第6章-8
その時ーー
アマツ
「スバル!」
「止めなさい!」
高貴な着物をまとった、美しいが厳しい表情の女性。
その女性が、スバルをおさめる。
カイ
「!」
アマツ
「申し訳ございません」
「息子のスバルがご無礼を・・・」
アスナとエリスはその間にヒュウを抑える。
アスナ
「こちらこそ、申し訳ありませんでした・・・」
エリス
「この方は少々頭がパーなので・・・!」
ヒュウ
「おい、分かったって」
「それに頭がパーってなんだよ」
スバル
「母さん!」
「やめろよ、こんなやつら叩き出して・・・!」
アマツ
「いい加減になさい!!」
空気が静まり返る。
アマツ
「あの・・・皆さまは旅のお方のようですね?」
アスナ
「はい」
「話すと長いのですが・・・」
アマツ
「よろしければ、こちらで話を伺いましょう」
◇◇◇◇◇
4人は、アマツの家に通された。
出されたお茶は、サムライ国のそれとよく似た味がした。
アマツ
「先ほどは本当に申し訳ございませんでした」
「ただでさえ外界には敵意を持つものも多いなか・・・」
「明日は降臨祭でして・・・」
「それでみなさんには皆強く当たっていたのかと思います」
カイ
「降臨祭・・・?」
アマツ
「はい」
「我が一族は、これまでの歴史を通し、”闇の力”と戦ってきたとされています」
「そして、我が一族に伝わる言い伝えに、”100年に一度、光の戦士が復活する”というものがあります」
「その戦士の復活とされる日が、そしてそれを祝う100年に一度の祭が、まさに明日あるのです」
アマツは神妙な面持ちで話した。
アマツ
「ご覧通り、この里は”闇に閉ざされて”おり、この祭だけが今の民の心の拠り所なのです・・・」
カイ
「・・・」
カイもまた、真剣な表情でその話を聞いていた。
アマツ
「そのタイミングで外界の方が来たとなるとどうしても・・・」
アスナ
「100年に一度の祭を”よそ者に”邪魔されるんじゃないかって」
「警戒してるわけね」
スバル
「知ったようなことを言うな!ソトモノ!!」
アスナ
「!」
スバル
「里の掟が何だよ・・・」
「光の戦士?いるかも分からないそんな存在を守るため、そして一族を存続させるために・・・」
「分家だった母さんや一族は多大な犠牲を払ってきて・・・」
「それなのに・・・」
「戦士の末裔の巫女が・・・外界のやつにさらわれたんだぞ!?」
カイ一行
「!?」
アマツ
「・・・」
悲痛な表情を浮かべる。
スバル
「祭どこの話じゃねえだろ・・・」
「お前らみたいな外界のやつらがいなければ!!」
カイ
「スバル・・・」
スバル
「さっさと消えてくれよ!」
「2度とこの里に足を踏み入れるな!!」
「何かしやがったら・・・」
「おれが・・・」
「おれが全員殺してやる!!!」
スバルはバタン!!と大きな音を立て、扉を閉め出ていく
アマツ
「あの・・・」
「本当に・・・ごめんなさい・・・」
アマツは悲痛な表情でカイ一行に謝罪する。
アスナ
「・・・」
「あの・・・アマツさん」
アマツ
「どうされました?」
アスナ
「可能でしたら、お聞かせ願えませんか?」
「この里の現状を」
アマツ
「!」
エリス
「何かお力になれるかもしれませんわ!」
一方、扉の外でスバル。
そのスバルが、大粒の涙を流していた。
スバル
「兄さん・・・!!」
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