第6章-14
ベイン
「ふん・・・」
「剣が使えない?」
「それは気の毒だな!」
「はっはっは!」
カイ
「うるせえ、笑うな!」
「こっちにもいろいろ事情があんだよ!」
アスナ
「カイ・・・」
(剣が使えないのに・・・)
(一体何を・・・)
カイはベインに飛びかかる。
カイ
「おらあああああ!」
ベイン
「バカが・・・」
(見切れない速さじゃねえ・・・)
「溶かしてやるよ!」
カイ
「おらっ!」
カイは突進しながら、何かを投げつける。
エリス
「!?」
ヒュウ
「あれは・・・」
アスナ
「まさか・・・剣の・・・」
カイが投げたのは、ギーガーに折られた剣の柄。
刀身はもちろんない。
ベイン
「!?」
(な・・・なんだ?)
(つ・・・柄・・・?)
(・・・何かあるのか・・・?)
(いや、何にせよ溶かせば問題ない!)
ベインは警戒しつつ、飛んでくる柄を握ろうとする。
その瞬間ー
カイが一気にスピードを上げる。
ビュッ!!
柄を追い越していく。
そして、奥の壁を蹴ってベインの背後を捉える。
柄を意識していたベインが一瞬遅れる。
ベイン
「何!?」
カイ
「おらあ!!」
ベインは柄を握る準備をしていて間に合わない。
ドゴォオオオオ!!!
ベインの顔面にカイの頭突きがめり込んだ。
ーーー
ベイン
「がっ・・・」
地に伏し動かなくなったベイン。
投げられた柄をキャッチしていたアスナは、心配そうにカイを見た。
アスナ
「カイ!」
カイは頭から血が滴るが、ベインを見据えてにっと笑った。
カイ
「どうだ!!」
「剣がないからって・・・」
「なめんなこのやろー!」
ヒュウはキセルの煙を吐いた。
ヒュウ
(剣が使えないからって頭突きかよ・・・)
「剣が直らなかったら、あいつは砲弾だな」
エリス
「すごい、天職を見つけたのねカイ!」
カイ
「はっはっは!!」
アスナ
(そういうことじゃないと思うんだけど・・・)
冷静につっこんでしまった自分のツッコミ癖に、乾いた笑いが出たアスナだった。
ヒュウ
「しかし・・・闇魔法か・・・」
「厄介だな・・・」
アスナ
「そうね・・・しかも5人衆ってことはこんなのが4人も・・・」
エリス
「光の一族の皆さんが苦戦するわけですわね・・・」
カイはにっと笑った。
カイ
「まあおれの剣が直れば大丈夫だ!」
「おれはもともと魔法使えねーし、闇魔法が他の魔法に強いのも関係ないもんね!」
アスナ
「そ・・・そういう見方もできるわね・・・」
ヒュウ
(ほんとにこいつは・・・)
(ポジティブというか何というか・・・)
カイ
「とりあえず、材質探し再開だ!」
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