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推しのアイドルが所属しているグループのメンバーが俺の家に入り浸る  作者: 揚羽常時


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第193話:悪い事しちゃったね


「悪い事しちゃったね」


「何がだ?」


「さっきの女の子。寝取られって言うんだっけ?」


 毒島さんの事か。


「まず寝てねーだろ」


「私は別にいいんだけどなー」


「せめて俺と関係のないところでやってくれ」


 そうして俺はデートの最中にマナー違反のスマホを弄る。


『――って喫茶店にいるぞ』


『今すぐ行く!』


 よし。これで場が乱れる。


「で? スターガーリー51のセンターアイドルが何用で?」


「用が無きゃ逢いにきちゃいけない?」


「ああ」


 コンマ一秒で返答すると、星空野シータがずっこけた。


「可愛い女の子とお茶しながらそんな優しくない言葉かける男子いる!?」


 ここにいるだろ。


「いい加減ホシガリの活動も辛くてさー」


「嫉妬の嵐か?」


「枕営業とかはしてないよ?」


「俺にはそういう態度を取っておきながら」


「それは……ほら……マネージャーさんはカッコいいし」


「ありがと」


 それだけはまっすぐ言ってしまう。


「なわけで、私と寝ましょう」


「一人で寝ろ」


「マネージャーさんを想って?」


 こういう時ってサヤカがいると便利なんだが。まさか接触させるわけにもなぁ。まぁ牛丼は奢ってもらったが。既にオメガターカイトのメンバーも星空野シータが俺を気に入っていることは知っているので情報の共有は出来ているのだが。刺されないか心配だ。俺が、か、星空野シータが、かは知らないが。

 で、注文したアイスティーを飲んでミルクレープを食べる。今日は俺の奢りだ。


「なんならそっちに移籍しようか?」


「エンタメプロが金持ってねーよ」


「佐倉コーポレーションが持ってるでしょ?」


 アイドルに億円払うわけないだろ。将来性も無いのに。


「純利益で二億くらいは稼げると思うんだけど」


 エンタメプロの市場をスターガーリー51と同じに見るな。あくまでホシガリの市場あってこその利益だぞ。


「はー。ほんと。向上心の高い子は私を陰で詰っているらしくてさー」


「愚痴を聞く程度は出来るが、SNSにアップするかもしれんぞ?」


「マネージャーさんのコンプラ意識でそんなことするわけないじゃん」


 変なところは信頼されているらしい。


「で、ホシガリに不満があると」


「まぁ、私も色々とねー」


 苦労するのは世の常だ。とある戦術家も言っていた。地位はピラミッド。上へ行くほど足場が狭くなり転げ落ちるときの高低差も大きくなる。


「大変だなとか言えばいいのか」


「そうなんだけどさ。もうちょっと私のことを思ってくれない?」


「何をしろと」


「ベッドで一勝負」


「却下だこの野郎」


 グッと俺はサムズダウン。死に晒せとは言わんが、思うだけなら自由だろう。


「でもそういうところが好きだったり」


「マゾか?」


「んー。っていうかホシガリの星空野シータって知っていて頭下げない人間が好きなの」


「社長とかスポンサーも好きなのか?」


「アレは立場上でしょ? でもマネージャーさんは違うじゃん?」


 間違ってはいないが。そうしてアイスティーを飲んでいると。


「佐倉さん!」


 今度は桃野ヲヒメが現れた。というか俺が召喚した。さっきのスマホのメッセだ。


「あれ? ヲヒメちゃん?」


「えーーーーと……? あれ? 星空野先輩?」


 ディーヴァラージャはスターガーリー51と同じ事務所だ。ただ巨大コンテンツと違ってディーヴァラージャは四人だけの少数精鋭グループだが、金の出元は同じ。ただし利益の市場規模は天と地ほど開きがある。どっちが人気かと言われると圧倒的にホシガリだが、まぁディーヴァラージャも売れていないわけじゃなくて。


「さーくーらーさーん?」


「何か?」


「星空野先輩と何してるんですかー」


「お茶」


「私を呼んだのは?」


「星空野シータさんへの当てつけ」


「うわぁ」


 で星空野シータが引いた。漸く幻滅したか。


「とりあえずお茶かコーヒーを頼め」


「じゃあケーキセットで」


「それで星空野先輩が何で佐倉さんと?」


「気に入ったからかなー」


「スキャンダルじゃないかな?」


 まぁスキャンダルだろうな。


「佐倉さんは受け入れているんですか?」


「いや、受け入れていたらここで桃野さんを呼ばないだろ」


「まぁ確かに。ということは私にもワンチャン」


「えーと。ヲヒメちゃんってもしかして……」


「佐倉さんのことが好きですよ?」


「マネージャーさん。それはどうなの?」


「むしろ俺に責任があることか? これ」


「だってディーヴァラージャの桃野ヲヒメだよ?」


 スターガーリー51のセンターアイドルがそれ言うか?


「そっかー。星空野先輩がライバルかー」


「そゆことになりそうだね」


「勝てる気はしないけど、諦めませんからね?」


 バチバチと視線を交わしているところ悪いが。


「俺の意見は無視か?」


「じゃあヲヒメちゃんと私ならどっち?」


「星空野先輩と私ならどっちかな?」


「選べない」


「うわー」

「うわー」


 おう。徹底的に引け。そもそもお前らの機嫌を取るほど暇じゃねーんだよ。俺。


「マネージャーさんってもうちょっと私のこと意識してくれても」


「マネージャーって何ですか?」


「マネージメントをすることだな」


「してるんですか? 佐倉さん?」


 しているかと言えばしているが。別に隠すことでもないが。語ることでもない。オメガターカイトの総括マネージャー。肩書だけで頭の悪さがにじみ出る。別に俺は不満があるわけじゃないが、たまに純粋なオメガターカイトのファンでいたい感情も無いでは無くて。


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