第5章-20
紺色の鞘に納められた、黒い雷刀・冥電を構える。
そして、踏み込む。
―バチィッ!!
雷が奔り、アスランを直撃する。
ドゴォオオン!!
バクライ
(ほう・・・)
バクライは目にしていた。黄金のオーラが、電撃を“地面へ逃がす”その瞬間を。
バクライ
「へっ」
「おもしれえ」
バクライはさらに冥電を振るう。
バクライ
「これならどうだ!?」
さらに、無数の雷撃を撃つ。
しかしすべて、流される。
アスラン
「無駄だ」
一歩も動かない。
アスラン
「我が防壁は“絶縁”」
「いかなるエネルギーも、届かぬ」
バクライ、笑う。
バクライ
「ガハハ!」
「やるな!そんなこともできるたぁな!」
バクライは笑顔の底から、鋭い目でアスランを見る。
バクライ
「ますます・・・」
「ぶった切りがいがあるな、おめぇは!」
バクライはさらに踏み込む。
今度は、雷を纏った斬撃。
―ガンッ!!
しかしアスランは硬い鬣に包まって攻撃をガードした。
火花が散るが、攻撃は通じない。
バクライ
「ほぉ……」
「物理的にも硬てえのか!」
アスラン
「雷で斬撃の威力を上げていたようだな」
「だが、雷を逃された状態の斬撃ごときでは・・・」
「おれのガードは崩せん!」
バクライ
「相性は最悪ってことだな!」
「ったく嫌になるぜ!ガハハ!」
だが、止まらない。
バクライ
「なら・・・」
「耐久はどうだ!」
斬る。打つ。叩き込む。
アスランは、動かない。
ただ、受ける。静かに。
バクライ
(手を出してこねえか・・・)
(この体勢じゃカウンターもできねえだろう・・・)
(何かあるな・・・)
アスラン
「……終わりだ」
突然、低くアスランが口を開く。
体内の魔力が、膨れ上がる。
大地が、軋む。
バクライ
「……」
(さて・・・何が来る?)
アスランはたてがみのガードを解除し、口を開く。
咆哮の構え。
アスラン
「王者の報復―カイザー・ヴェンデッタ―!!」
バクライ
「!!」
とてつもない魔力を込めた衝撃波がバクライを吹き飛ばす。
ドゴォン!!
バクライは砦の壁に叩きつけられる。
砂埃が舞う。
アスラン
「ふん・・・」
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