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第6章-12

手下2人が同時にカイに斬りかかる。


カイ

「食らうかよ!」

さっと避けるカイ。

その後ろから、アスナが炎を、エリスが風魔法を放つ。


アスナ

「はっ!」

(このくらいのスピードなら、問題なく当てれる!)


エリス

「やー!」


アスナの炎とエリスの風が、手下一人ずつに向け、コントロールされ飛んでいく。

命中するその瞬間ー

リーダーの男が手から黒い魔力の塊を放つ。


【闇術・黒染こくせん!!】


リーダーの放つ”黒い魔法”が、炎と風を黒く塗りつぶし、そしてアスナとエリスの魔法が掻き消された。


アスナ

「!」

(炎が消えた・・・)


エリス

「なんですの・・・この黒い魔法・・・」


ヒュウは静かにキセルを咥えながらその光景を見ていた。

(なるほど・・・)

(これが闇属性の魔法ってやつか・・・)

(相殺じゃなくて・・・消しちまうとはな・・・)


手下

「ありがとうございます!」

「ベイン様!」


ベインと呼ばれたリーダー格の男が低い声で放つ。


ベイン

「闇魔法は初めてか?」

「そうだろうな・・・我ら闇の一族だけが使える最強の魔法!」

「ふふふ・・・!」


アスナ

(炎だけじゃない・・・風まで・・・)

アスナはアマツから聞いていた”光魔法は闇魔法に特攻”、そして”光魔法の使い手がおらず、光の一族は闇の一族に苦戦している”という情報を思い出す。


アスナ

「エリス!ヒュウ!」

「気を付けて・・・」


エリス

「!」


ヒュウ

「ああ・・・」


アスナ

「おそらく闇魔法には・・・」

「4大属性のどれも・・・」

「効果がない・・・!」


カイ

「!」

「そんな魔法が?」


ベイン

「そうだ!」

「光の一族の長がいない今、闇魔法を使える我らが一族は最強!」

「ははは!」

ベインは意気揚々と話す。


ベイン

「絶望しろ・・・」

「そして恐怖におののくがいい・・・!」

「闇の一族5人衆の一人:フュンフター・ベイン、参る・・・!」

ーーー


エリス

「どの属性にも強いだなんて・・・」

「ずるいですわ・・・」


アスナ

(カイは剣がなくて戦えないのに・・・)

(まずいわね・・・)


ヒュウ

「とりあえず・・・」

ヒュウがバッと切りかかる。


ヒュウ

「数を減らさねえとな」


近くの手下を斬りつけようとするヒュウー

しかし、ヒュウが斬撃を構えたところに素早くベインが入り込む。


ヒュウ

「ちっ・・・」

(意外とはええな・・・!)


ベインは両手に黒いオーラを放っている。

そしてそのオーラを帯びたパンチをヒュウに繰り出す。


ベイン

「おら!」


ヒュウは何とか回避するが、着物に少しそのパンチが当たる。


アスナ

「ヒュウ!」


ヒュウ

「ちっ・・・」


ヒュウはベインと距離を取る。


カイ

「ヒュウ!」

「大丈夫か!」


ヒュウはパンチの当たった着物を見る。

ドロッっと、着物が溶けだしていた。


ヒュウ

「ああ・・・」

「だが気をつけろ・・・」


ベイン

「かわしたか!」

「だが・・・」

「分かっただろう、おれは闇魔法の持つ”腐食”の特性の使い手!」


アスナ

(腐食・・・)

(魔法も効かないし、近接攻撃では溶かされる・・・)

(厄介ね・・・)


カイ

「くそ・・・」

「おれが戦えれば・・・!」


その間に、手下2人がエリスに斬りかかる。


手下

「まずはお前だ!」


エリス

「くっ!」


カイ

「エリス!」


カイはエリスの前に立つ。


アスナ

「カイ!」


エリス

(まずい・・・カイ・・・)

(こうなったら・・・)

「ごめんなさい!カイ!」


カイ

「?」


エリス

「やー!」

エリスはカイの後ろから、風属性の魔法を放つ。


カイ

「おわあああ!!」

風でカイが前方に吹き飛ばされる。


手下

「!?」


カイが手下2人を巻き込んで吹き飛んだ。

ドゴォオオオン!!


倒れる手下2人。

壁にめり込んでヘロヘロになるカイ。


アスナ

「カイ!」

「その・・・何というか・・・」


控えめに親指を立てて、アスナはカイを申し訳なさそうに見た。


アスナ

「グッジョブ・・・!」


カイ

「これの・・・」

「どこらへんが・・・?」


ベイン

「貴様ら・・・!」

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