


ヒカリ

「……ごめんね」

げっそりと痩せ、息も絶え絶えのヒカリ。


ジュウザ

「何言ってんだ」


ヒカリ

「身体が……もう……」


ジュウザ

「...しゃべるな...」


ヒカリ

「ハァ・・・ハァ・・・」


ジュウザ

「……くそっ.....」

(この戦乱で...もう医者なんて......)


ヒカリ

「ジュウザ...」


ジュウザ

「どうした?


ヒカリ

「この子を……守って」


ジュウザ

「......」

「当たり前だ」


ヒカリ

「あなたなら……できる」

「私の分まで...」


ジュウザ

「…そんなこと言うな…二人で...」


ヒカリ

「……ううん」


ジュウザ

「ヒカリ――」


ヒカリ

「ジュウザ......聞いて」

「私は......もうカイの傍にいてあげれない...」


ジュウザ

「!?」

「やめろよ!」

「これからもずっと2人でー」


ヒカリ

「今ならまだ間に合う...」

「私の力を…あの子に…残せる...」


ジュウザ

「……」

悲痛な表情を浮かべながらも、ジュウザが小さくうなずいた。

ヒカリは必死に魔法の力で、”光の球”を作り出す。そしてその光の球を刀身にすえ、ジュウザは剣を打った。


必死の形相で、最高の1本を打った。


ヒカリ

「あなたは……一人じゃない」

「この剣には……私たちの想いがある」

「だから――」

剣を打つジュウザを見ながら、カイに語り掛けるヒカリ。


ヒカリ

「負けないで」

ージュウザが打つたびに剣は光を増していく。


ジュウザ

「できた!」

真っ黒になりながら、ジュウザはその剣を作り上げた。

美しい、白く輝く刀身。


ジュウザはその剣に優しく語りかける。


ジュウザ

「世界中で・・・」

「カイ・・・お前だけの剣・・・」

「そして光の力・・・”想いを力に変える剣”・・・」

「この剣の名は・・・」


ジュウザの記憶を見ているカイが自然と口を開く。


カイ

「”白銀の刃”(はくぎんのやいば)・・・」

ーーー

ジュウザとヒカリの隠れ家についに闇の一族が近づく。


黒ずくめの男

「ここか・・・!」

「ふん・・・逃げ回りやがって・・・」


ヒカリはもう衰弱し、動けなかった。


ジュウザ

「くそ・・・ここまでか・・・」


ヒカリ

「ジュウザ・・・」

「カイを連れて・・・逃げて・・・」


ジュウザ

「ヒカリ・・・」


ヒカリ

「カイを・・・」

「カイを守って・・・」


ジュウザは、涙ながらにヒカリを抱きしめる。


ジュウザ

「ヒカリ・・・」

「すまない・・・守ってやれなくて・・・」


ヒカリ

「そんなことないわ・・・」

「あなたと一緒にいられて・・・」

「私は・・・幸せだった」

「ありがとう、ジュウザ」


ヒカリはカイを見る。

「カイ・・・」

「どうか・・・強く生きて・・・」

「辛いこともたくさんあるだろうけど・・・」

「あなたはきっと大丈夫よ・・・」

「あなたは・・・私とジュウザの息子なんだから」


カイは静かにヒカリを見つめている。


ジュウザは、ヒカリの腕にカイを乗せる。

そしてヒカリはカイを弱弱しく、それでも可能な限り精一杯に抱きしめる。


ヒカリ

「生まれてきてくれて・・・」

「ありがとう・・・

「愛してるよ・・・」

「カイ・・・」


ドゴォン!!

と大きな音を立て隠れ家が吹き飛ぶ。


その光景を尻目に、ジュウザはひたすらカイと、カイのための剣を抱えて走った。


ジュウザ

「ヒカリ・・・すまない・・・」

「この子だけは・・・何としても・・・」

涙ながらに、とにかく走った。

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