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発生した大問題

「お母さんが名前、付けちゃおうっかなー?」


唯ちゃんのお母さんがちょっと悪戯っぽく唯ちゃんに笑いかけます。

その顔に唯ちゃんは


(おかあさんになまえをつけられてしまったら、このネコさんおかあさん

 にとられちゃうかも!)


と思って少し焦りました。

このままではいけないと思った唯ちゃんは、


「ダ、ダメダメ!ゆいちゃんがつけるんだもん!」


と、必死にお母さんに言いました。


「そう?じゃあいい名前を付けてあげようね♪」


「まかしといてよ!」


唯ちゃんは得意な顔をして、そして自分の部屋に入っていきました。

唯ちゃんは部屋に入るなりすぐにぺたんと座って抱き抱えていたクロダの顔を

覗き込みました。


「あ~あ、でもどうしようっか?ねこさんはどんななまえがすき?」


唯ちゃんはクロダに名前の好みを聞きました。

クロダは唯ちゃんが自分に何かを聞いている所までは何となく雰囲気で分

かったのですが、その先はサッパリでした。

無理もありません、だってクロダはネコなんですもの。


「いきものになまえをつけるのはじめてだからなにもおもいつかないよう~」


唯ちゃんはクロダの新しい名前を必死で考えます。

当たり障りのないネコの名前が唯ちゃんの頭の中を駆け巡ります。

でも折角我が家にやってきた大切な新しい家族の一員にあんまり簡単な名前は

付けられないと唯ちゃんは必至に何かいい名前はないかと考えていました。


「たま~、はふつうだし、みけ~はまたちがうし~、しろ~はいぬの

 なまえみたいだし~…」


唯ちゃんが名前について独り言を言っているのを聞いている内に、クロダは

段々と分かってきました。

今唯ちゃんが呟いているのが名前だと言う事を。

そして自分に新しい名前を付けようとしているんだと言う事を。


それはかつて舞ちゃんが自分の名前をクロダに決めた時と全く同じシチュ

エーションだったのです。


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