第4章-5
バクライ
「ガハハ、ただの腐れ縁だ!」
「おれたちはこの国の端っこ出身でよ」
「隣あった村でお互い手下連れてて暴れてたんだが」
「ヒュウのやつからおれに宣戦布告してきやがった!」
ーーー
回想:10年前
少年のヒュウがキセルを吹かしながらバクライに喧嘩を売る。
「おめぇがバクライか!」
「タッパはでけえが・・・弱そうだな!」
「どうだ?おれの子分にならねえか?」
少年のバクライ
「ガハハ!」
「おまえ子分の意味分かってんのか!?」
にっと笑ったバクライ。
ーーー
エリス
「どうなったんですの?」
バクライ
「ガハハ!」
「強くもねえくせにイキっててムカついたから…ボコボコにしばいた!」
「ガハハ!しばらくは何度も言い訳しながら挑んできたけどな!」
ーーー
回想
包帯だらけのヒュウ
「2回戦だ」
「この前は、ヤニが切れてた」
バクライ
「何歳だよおめえは!」
ーーー
バクライ
「気づいたら一緒に戦ってよ、いくつもの村の侍たちを束ねるようになってた」
ーーー
回想:3年前
モブ
「バクライの旦那!」
バクライ
「旦那じゃねえよ!おれはまだ18だ!」
「ガハハ!おっさん扱いしやがって」
ヒュウ
「なんだおまえ、おれとタメかよ」
バクライ
「はぁ!?おめえおれと同い年だったのかよ!」
「てかすでにタバコくせえよ!」
「ガハハ!」
ーーー
バクライ
「帝国が侵略に対抗するため、サムライ国の軍の大将を決めることになってよ」
「おれはガラじゃねえから断ったんだが・・・」
「あのバカが”この国の将はバクライしかいねえ”とか言い出して聞かねえからよ」
頭を軽くバクライが掻いた。
バクライ
「結局、ゴリ押しされて去年から総大将になっちまった!」
「それからは出たくもねえ会議だの会合だのに付き合わされて最悪だぜ!」
「あのクソ疫病神がよ!ガハハ!」
カイ
「それじゃ2人は元は軍人じゃないのか」
「だからバクライとヒュウは帝国と違って」
「そんな野蛮なんだな!」
バクライ
「ガハハ!ちげえねえ!」
「最初から軍人なのはあのうるせえハゲノくらいだ!」
横で聞いていたハギノは一瞬ムッとしたが、聞こえていないふりをした。
アスナ
「野蛮って言われて笑ってるのも変だけど…」
バクライ
「ともかくだ」
「ちゃんと思ったことは喧嘩してもいいから伝えろよ!」
「おれたちは、同じ軍の・・・」
「”家族”なんだからよ」
バクライはニッと笑ってカイを見た。
カイ
(家族・・・)
懐かしい響きに、カイの瞳が揺れた。
バクライ
「じゃあな!」
「夜の出陣、ヘマすんなよ!」
ポンタ
「くぅーん」
ポンタにあとをつけられながら、作戦室を出るバクライ。
すると、外にいたヒュウと目があった。
ヒュウはふっーっとキセルの煙を吐く。
ヒュウ
「・・・」
「疫病神で悪かったな」
バクライ
「疫病神じゃねえよ、おめぇは」
「"クソ'疫病神」
ヒュウ
「うるせえよ」
バクライ
「ガハハ!」
ーーー
バクライとヒュウは並んで拠点内を歩いていた。
バクライ
「ヒュウ」
「お前から見て、あの3人は大丈夫そうか?」
ヒュウ
「あ?」
「知らねー」
「役に立てばいいけどな」
バクライ
「ガハハハ!」
「まあ大丈夫だ!」
「おれの勘は当たるからな!」
ヒュウはふーっとキセルの煙を吐いた。
バクライ
「しかしよお、ヒュウ」
ヒュウ
「あん?」
バクライ
「あいつらはバカでおもしれえな!ガハハ!!」
ヒュウ
「ふん」
バクライ
「昔のお前を見てる気分だ!」
ヒュウ
「!?」
バクライ
「仲間、仲間ってうるさくてよぉ」
「ガハハ!」
ヒュウ「・・・」
ヒュウはキセルを咥えた。
バクライ
「・・・」
「ヒュウよぉ」
ヒュウ
「・・・」
バクライ
「おめぇも頑固なやつだよな」
「まだあいつらのことを・・・」
ヒュウ「・・・」
ヒュウはバクライを睨んだ
ヒュウ
「うるせえ」
「黙ってろ」
バクライ
「ガハハ!!」
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