第5章-21
アスラン
「”悪鬼”か・・・」
「他愛のない・・・」
去ろうとするアスラン。
しかし、何かに気づく。
アスラン
「!?」
がらっと音を立て、バクライが立ち上がる。
服はボロボロでところどころ出血しているが、ケロッとした表情で、アスランを見る。
バクライ
「ガハハ!」
「すげー技持ってやがったな!」
「死んだかと思ったぜ!!」
アスラン
「ほう・・・」
「あれを食らって生きている人間がいるとは・・・」
バクライ
「サムライはしぶてえからな!」
「ガハハ!」
バクライ
(しかしあの防御力と、受けた衝撃を魔力に変換して衝撃波にする能力・・・)
(耐久戦にされて、向こうの援軍が来ちまうのもだりいな・・・)
バクライ
「おめえおもしれえな!」
「もっと遊んでやりてえが・・・」
「おれも一応この軍の総大将だからよ・・・」
「わりいが・・・さっさと終わらすぜ!」
アスラン
「ふん・・・」
「できるものなら・・・」
「やってみろ!!」
バクライは再び冥電を手に、連続攻撃をしかける。
バクライ
「おれとお前・・・どっちが先に壊れるか・・・」
「試してみようぜ!!」
バチチチッ!!と音がなる。
アスラン
(こいつ・・・イカれてるのか・・・?)
(だが・・・)
斬りかかるバクライを見据えるアスラン。
アスラン
「またそれか・・・」
「おそるるに足らんわ!」
アスランはたてがみのガードを構える。
バキィンバキィン!!とガードに弾かれる音がする。
バクライ
「オラオラオラァ!」
アスラン
(ふん・・・)
(学習しない男だ・・・)
(終わりだ・・・!)
アスランが咆哮を構える
アスラン
「カイザー・ヴェン―」
ほんの刹那。力が“解放されるその瞬間”。
ギロリとバクライの大きな茶色い目が、鋭い光を帯びてアスランを見据える。
そして、目にも留まらぬ瞬足の剣技で、バクライが切り込む。
【雷術・磁裂焦!!】
ズザアアアアン!!!
閃光のような斬撃がアスランを切り裂く!
同時に、ジュワっとした音が響いた。
アスラン
「な・・・」
「ば・・・ばかな・・・」
バクライ
「へっ」
崩れるアスラン
「な・・・なぜ・・・」
その瞬間、アスランは自分の切られた後が焦げていることに気づく。
アスラン
「まさか・・・」
「磁熱・・・!?」
バクライ
「ガハハ!」
「雷は逃がされちまうけどよ!」
「絶縁体でも熱は逃がせねーだろ!」
アスラン
(雷ではなく磁熱で切れ味を上げ・・・)
(そしておれがカイザー・ヴェンデッタを放つ一瞬のガードの解除の隙を狙ったのか・・・)
アスラン
「……見事だ」
ゆっくりと、崩れる。
アスラン
「サムライ国の悪鬼…よ…」
バクライは雷刀・冥電を担ぐ。
バクライ
「ガハハ!」
「おめえもな!」
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