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悪夢の魔女と死んだ恋  作者: かなゑ
始まり

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3/28

3

「僕に内緒でつまみ食いとは、感心しないな」


物音ひとつ立てず、背後から声が落ちてくる。


「僕の分も、用意してくれてる?」

「っ——もう、脅かさないでくださいよ」


かじりかけのパイを皿に戻し、

シェイラの頭二つ分ほど上にある顔を睨みつける。

当の本人は何事もなかったかのように、

にこにことパイの皿を指さしていた。


「朝ごはん、食べたんじゃないんですか?」

「だってこれ、シェイラが作ったパイでしょ?君の作るパイは美味しいから。ね、ダメ?」


年上のはずなのに、いつも甘えた弟のような態度をとる。

しかもたちの悪いことに、顔がやけにいい。

その自覚があるからこそ、こんなことを言ってくるのだ。


「わたしにその顔しても、効果ありませんよ。頼まれなくても渡すつもりでしたけど。というか、わかっててやってますよね。タチが悪いです」

「あ、バレてた? コミュニケーションってやつだよ。大事でしょ?」

「大事ですけど、人は選んでください。いつか痛い目に遭いますよ」


小さく小言を投げると、

彼は鼻を高くして「大丈夫だよ。僕は人を見る目があるんだよ〜」と、

鼻歌まじりに受け流した。

切り分けたパイを皿に乗せ、紅茶を注いでいると、十時の鐘がなる。

開店時間を告げる合図だ。

店の正面にあるランプに、光を灯さなければならない。

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