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第5章-19

優しい目でカイたちを見るサクヤ。


サクヤ

「帝国を倒すか・・・」

「……重いな」

「おぬしの道は」


カイ

「サクヤ・・・」

ぐっと力を拳に込めたカイ。


カイ

「・・・ああ」

「重いけど、やるしかねえんだよ」


サクヤ

「理では……測れぬ重さか」

「……それが……ぬしらの強さか」

また小さく笑うサクヤ


サクヤ

「本当におぬしは・・・諦めの悪いやつだ」

「だが……おぬしになら……変えられる……かもな……」

「この……世界を……」


サクヤの瞳が揺れる。


サクヤ

「我の・・・最後の相手が・・・」

「おぬしらで・・・よかった・・・」

穏やかな、優しい目をしてカイ達を見たサクヤ。


サクヤ

「これで・・・やっと・・・我も・・・」

(父上・・・一族の皆・・・)

(待たせたの・・・)


カイ

「サクヤ・・・」


一瞬、サクヤは真剣なトーンで話す。


サクヤ

「気をつけろ・・・」

「奴は・・・ギーガーは・・・”人間じゃない”」


カイ・アスナ・エリス・ヒュウ

「!?」


サクヤ

「生き物としての、”強さが違う”・・・」

ーーー

【サクヤの回想】


ギーガーのシルエット

2メートルを超える巨体。


ギーガー

「お前がサクヤか!」

「ハハハ!噂通りのガキだな!」


サクヤ

「・・・」

(こやつ・・・)


ギーガー

「なんだ、無視かよ」

「おーい、聞こえてんだろ?」


サクヤ

「帝国の者が・・・」

「我に近寄るな・・・」


ギーガーを重力で押さえ込む。

ブオオオオンと音を立て、サクヤの魔力があたりを覆う。


しかし、ギーガーは重力がかかる足でドォン!!とその場の地面をたたき割る。


サクヤ

「!?」


ギーガー

「重力か・・・」

「おもしれえ」

「だが・・・」

にぃっと笑うギーガー


ギーガー

「お前が・・・おれの”遊び”に付き合えんのか?」


サクヤ

「・・・!」

ギーガーの黄色いヘビのような目がサクヤをじっと見つめる。

吸いつくような、それでいて確かな狂気を秘めた瞳に、サクヤは言葉が出なかった。


ギーガー

「へっ・・・」

「冗談だよ」

「この軍はおれの配下らしいからよ」

「仲良くしようぜ?サクヤよぉ」

ーーー


サクヤ

「じゃあの・・・」

「楽しい・・・祭じゃった・・・ぞ・・・」


サクヤの手が落ちる。


倒れるサクヤを見下ろすカイ。

そこに、アスナ・エリス・ヒュウが駆け寄る


アスナ

「カイ!」


エリス

「やりましたわね!」


ヒュウは横でそっとキセルの煙を吐く。


カイ

「サクヤ・・・」


アスナ

「・・・カイ」


エリス

「サクヤ・・・」

「強くて、悲しい子でしたわね・・・」

エリスが、戦いで乱れたサクヤの着物をそっと直した。


ヒュウがそっと、また煙を吐いた。


◇◇◇◇◇

その頃ー

総大将バクライは南門のアスランと対峙する。


バクライ

「やっと出てきやがったな!」

「おめえがアスランか!」


アスラン

「サムライ国の雷を使うサムライ・・・」

「貴様がバクライだな?」


バクライ

「へへっ」

巨大なライオンの戦士アスラン。そのたてがみが、揺れる。

黄金の魔力が、全身を覆う。


バクライ

「ガハハ!

「硬そうじゃねぇか」

「いいぜ、ぶった切ってやるよ!」

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