第2章-5
その後、敵のアジトに近づく3人、
エリス
「あそこですわ」
「あそこのアジトに、バルガンと、その幹部のモルディとロットン、そして手下がいますわ」
カイ
「おっけー、おれとアスナで幹部をやるか」
「エリス、お前は戦えるのか?」
エリス
「風の魔法はずいぶん昔、お父様から習ったことがあるのですが…」
エリスが震える
エリス
「それ以来使っていないんです...」
「というか...」
「た、戦いなんて初めてで…」
アスナはそっと優しく笑いかける。
アスナ
「無理しないで、エリス」
「あなたが回復をしてくれるだけで十分」
「カイと私で何とかするわ」
アジトの表の入り口
エリス
「バルガンは決まって、村から搾取した後はゲルグという将軍にその分け前を渡しに行っていますわ」
アスナ
(ゲルグ・・・)
(そいつが裏で糸を引いてる可能性があるわね・・・)
アスナ
「それじゃ、バルガンが帰ってくるまでに他の手下たちを減らさないとね」
カイ
「んじゃ、いくか!」
敵
「おい、怪しい奴らがいるぞ」
カイ
「やべえ早速見つかった!」
アスナ
「ちょっとあんた何やってんのよ!大声出すから!」
敵の下っ端が一気に3人の前に現れた。
カイ
「やべ、けっこう出てきた!」
アスナ
「やるしかないわね…!」
アスナは震えているエリスに気づく
アスナ
「エリス?」
「大丈夫よ、私たちーー」
エリス
「い、いやああああああ!!」
でたらめに振り回すエリスの手から、巨大な風魔法が放たれる。
一瞬の間に、手下たちが吹き飛んでいた。
カイ・アスナ
「へ?」
エリス
「あら・・・」
「よく分かりませんが・・・倒せましたわ!」
カイ
「ハハハ、エリスすげーな!」
アスナ
「すごい、こんな魔法が使えるなんて・・・」
あっけに取られる2人。
エリス
「この調子でお二人とも、いきますわよ!」
カイ
「っておい、俺に言わせろー!」
アスナ
(エリス・・・この子は・・・)
—
3人はバルガンの拠点を進む。
途中出てくる手下を倒していき、拠点の奥まった広間にたどり着く。
アスナ
「!?」
「2人とも、止まって!」
エリス
「!?」
カイ
「・・・」
「ああ・・・」
前から、大柄な男と小柄で猫背の男が現れる。
猫背の男:モルディ
「おいおい何の騒ぎだよ」
大柄な男:ロットン
「敵襲か?」
カイ
「!」
「あいつら・・・」
アスナ
「・・・ええ」
カイ、アスナはモルディ・ロットンの実力をある程度すでに感じていた。
ロットン
「お前ら……何者だ?」
カイ
「お前たちが昨日焼いた村があるだろ?」
「なんであんなことした?」
ロットン
「おい、質問してんのはこっちだ」
「まあいい・・・そこの女」
「お前、あの村の・・・」
エリスを見るロットン
エリス
「ええ」
少し緊張した面持ちだが、強くロットンを睨む
エリス
「仕返しに・・・きましたわ」
ロットン
「ハハハ!仕返しか!」
「そのガキ2人はお前の助っ人ってわけか!」
「そんなガキ連れてきてどうにかなるってのは・・・頭の中がお花畑で楽しそうだな、お嬢様?」
「ハハハ!」
エリス
「・・・」意に介さず強く睨む
ロットンはカイとアスナを見て軽く言葉を吐いた。
ロットン
「んで・・・お前らは、あの村の連中じゃねぇな」
「理解に苦しむが……なぜ、あんな小娘を助ける?」
アスナは一瞬、込み上げる感情を飲み込み――
静かに、言葉を返す。
アスナ
「その子の、エリスの思いを……あなたたちが汚した」
「踏みにじった」
アスナはロットンを睨んだ。
アスナ
「まだ、理由が欲しい?」
エリス
「……!」
(アスナさん……)
モルディ
「ケッ」
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