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第5章-17

サクヤが魔力を込める。


アスナ

(来る・・・!)


アスナ

「エリス!ヒュウ!」


エリス・ヒュウ

「!?」


サクヤが火・水・風・土の魔法を同時に放つ。


サクヤ

「還るがよい」


アスナ

「防御だけ集中して!」


ヒュウ

「・・・分かった」


エリス

「ええ!」


ヒュウの水とエリスの風が爆ぜる。

小さな暴風雨ができ、サクヤの攻撃を掻き消す。


サクヤ

(ふん・・・)


アスナ

「今よ!カイ!」


カイ

「おう!」

カイが切り込む。


カイのトップスピードで、サクヤに切り込む。


カイ

「おらああああああああ!!」


サクヤ

(速い・・・)

(じゃが重力を出せば、その間に魔法で何か仕掛けてくるはず・・・)

(ならば・・・)


サクヤは土魔法で岩石を作り、カイにぶつける。


サクヤ

(魔法で迎撃じゃの)

(さあ・・・どう来る?)


しかし、カイは避けない。

ドゴッっと岩石がカイの頭にぶつかる。


サクヤ

「・・・?」


カイ

「痛ってー!!」


サクヤ

「何・・・?」


次の瞬間、サクヤの死角から炎の蹴りを構えるアスナ


アスナ

「はあっ!!」


【火術・炎脚突!!】


サクヤの顔に蹴りが入る。

ドコォン!


サクヤの顔が歪む。

初めてサクヤに傷がついた。


挿絵(By みてみん)


ーーー


ビリビリッ!とアスナの足に痺れがくる。


アスナ

(くっ・・・硬い・・・!)

(今ので倒したかったけど・・・)


サクヤの麒麟の鱗は、アスナの想像以上の硬度だった。


サクヤはバランスを崩しながらも笑った。


サクヤ

(あのスピードを囮にするとは・・・)

「ははは、やられたわい!」

「おもしろいのぉ!!おぬしら!」

静かな先ほどまでとは違い、”獣らしく”戦いを楽しむサクヤ。


カイ

「いてててて、頭割れる!!」

「大丈夫?割れてない?割れてない?」」


エリス

「カイ、大丈夫ですわ!」

「頭はもともと左右に割れていて・・・」


ヒュウ

「そういうことじゃねえだろ・・・」

ふっと笑うヒュウ。


死力を尽くして戦うカイ一行に少し”いつものノリ”が戻った。


アスナ

(みんな・・・)


アスナはふっと息を吸い、カイ・エリス・ヒュウに話しかける。


アスナ

「みんな・・・」

「次の・・・最後の一撃・・・」

「不確実な策なんだけど・・・」


強い光を込めた目でアスナは3人を見た。


アスナ

「私に・・・」

「賭けてくれる?」


3人がいつものノリのまま笑う。


カイ

「ああ!もちろんだ!」

「任せたぜ、アスナ!」


エリス

「失敗したらアスナのせいってことですわね!」


ヒュウは静かに小さく笑った。


アスナが、その様子を見て強く頷いた。


サクヤはさっきの蹴りで小さく口から出血していた。

そして、その口元の血を気にする様子もなく笑った。


サクヤ

「さあ・・・!」

「もっと見せてみよ!」

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