イー対剛
操が戦闘するより少し前。施設の地下四階
「健太戻った。何を手伝えばいい?」
「三人の中で一番厄介な剛を殺しに行け。剛の能力は【硬質化】。イーの超能力があれば簡単だろう」
「わかった。行ってくる」
イーはその場から消え、健太一人になる。
「操にはロボットを、力魅にはキメラを、そして剛にはイーを。これで任務完了だな」
一方剛は
「またここか。いい加減に出たいな」
数十分前までは囮として敵を引き付けていたが、ある違和感に気づいた。硬質化させた敵を確認するとそこには人間の姿をしたロボットがいた。
剛はそのことをティレイを通して連絡しようとした時に、壁に穴が開き、そこに変形した壁が突っ込み、押し込まれてしまったのだ。
そして今、剛は製造工場にたどり着き、そこから出られなくなっていた。
「また製造工場かよ(製造工場に隠し扉でもあるのか。だとしてもおかしいだろ。俺は確かに別の方向に進んだ。もし隠し扉があるなら、製造工場から離すだろ)とりあえず、この工場壊すか」
辺りを壊そうとしていると突如、剛の目の前に人が現れる。剛はすぐさま、相手から距離をとる。
相手はスーツの上から全身に水色のローブを羽織り、顔全体を隠す赤い仮面をつけていた。そして、スーツの胸元にはバイオレス団のバッジを着けていた。
「初めまして。僕はバイオレス団の国土交通省のシュン・イーです」
「はっ、自己紹介とは随分と余裕だな。(相手との距離は約11メートル。硬質化の範囲は半径十メートル。驚いて距離を取りすぎたな。早く近づかないと)」
剛はイーに近づこうとするが、イーが消えた
「(どこ行った)」
「後ろですよ」
剛は気づくと、イーは剛の首筋に触れていた。
「知ってますよ。あなたの能力。あなたに触れていれば、硬質化されないことをね」
剛は腕を硬質化し、攻撃しようとするが姿が消える。
「(また消えた)」
剛が辺りを見渡し探すと硬質化の範囲外にいた
「君は遅いね。ボスが言っていた通り。」
「お前の超能力は【瞬間移動】か。避けているだけじゃ攻撃できないぜ。」
「正解。そして不正解。僕はもう仕掛けてるよ」
ピーという音が響き、剛の背中から爆発する
剛は爆発により、壁まで吹き飛ばされる。
「すごいでしょ。この爆弾。秘書が作ってくれたの。って聞いてないか」
イーが剛に歩きはじめ、硬質化の範囲に入る手前で止まる
「狸寝入りこいてないで、起きなよ」
剛はゆっくりと立ち上がり、走り出すがイーはすでに範囲外にいた
「どうやって生き残ったの?。ゼロ距離から爆発を食らって生きているはずが・・」
「教えるわけないだろ(ティレイがいなきゃ死んでた)」
そう。ティレイが直前に剛の体を乗っ取り、背中を硬質化させたのである
「次は俺のターンだ」
指先をイーに向ける。剛の指から眩い光が放たれる。イーは辛うじて避けるがイーが元居た場所は燃えていた。
「(どういうこと。剛の超能力は硬質化。遠距離攻撃はないはず・・)おもしろい、能力を二つ持っていたの?」
「手の内をさらすわけないだろ(痛った。指を硬質化させてもこんなに反動が来るなんて。操は一体これをどうやって使いこなしてるんだよ)」
「まぁいいです。あなたに遠距離攻撃があろうと私に攻撃を当てることはできません」
「(どうする。あいつの言う通りさっきの不意打ちでも避けられるとなると・・。待て、おかしい。操だってゲートを出せるのは一日に五回。なのに相手はそれを何回も使っている。ということは条件タイプか)」
条件タイプとは、条件をクリアしないと超能力が発動しないタイプのことである。その代わり、体力の消耗が低いのである
「(相手の条件は何だ。考えろ考えろ・・・)ずっと思っていたんだけど、どうしてスーツの上からローブを着たり、仮面をつけたりしている?」
「・・・」
「図星か。それが超能力を発動する条件だな」
「わかったところでどうします?、あなたの攻撃はすべて避けられますよ。それに」
剛の後ろからピーという音がする
「いつのまに」
剛が後ろを振り向くがそこには爆弾はなく、録音機から音が出ていた。
「引っ掛かりましたね」
イーはその隙を見逃さず、剛に触れ、爆弾を仕掛けた
「■■■■■」




