表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

30/50

第三十話「カイゼルの宣言」

グリフィス長官の失脚から一週間後。


 ルーセル王国から、正式な使者が魔王城を訪れた。


 国王の名代を名乗る男と、その護衛たちが、城の大広間に通される。

 私はその場に同席するよう、カイゼル様に告げられた。


「……私が?」


「お前に関わる話だ」


 大広間の上座に、カイゼル様が座る。

 私は、その一段下の席に。


 使者は一礼して、書状を開いた。


「魔王カイゼル陛下。先日の証拠提供と協力に対し、ルーセル王国国王は深く感謝申し上げます。また——ルナ・アーシェル女性に対する名誉回復を本日をもって正式に宣言いたします」


「……」


「彼女の地位を最高位聖女として正式に認定し、神殿への帰還または王宮への仕官を——」


「断る」


 カイゼル様が、静かに遮った。


「……は」


「ルナは余の城にいる。それは変わらない」


 使者が狼狽えながら私を見た。


「ルナ嬢、ご本人のご意向は……」


「……私は、魔王城に居たいです」


 使者はしばらく沈黙した後、もう一枚の書状を出した。


「……王国としては、彼女が魔王の番であることも——理解しております。ただ、形式的に表彰をしたく」


「その程度なら構わん」


 カイゼル様は短く答え、それから私の方に一瞬だけ視線を向けた。


 余計なことを言うな、という合図だったかもしれないが——私は少し笑ってしまった。


 この人は、私を誰にも渡さないつもりでいる。


 それが——うれしかった。


第三十話 完

お読みいただき、ありがとうございます!


第30話!折り返しを過ぎましたね。


カイゼル様の「断る」は最高でした。そしてルナちゃんの「居たいです」も。

二人とも、もうしっかりと「ここが居場所」になっているんですよね。


次回からいよいよ大詰め!告白編に向けてどんどん進みます。

ブックマーク・評価お待ちしています✨

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ