エピソード4:上京編1ーかずまさんとの出会いー
『エピソード3:高校時代3』の続きとなります。
ここからは上京編になります。
また’’Skype’’に手を出した私。
これがきっかけで、私の人生が大きく変化していきます。
またSkypeを始めて知り合ったのが東京在住だった’’がずま’’さん。
かずまさんは精神疾患持ちの、私が多重人格を信じるきっかけになった人である。
かずまさんの中には5,6人程度の人格が存在していた。
初めての通話の際の話を少し覚えている。
かずまさんが言った。「俺、癌なんだよねー。ガーン(笑)」
話を聞くと乳がんで国から何かの保護を受けているとの話だった。
私たちはどんどん仲良くなっていった。かずまさんは当時…22歳くらいだっただろうか。
そして、ある時かずまさんが言った。
「俺、癌治療する気無かったけど…しえると出逢ったから生きたいって思った。治療費稼ぐためにホスト始める」
私は嬉しかった、かずまさんのことが好きになりかけていたから。
「東京においでよ」その言葉にしばらく悩んだが、私はかずまさんに会いに東京へ行くことにした。
そんなタイミングで…喧嘩別れした元カレ、れんからいきなり連絡がきた。
「やっぱりしえるがいないと…」そう、れんが言った。
私はれんにかずまさんのことを話して、未練はありつつも東京に旅立つことを伝えた。
たいして大きくもないキャリーケース一つに荷物を詰めて、ある朝、家をでた。
東京に…かずまさんに会うために旅立ったのである。
初めての一人での東京行きはもちろん緊張していた。
待ち合わせは新宿駅だったか…もう覚えていないが。私が早くついて20分ほど待ったことを覚えている。
そしてご対面、である。
「いやー、お待たせしました。しえるだよね?」かずまさんが言った。
私は頷き応えた「はじめまして」。
かずまさんは身長の高い痩せた人だった。
後述ながらかずまさんはアメリカ人の父親を持つハーフの方だったので、整った容姿をしていた。
私たちはとりあえず、かずまさんの住むマンションへ向かった。
道中は緊張で特に何も話していなかった気がする。
マンションの部屋の扉を開いて、「ようこそ」とかずまさんがそう言った。
かずまさんの家はワンルームだった。
今までマンションなどにろくに行ったことのなかった私は部屋の作りに興味津々だったが、カーテンの無い半分すりガラスの窓。
冷蔵庫も、テレビもない。
あるのは乱雑に敷かれた敷布団と、かずまさんのキャリーケース…あとは謎に床へ丁寧に並べられている精神薬。それくらいだった気がする。
緊張の中、暫く雑談したあとかずまさんが言った。
「俺、そろそろ仕事だからさ…応援してほしいな」
私はそれを聞いて、少し悩んで…かずまさんにキスをした。
「頑張れそう!ありがとう」かずまさんはそう言って仕事に出かけて行った。
あ、そうそう…。当時18の小娘がいきなり親に黙って上京して大丈夫?と思いますよね。
待ち合わせでかずまさんを待っている間に、母にラインをしました。
『一人旅してきます』…と。
放任主義なだけあって、その時は『わかった』というような返信だけだった気がします。
ここまでお読みくださりありがとうございます。
次回、『エピソード4:上京編2』に続きます。




