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第3章-2

ジン

「ゲルグは・・・この国に住んでいる者を人間と思っちゃいないんだ・・・」

「恐ろしい男だよ・・・」


カイ

「逆にいえばよ」

カイだけが、明るくジンに話す


カイ

「そのゲルグってやつをぶっ倒せばこの国は自由になって・・・」

「傷つけられる人や村も減るわけだろ?」


ジン

「そ、そりゃそうだが・・・」


カイ

「話が楽でいいや!」

「どこにいるんだよ、そいつは?」


ジン

「カイ・・・」


明るく前を向くカイに、緊張がほどけるアスナとエリス

アスナ

「カイ・・・」

エリス

「確かに、そうですわね!」


ジン「お前ら・・・」

3人の覚悟を感じ取る


ジン

「・・・」

「分かった。自警団も協力する」

「ゲルグを倒し、この国を解放だ!」


ーーー

その日の夜。

静かな風が、墓標を撫でる。

カイとアスナは、並んで立っていた。


シキの墓の前。


カイ

「……何とか生きてるよ、シキ」


カイは軽く笑った。


カイ

「あれ? アスナ?」

アスナは、目を閉じている。

手を合わせたまま。


カイ

「アスナ?」


アスナ

「ああ、ごめん……」

ゆっくり目を開ける。


アスナ

「……シキにね.......」

「カイのこと頼んでおいたの」


カイ

「頼む?」

首をかしげる。


カイ

「なんて?」

一瞬、間。


アスナ

「……」

ふっと逸らした。


アスナ

「何でもない!」


カイ

「えー!なんだよ!」


アスナ

「いいの!内緒!」

ほんの一瞬だけ、空気が和らぐ。


――その時。

馬の足音。激しく、近づく。

エリカが駆け込んでくる。息を切らし、顔色は蒼白だった。


エリカ

「カイ! アスナ!」

「やっぱりここにいた……!」


アスナ

「エリカさん?」


カイ

「どうしたんだよ、そんな――」


エリカ

「大変なんです!!」

一瞬、言葉が詰まる。


エリカ

「アジトに……ゲルグの一派が……!」

カイ・アスナ

「――!?」

ーーー

自警団アジト。

あたりは炎。叫び声。鉄の音。

ゲルグが立つ。ゆったりと煙草を吹く。


ゲルグ

「バルガンを倒したガキ共を出せ」

「そうすれば逃がしてやる」


ジンが前に出る。


ジン

「そりゃ無理な相談だな」

睨み返す。


ジン

「帰れ、腐れ外道が」


ジボンが前に出る。


ジボン

「ゲルグ様」

「こんな雑魚、私にお任せを」


その時。


エリス

「団長様!」

駆け寄る。


エリス

「私も――」


ジン

「いい!」

一喝。


ジン

「お前は隠れてろ!」


エリス

「そんな……!」


ジボン

「おらぁ!!」

話しているジンに斬撃が飛ぶ。

バキィイン!!


ジンが受け止める。

火花が夜の闇に溶ける。


ジン

「早く行け!!」


団員

「エリスさん、こっちへ!」


エリス

「あっ……!」

振り返るエリス。


エリス

「団長様……!」

エリスはアジトの小屋に引き離される。

ーーー

カイ・アスナはエリカの後についていき、アジトに向かう。

カイは真剣な、むしろ真剣すぎる表情を浮かべている。


アスナ

「カイ・・・」

アスナの瞳が揺れる。


団長への心配が重なり、アスナはカイにどんな言葉をかけるべきか、分からないでいた。


アスナ

(お願い……)

拳を握る。


アスナ

(シキ……)

(カイを……)

声にならない願い。


アスナ

(カイを守ってあげて……)

アスナは、自分の頭の中を逡巡するだけで精一杯だった。

ーーー

ジンとジボン。

剣と剣が幾度もぶつかる。


ジボン

「意外とやるな!」


ジン

「なめるな・・・!」

だが―その背後にゲルグの気配を感じたジン。


ジン

(くそっ・・・!)

一瞬。

ジンの視線が、揺れる。

ゲルグが薙刀を構える。


【爆術・斬衝破!!】


――ザンッ

ジンの背中が裂ける。


同時にー

ドォォォォン!!

大きな音を立て、爆発が引き起こされた。


ジン

「がはっ……!」

血が舞う。

地に崩れる。


団員A

「団長!!」


団員B

「背後から・・・」

「ひ、卑怯者!!」


ゲルグ

「ふん……」

興味なさげに、見下ろす。


ジボン

「さすがです! ゲルグ様!」


ゲルグ

「さあ」


歩き出す。


ゲルグ

「ガキ共を探せ」

煙草の煙を吐いた。


―その時。

入口が砕ける。


カイとアスナが到着する。

目に入る光景ー倒れたジン。

そして血と炎。


カイ

「……団長……?」

「……だ、団長……!」

顔が歪む。


カイ

「てめぇ……!!」

ゲルグ

「...探す手間が省けたな」

ダッ!!

と大きな音を立てカイが踏み込む。


アスナ

「カイ!!」

アスナが声をかけるも、カイは止まらない。

カイの背中がゲルグに向かっていく。

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