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第8章-8

カイ

「う・・・」

「っ・・・はっ・・・」

声にならない、弱弱しい息が口からもれた。


ギーガー

「早く立てよ」

「おら、立てって言ってんだろ?」


足元のカイをギーガーが横から軽く蹴る。

ドッと音がなり、蹴られたその衝撃で、カイの身体が奥の瓦礫まで吹き飛ばされる。


カイ

「がっ・・・」


ドォン!と音を立て、カイが地面に落ちる。

砂埃が舞う。


カイ

「ぐっ・・・」

カイは左肩を押さえうずくまる。


ギーガー

「ふん・・・」

「思ったより楽しめたがー」

「さすがにもう仕舞いか・・・」

ギーガーは、軽く息を吐いた。


ギーガー

「!」

ギーガーの目に、晴れていく砂埃の中に、

プルプルと震える左肩を押さえ、膝が笑いながらも立ち上がるカイの姿が入る。


ギーガー

「まだ立ってくるか!」

「想像以上だぜ、ガキ!」


カイ

「ハァ・・・ハァ・・・」

肩で息をするカイ。

至るところが出血し、額からも汗と同じくらいの量の血が滴っていた。


それでも、カイがじっとギーガーを見る。


カイ

「ハァ・・・ハァ・・・」

「・・・」

そして、カイは静かに口を開く。


カイ

「ギーガー・・・!」


ギーガー

「あ?」


カイ

「ハァ・・・ハァ・・・」

「お前は・・・前おれに聞いたな?」

「なんで戦うんだって」


ギーガー

「・・・」


カイ

「お前は…」

「何のために戦ってるんだ?」


ギーガー

「・・・」

一瞬、ギーガーの呼吸が止まった。

そして口を開く。


ギーガー

「知らねえよ、忘れた」


カイ

「・・・」


ギーガー

「これで満足か?」

ギロっとカイを睨む。


カイ

「そうか・・・分かった」

「・・・」

肩で息をしながら、カイは静かに口を開いた。

ズキィ!と、息をするだけで左肩が痛んだ。


カイ

「ハァ・・・ハァ・・・」


ギーガー

「・・・」


カイ

「おれは・・・お前たち帝国に大切な人たちを奪われた」

「同じような不幸を・・・もう起こしたくない」


ギーガー

「けっ、またそれかよ」

「ホントクソだな、くだらねえ」


カイ

「お前には・・・確かにくだらないことかもしれない」

「でもおれは・・・」

震える左手を右手に合わせ、両手で剣を握る。

そして、鋭い目でギーガーを見据える。


カイ

「負けるわけにはいかない!!」

ぶおおおおっと音を立て、白銀の刃がカイの想いに呼応する。


カイ

「ギーガー・・・」

「決着をつけさせてもらうぞ!!」

さらに白銀の刃が光を帯びる。


白銀の刃がこれまで以上に大刀化し、そこに巨大な光のオーラをまとう。


カイ

(おれは・・・)

(みんなを守ってみせる・・・)

(見ていてくれ、父さん・母さん・・・!)

(見ていてくれ、アスナ・・・!)

(見ていてくれ・・・シキ!!)


カイは、ぐっと白銀の刃を握りしめた。


カイ

「はああああああああああ!!!」

剣を中心に、カイのオーラが巨大な渦を巻いた。


ギーガー

(ここまでのオーラを剣に込めるとは・・・!)

「へっ!」

「いいだろう・・・」


ギーガーも竜人族のここまで見せなかった第二形態を見せる。

パキキキと音が鳴り、竜の羽が生える。目が赤くなる。

そのギーガーに呼応し、大刀・竜巌骨が刀から骨の刃が突き出る


ギーガー

「ハハハハハ!!」

「最高だ!!」

「お前は・・・俺が殺す!!」


カイ

「うおおおおお!!!」


【光術・”奥義” 竜界天星!!】


ギーガー

「終わりだ!!!」


【竜人流・”奥義” 黒冥裂斬!!】







バキィイイイイイイイインン!!!

凄まじい音がなり、空間のすべてが真っ白に染まった。






初戦とは真逆に、カイの白銀の刃の前に、ギーガーの竜巌骨が砕け散る。






ギーガー

「ガハッ・・・!」


カイ

「ありがとう。ギーガー」

「お前のおかげで・・・」

「おれは、強くなれた」



挿絵(By みてみん)

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