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第6章-17

カイの目に映るのは、“誰かの視界”。

隣には、ひとりの女性。


柔らかな光を纏う。


男の声がその女性に向けられる。

「ヒカリ」


彼女の瞳は、静かに強い。

黒く艶のある髪と、白い着物が特徴的だった。


ヒカリ

「ジュウザ・・・」

視界の持ち主にヒカリは話しかけた。


カイ

「これは・・・記憶・・・?」

「このジュウザって人の・・・?」


ジュウザ(髭を蓄えた、コワモテで隆々の身体をした青髪の男)が話す。


ジュウザ

「……見つかったか」

「この里が...」


ヒカリ

「ええ……」

「狙いは間違いなく...光の戦士の末裔の私...」

悲痛な表情のヒカリが話す。


ヒカリ

「私は...里を離れないと...」

「皆に危害が...」


ジュウザは真剣な表情で聞き入る。


ヒカリ

「ジュウザ...」

「今までありがとう...」

「あなたはこの里に...」


ジュウザ

「おれは・・・」

「守りたい」


ヒカリ

「!」

「ジュウザ?」


ジュウザ

「お前と、この里と、おなかの中の”その子を”」

にっと笑う。


挿絵(By みてみん)


ヒカリはまだ大きくなっていない自分のお腹をちらっと見た。


ヒカリ

「ジュウザ・・・」


ジュウザ

「着いていくに決まってるだろ?」

「地獄の果てまで守ってやるさ!」

「ハハハ!」


ヒカリ

「……ごめんなさい」


ジュウザ

「謝るな。おれが選んだ!」


ヒカリ

「でも……あなたは外の人間なのに……」


ジュウザ

「関係ないさ」

「それに・・・お前がいるなら」

「それでいい」


にっと笑うジュウザ


ヒカリ

「……ふふ」


◇◇◇◇◇


―そこからの逃亡の日々。

2人の隠れ家にて・・・


ヒカリ

「ジュウザ……!」


ジュウザ

「大丈夫だ、もう少しだ……!」


―やがて、産声が響く。

おぎゃあ!おぎゃあ!


ジュウザ

「……生まれた!!」

「おれたちの子供だ!!」


ヒカリ

「……この子が……」


ジュウザ

「名前はどうする?」

「ヒカリが決めてくれよ!」


ヒカリ

「え・・・?」

「私が・・・?」

「あなた、あんなにいろいろ名前考えてたじゃない・・・」


ジュウザ

「いいんだ!」

「お前の......お前が考えた名前がいいんだ!」


ヒカリ

「ジュウザ......」

ヒカリは小さく笑った。


ヒカリ

「......」

「カイ……」


ジュウザ

「カイ、か」

「いい名前だな!」


ヒカリ

「カイ......」

「かわいい...」


ジュウザ

「ああ......おれに似ないでよかった!」

「ハハハ!」


ヒカリ

「あら、でも芯の強そうなところなんて...」

「あなたそっくりよ...」


ヒカリはそっとカイを見てほほ笑む。


ヒカリ

「カイ」

「強く……優しい子に……」

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