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推しのアイドルが所属しているグループのメンバーが俺の家に入り浸る  作者: 揚羽常時


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204/220

第204話:タマモとイチャイチャ


「…………えーと」


「よう。待った?」


 俺より先に出たタマモに、俺は声をかける。もちろんプライベートで出会うので、しっかりと女装はしている。


「おい、アレ……」


「古内院タマモ……?」


「隣の女の子、モデルさんかな?」


「タマモにも負けないくらい可愛くない」


 そんなザワザワ声が聞こえてくる。俺はありがとうございますとだけ言っていた。


「…………っていうか……なんであたしとデートですか?」


「この前はルイとしたからな。不平等も良くないし」


「…………そんな辻褄合わせでデートに誘ったんですか?」


 むぅ、とタマモが不機嫌になる。俺はクスリと笑った。


「愛して存じます。タマモさん」


「…………信じはしますけどー」


「とにかく楽しもうぜ。ショッピングでもしながらさ」


 ニコリと笑んで、ファッションの発信地に行く。東京の庵宿区。


「何か見たい服あるか?」


「…………服より香水が見たいな」


 香水ね。


「…………マアジに再現できる香りがあればいいけど」


 人工的な香りは無理だぞ。俺に出来るのは植物成分だけだ。


「…………じゃあユイルアンティークとかいいんじゃない?」


「まぁアレも油使っているから、完全再現というわけにもいかんのだが」


 ラベンダーの香り程度なら出来ないでもないが。そうして香水の店に行って、そのまま店員さんの雑学を聞きつつ、香水について理解を深め、だが買うことはせず。悪いとは思っていないが悪いことをしたとは実感している。別に買ってもいいんだが。


「…………お店じゃトップノートしかわからないしね」


 それも事実だ。


「…………それにあたしはマアジの香りが好き」


「じゃあ今日はローズの香りで」


 女装したまま香りを体内で調合して放つ。


「…………いい匂い」


「そりゃようございまして」


「…………次はアイスでも食べよう」


 そういうことになった。そしてアイスを食べにお店まで。俺はオレンジシャーベット。タマモはメロンとチョコの二段重ね。


「…………うーん……美味しい」


「アイスは鉄板だよなー」


 いつ食っても美味しい。現代に産まれないと味わえない味ではある。


「…………ふっふっふ」


「どうした?」


「…………ルイのお仕事中にマアジを独占している幸福を噛みしめております」


「性格が悪いとは言わないぞ。俺もタマモと一緒にいて嬉しいし」


「…………共犯ですね」


「犯罪ではないがな」


 苦笑してオレンジシャーベットを食べる。それからアイスを食べながら歩き、そうして。


「へー。可愛いじゃん。ちょっとお兄さんとお茶でも……古内院タマモ!?」


 完全にナンパ男が現れて、そのままタマモを見て驚いていた。まぁ驚くよな。オメガターカイトのトップクラスがここにいるんだから。


「…………今はこの娘とデート中。……横やりは勘弁」


「すんませんしたー!」


 謝り倒して男は去っていった。


「さすがだな。タマモ」


「…………まぁ男が寄ってくるのは初めてじゃありませんし」


「俺も含まれてるかソレ?」


「…………マアジになら幾らでも」


「そういうよな」


 タマモのおしっこに付き合わされている身としては。


「…………今日も排尿に付き合ってくれる?」


「色々と台無しなんだが」


「…………でもマアジは優しいもんね」


「こういうのは甘いっていうんじゃないか?」


「…………だからマアジが好き」


 ギュッと彼女が俺を抱きしめた。周囲はざわつく。オメガターカイトの古内院タマモが可憐な女子を抱きしめているのだ。ハッキリ言っててぇてぇ。百合というかなんというか。まぁさすがに八百イユリの領域では無かろうが。


「…………好き……マアジ」


「ありがとな」


 ポンポンと背中を叩いて、それからネットで評価の高い定食屋へ。そこで俺は唐揚げ定食を。タマモはエビフライ定食を。それぞれ頼んで食べる。タマモは食べる前に写真を撮って、家に帰った後でネットにアップする予定らしいが。


「…………うーん……美味しい」


 まぁエビは美味いよなー。しかもここの定食屋はエビの身が大きい。食べ応えも抜群だろう。美味しそうに頬張るタマモ。俺も唐揚げをウマウマと食べている。さすがネットの評価の高い店だ。間違いなかった。で、俺が会計して、午後からもウィンドウショッピング。俺とタマモは存分に楽しんだ。


「…………もう夕方ですか」


「名残惜しいよなぁ」


「…………ですから……またデートしましょうね」


「ああ、絶対に、また」


 何せ俺とタマモは恋人なのだから。そうして電車に乗って駅に。そこから駅近マンションに帰る。セキュリティを突破して、そのままエレベーターへ。そうして二人きりのエレベーター。


「…………ねえ……マアジ」


 はいはい。


「…………キス……しませんか?」


 まぁ誰も見てはいないだろうが。エレベーターの中だし。正確には安全上のカメラはあるが。それは問題にならないし。


「いいぞ」


「…………ん」


 唇を重ねる。キス……と呼ばれる行為。甘くて、蕩けそうで、鮮烈で。タマモがいい女だということが存分にわかるキスだった。


「…………マアジ……♡」


「もしかして発情してるか?」


「…………しないわけがないよ♡」


「じゃあ今日の夢に出てくるか?」


「…………ローテーションは大丈夫なの?」


「どうせアワセだし」


「…………ああ」


 その一言で事情が分かってしまうのもそれはそれでどうなんだ?


「…………じゃあ見せつけましょうね」


「ソレで喜ぶアイツも業が深いよなぁ」


「…………マアジはちょっと鬼畜っぽいですし」


「風評被害だぞ」


「…………あたしの心をこんなにもかき乱す」


「それ。俺の方も言えるんだが」


 マジでタマモは可愛すぎる。俺としては毎日でも抱きたい。おっぱいが大きいけど、それだけじゃなくて、タマモといると癒される。男としてとても掻き立てられるものがあって、その感情に折り合いがつかない。本当に、タマモに愛されるということが俺にとっては最高の至福なのだ。恥ずかしいから言わないけど。


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